2005年10月06日

[薛/子]子(ニエズ)第一集・家族

ニエズ・ポスター.gif

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以前、予告していましたが、少しずつ「ニエズ」をもう一度書いてみようか、と思っています。前回よりは詳しく書いてしまいます。

「私たちの王国には、ただ暗い夜があるだけだ。昼間はなく、空は暗い。
そこはまるで砂漠の中の蜃気楼のようにぼんやりと浮かんでくるのだ」

ドラマは毎回主人公アチンが父親に怒鳴りつけられ殴られ、裸足で家を逃げ出す場面から始まる。少年アチンはこうやって父親により家を追い出されたのだ。「こん畜生。お前はうちの子供ではない」と罵られて。

アチンの住む家は台北市の荒れた片隅にある龍江街の端だ。古くて雨漏りのする木造平屋がぎっしりと立ち並んでいた。

母親は結婚した時、まだ19歳。父とは26歳の年の差があった。母は若くほっそりとして豊かな髪の美しい人だった。彼女の大きな瞳はいつもためらいがちに輝いていた。特に父に怒鳴られる時は。

母はアチンを産んだときひどい難産で死ぬところだった。弟ディーワーを産むときは観音様から授かる夢を見た。そういうわけで母はアチンを疎んじ、ディーワーを溺愛していた。が、ディーワーの命は小学6年の時に観音様に取り戻されてしまう。
弟ディーワーがアチンのハーモニカを吹いていた。アチンがそれを咎めると母は怒った。

軍人上がりで酔うと日本鬼子と戦った話ばかりの父と弟ばかりを可愛がる母の間でアチンには居心地のいい場所がない。

洗濯を仕事にしている母から父親を迎えに行って、と頼まれる。アチンは幼い弟を抱いて父がいつも酒を飲んでは昔話をする戦友の黄叔父の家へ行く。黄叔母はアチンにも優しかった。黄叔父は父に仕事も紹介してくれた。父にとって唯一の頼りになる存在だった。

そんな風に暮らしていたアチンの住む町に小東宝歌舞団がやって来た。母の生活が変わりだした。
母は歌舞団の洗濯を頼まれ次第に団員たちと交わるようになった。試しにつけた衣装と化粧は彼女を美しくした。その様子をアチンと幼いディーワーは眺めた。母は踊りを習い、若いトランペット吹きの男と親しくなっていった。
近所の女たちがそのことを噂した。父はそれを聞き、アチンに怒鳴った。「母さんを呼んで来い!」アチンが歌舞団に行くと母と若い男が二人きりで話をしていた。アチンには声がかけられなかった。
母が戻ると父親は激しく怒って頬を叩いた。アチンは泣き出すディーワーを抱きしめた。父親は殴ったことに気が咎め、次の日寝込んでいる母に綺麗な黄色のワンピースを買ってきた。
年老いた夫が不器用に夕食を作り出すのを見て母はその綺麗なワンピースを着て、もっと美味しいご馳走に作り変えてしまった。それがアチンたちが家族全員で夕食をとった最後となった。

母が夜、アチンの寝台にやって来た。いつになく優しい風情だ。ライチを買ってきてくれたのだった。母は聞く「私はあなたに辛くあたったわね。ママが嫌いになったでしょう」アチンは否定した。母は続けた「これからもディーワーの面倒を見てあげてね。いい?」そして音を聞いた「風ね」母は美しかった。

事態に気づき年老いた夫は家を飛び出す。若い妻は歌舞団に入って逃げてしまったのだ。あの若いトランペット吹きに抱きしめられて。拳銃を掲げ、父親は雨の中を走った。

家では雨漏りがし、アチンはディーワーを抱きながら床を拭いていた。追いつかず帰ってきた父は母との記念写真にはめたガラスを拳銃で割った。幼いディーワーはアチンにしかと抱きついた。もう兄弟しか頼る者はなかった。

アチンとディーワーは成長した。屋根の上でよくアチンは弟にハーモニカを吹いてやった。

アチンは試験に合格した。知らせを聞いて弟ディーワーは大喜びする。だが、それは第三志望の夜の学校で、父親はひどくがっくりした。だが、父はアチンたちを食堂へ連れていった。食欲旺盛なディーワーはお代わりを欲しがる。アチンがたしなめると父は自分の分をディーワーの碗に入れた。アチンは断ったが、ディーワーはもらった肉をアチンの碗にいれてあげる。その様子を見て父は笑った。

3人が家にいると「李団長はご在宅ですか」という男たちの声がした。父親はアチンに言い含めて洗面所に隠れた。

母親から冷たくされるアチンを見るとその心が解って辛い。だけどアチンは弟ディーワーの事は好きなのだ。年も離れていてとても可愛がっている。この弟ディーワーが凄く可愛い。赤ちゃんの時も一体どうやって演技させているのかと思うほど自然で可愛らしい。小学生になったディーワーもとてもいい。兄・アチンをとても慕っていて、優しい心を持つ可愛い子なのだ。この愛らしさがドラマの悲劇を余計重くしている。
また、役者にしろセリフにしろよく計算されたすばらしいドラマなのだが、様々な演出もされている。アチンと父親がバスに追いつかない場面があるが、アチンたち一家の取り残された状況を表現していて哀しいものが伝わる。また、母親が出て行って雨漏りしているのも心情を表している。それにしても父親が怒って写真のガラスを割ったとき小さなディーワーの手がアチンのシャツをぎゅっとつかむのはなんて悲しい表現だろう。ディーワーが頼るのがアチンしかいないと言う切ない場面である。

原作:白先勇 監督:曹瑞原 出演:柯俊雄(李父)柯淑勤(李母)范植偉(李青)張捷(幼年李青)
posted by フェイユイ at 23:49| Comment(2) | TrackBack(0) | [薛/子]子(ニエズ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

エディソン・チャン便り

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エディソンが気になって仕方ない今日この頃。「イニD」で受けた毒が今頃きいてきた?!

で、彼の別作品も気になる。何と言っても11月19日に公開になる日本映画に出てるというのが凄い。窪塚洋介主演の「同じ月を見ている」これは観てみたいですね。後、「ベルベット・レイン」ですね。これも是非観たいものです。

彼は1980年10月7日生まれと言う事で、おお、近く誕生日ですね。それでやっと25歳ですか。まだまだこれからの役者さんと言う事で楽しみはつきませんねー。
posted by フェイユイ at 00:58| Comment(2) | TrackBack(1) | 香港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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