2005年11月28日

[薛/子]子(ニエズ)第十三集・思い出 後半

僕はアフォンを抱きしめていた。アフォンの血が熱く流れ出した。それがここなんだ。

アチンは、話し終りうずくまって泣くワン・クイロンをじっと見つめた。雷鳴が聞こえてきた。「雨になるよ、ワンさん。行こうよ」

アチンは思った。ロンズの話を聞いて当時の情景が突然現れた。これがあの哀しく美しいロマンティックな神話だ。遠い世界のことのようだ。この話は本当にアフォンの死によって終わったのだろうか。

アチンはロンズの部屋で一夜を共にした。
目が覚め、アチンが聞いた「気分はどう」「十年間、ふさがっていた事を話せてほっとしたよ」アチンが出て行く様子を見てロンズは「行ってしまうの」と聞いた「うん、仕事を探さなきゃ」「お金なら僕がなんとかできるよ」「いや、あなたのお金は取れないよ。僕達の関係を複雑にしたくないんだ」「じゃ、僕達は今どういう関係なんだい」「友達さ」「どんな」「うーん、いい友達」「友達」ロンズはアチンを背中から抱きしめた「僕もう行かなきゃ」「何をそんなに怖がっているの」「何も」「じゃここにいて僕に面倒を見させなよ」ロンズがアチンの腕を掴んで話しかけているとフォン爺が朝食だと呼びに来た。アチンも一緒に食べる事になった。フォン爺は親切にご飯を勧めてくれた。だが世間話のつもりで家のことを聞いて来た時はロンズが「調査でもするのかい」と助け舟を出した。 
朝食がすむとロンズはアチンと外へ出て屋敷を眺めた。大きく立派な屋敷だが、長く放っていたためにあちこち剥げて水ももるという。ロンズは自分で修理したいからアチンに手伝ってくれないか、と頼む。もし君がいやじゃなければ、だけど。バイト代は払うよ。そうすれば仕事を探す必要もない。「いいよ」とアチンは答えた。じゃ決まりだな。そう言って握手をした。

アチンはロンズが自分の屋敷を修理したいと言うのを聞いて、不思議な感じがした。まるで戻る家のない放蕩息子がついに安定した場所をみつけたかのようだった。二人はふざけながら、家の修理を始めた。その様子を見てフォン爺はアチンだけにそっと言った。感謝します。坊ちゃまはあの事件以来笑う事がありませんでした。ずっと苦しんでいたのです。しかしあなたと知り合って明るくなりました。私は古い人間ですから、あなた方の考えは賛同できません。が、受け止めることはできると思います。坊ちゃまはアフォンの時と同じようにあなたを真剣に思っているようです。どうか、あの方によくしてあげてください。わたしは年寄りです。私の願いは今後坊ちゃまが楽しい生活を送られることだけです。

ペンキだらけになったアチンの服をロンズはフォン爺に洗わせた。アチンは裸のまま「じゃ何を着たらいいの」「心配ないよ。僕のを着れば」と言って箪笥を開けた。ちょっと躊躇して落ち着いた色の花柄のシャツを手に取った。「これを試して」「花柄だね」「嫌かい」「ううん。でも大きいみたいだ」「大丈夫。とてもいいよ。鏡で見てみて」ロンズはじっと見つめている。アチンは言った「これは彼が残したものだね」「あの頃僕達ふたりは・・」「解ってる。何でも聞いたよ」「いやなら着なくてもいいんだよ」「かまわないよ」

再びロンズはアフォンと海に行った時の事を思い出している。

強い風が吹き波しぶきが上がる海岸でアフォンはすらりとした身体にその花柄のシャツをつけていた。
僕は言った「もしずっとここにいられてもいいことばかりとは限らない」「俺が思うのはあんたには前途がある。外国へ行けよ」「僕はただ君といたいだけだ」「何の価値もないぜ」「僕は死んでも君といたいんだ」アフォンが言った「よし一緒に死のう。口先だけじゃ甘い。本当に一緒に死ぬんだ」アフォンの顔を見て僕はその腕を掴んだ「よし。行こう。さあ」アフォンは引きづられながら僕の後を走った。が、その手を振り払うと僕を抱きしめた。「一体どうしたらいいんだ。まさか本当に僕の心を掴みだしたいのか。それでやっと信じられるのか」二人が二度と離れないかのように抱き合っているのを小さな女の子がじっと見ていた。やがてアフォンがそれに気づききまり悪そうに僕から離れた。
僕は女の子に近寄りお菓子をあげるから写真を撮ってくれないか、とカメラを渡してやり方を教えた。「ここを押してね。さあ、見えたかな。待って」僕はアフォンと寄り添って浜辺に座った。

浜辺に寝転んでハーモニカを吹いていたアチンは吹くのを止めてロンズに聞いた「何を考えているの」「何も。君のハーモニカを聴いていたよ」「君は鼻歌を歌っていたよ。海をぼんやり見ながら」「僕はここへアフォンと来たんだ」「解ってる」アチンは笑いながら言った「あなたは彼と行った場所を全部僕に話したいの。これからはあなたが昔を懐かしむ時を避けておじゃまするよ」

ロンズとアチンは新公園に来ていた。ロンズはアチンに仕事をしてくれた事を感謝した。アチンは自分の家が古くてよく修理をしたことを話した。
二人が歩いていると楊教頭とシャオユイたちと出会った。師父は驚いていた。そしてワンさんと話があるからと言ってアチンと引き離した。仲間達はロンズの出現にざわめいた。
楊教頭はロンズに忠告した。「彼らはよく似ているだろうが、あの子はきみには合わないんじゃないか」「あなたは以前アフォンにもそう言いましたね」「そうだな。だが彼は私の忠告を聞かなかった。結果悲劇がおきたのだ。違うかい、ワンさん。怒らんでくれ。生まれつきの性質は改めにくいものだ。私は勿論君と言う人を信じている。だが知ってのとおりアチンは私の弟子だ。力の限り彼を守ってきた。彼を傷つけたくはないだろう。帰りなさい。ワンさん。彼らがどんなに似ていても結局彼はアフォンではない。アフォンも帰ってはこない。帰りなさい、ワンさん」
歩いてきたアチンを見てロンズは声をかけた「先に帰るよ」

深夜までアチンたちは公園を歩き回っていた。そこへ突然警察がやって来て林を彷徨う男達を次々に殴り捕まえだした。「逃げろ!」だが、仲間達は逃げ切れず捕まってしまった。
師父は愛想を振りまいた。ラオシュウがまず尋問を受けた。彼の本名は頼阿土(ライ・アトゥー)と言うのだった。皆初めて聞くらしく笑った。ラオシュウは警官にさんざんからかわれたださほど気にとめてはいなかった。それより兄貴には話してくれるな、と懸命に頼むのだった。
警官は次にアチンに目を留めた。新入りの名前を聞き、住所を聞いた。アチンは答えなかった。警官が父親に通知して家へつれ戻ししつけをさせると言うとアチンは「公園で友達と話すのが違法ですか」と食ってかかった。警官は途端に怒った。「その態度は何だ。全てが堕落した悪業だ。恥知らずが」「何だって」警官がアチンの胸ぐらを掴んだ。

アチンもアフォンもとても魅力的で見とれてしまいます。特にその微妙な表情と言うのが凄くよいのです。

原作:白先勇 監督:曹瑞原 出演:柯俊雄(李父)柯淑勤(李母)范植偉(李青)張捷(幼年李青)楊祐寧(趙英)金勤(小玉)阿鳳(馬志翔)龍子(トゥオ・ゾンファ)楊教頭(丁強)呉敏(張孝全)老鼠(呉懐中)林義雄(林茂雄)李昆(老周)


posted by フェイユイ at 21:57| Comment(2) | TrackBack(0) | [薛/子]子(ニエズ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ついに!周杰倫(ジェイ・チョウ/Jay Chou) 無與倫比日本演唱會

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すみませぬ。せっかくじえるなさんからいち早く情報いただいていたのに、どう記事を書こうかな、などと思ってたらもうすっかり遅くなってしまいました。

遅ればせながらですが一応これからの予定アップ。

周杰倫(ジェイ・チョウ/Jay Chou) 無與倫比日本演唱會

2006年2月5日(日)
東京国際フォーラム ホールA
開場17:00 開演18:00

チケット料金
全席指定 8,400円(税込)

一般発売日
2006年12月23日(金)

ということです!!
私は例によっていけませんが、行く事ができる方はジェイの為に是非是非盛り上げてくださいませっ!!大成功でジェイの喜ぶ顔が見たいのです!日本で成功することでジェイがきっとまた大きく成長できると思うし。皆さんお願いしますぅ。

また詳しい事はこちらで→周杰倫 無與倫比日本演唱會
posted by フェイユイ at 21:17| Comment(3) | TrackBack(0) | 周杰倫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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