2005年12月31日

幻の電影版《[薛/子]子》(1986年・虞勘平監督)

殺人的年末稼業も終え、やっと静かな大晦日を迎えております。
大晦日と言えば「ニエズ」別に大晦日だけの話ではありませんが、アフォンとロンズの劇的シーンが大晦日だったので。というわけで大晦日に、幻の電影版《[薛/子]子》(1986年・虞勘平監督)を観れる幸せです。

石公さん(ブログ「夜目、遠目、幕の内」)から教えていただかなければ、多分知る事もなかった貴重な映画であります。さて、期待で胸張り裂けんばかりのこの映画、且つあれほど好きになったドラマの映画版ということでそれ以上の不安がありました。

してその結果は。

非情に興味深い面白い出来でしたね。
まずはあれほど中身の濃い連続ドラマで表現されていたものが2時間の枠で映像化されるためにはこのように中身が変わっていくのかと。
数多く配置されている登場人物の役を兼ねて表現させています。例えば楊教頭が「青春鳥集」の撮影をしたグオ老人、老爺子の役を兼ねています。枝葉の部分は省略化され、あるいは象徴的に表現されているのです。

何度もドラマを観た者には何とも不思議な体験でした。
名場面であるアフォンとロンズのシーンは後ろから照らされる光のなかで演じられ舞台劇のようです。それはファスビンダーの「ケレル」を思わせるものがありました。

querelle.jpg

またアチンの父親が楊教頭を訪ねてくるシーン(ドラマではそんな場面はありませんでしたね)は「Mr.レディMr.マダム」のようでしたが(笑)

アチンたち4人組を演じている役者さんたちもなかなかよくてうれしかったです。特にシャオユイは可愛いなあ。よりいっそう小柄で女の子みたいで愛らしいし、他の3人も男の子らしい風貌で素敵でした。ロンズとアフォンも結構好みでアフォンなんてドラマとは随分イメージが違うのですが私的には好みだったりして。ロンズから刺された演出が椿三十郎みたいでした(色々な映画を連想させますが、真似と言う事でなくてあえてそれ風に演出しているように感じられたのですが)

観ていて感じたのはドラマより何だかリアルな感じがする、ということです。これは何故なのか?一つは映画の時間設定が80年代(多分)になっているためより近い感じがするためでしょうか。しかし最近撮られたドラマより生々しい感覚があるのも不思議です。見てはいけない世界を覗き込んでいる感じがするのです。
また映画の方が(知りもしないのですが)台湾という雰囲気が強く現れているように感じました。あの独特のじっとり感、雷、雨風の凄まじさなど怖いほどでした。街の風景なども見入ってしまいました。

ただ主人公アチンはドラマに比べると心理なんかがいまいちよく解らなくて急に激情にかられてわーっと駆け出す場面が少しおかしかったものです。
むしろ楊教頭の心理状態のほうがわかりやすく描かれていました。映画の主人公は楊教頭だったのかもしれませんね。

アチンが夢でお母さんを思い出すシーンがあってこれが相当怖くて変なホラーよりずっと怖いんですが、あれは一体なんだったのでしょう。思わずギャーと逃げてしまいそうでした。

まとまりなく書いていきましたが、色んな意味で凄く楽しめる映画だと思います。ドラマ「ニエズ」のファンなら必見ですね。
posted by フェイユイ at 23:29| Comment(2) | TrackBack(0) | [薛/子]子(ニエズ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月29日

「Nakamura’s Homepege」をご紹介します

12月17日の記事「笑傲江湖・第三十一集を観ましたが・・・」で迷さんから紹介していただいた「Nakamura’s Homepege」の中村さん(ホームページ上で名乗られているので名前は記載してもかまわないと思いますが)から紹介承諾のメールをいただきましたのでここで晴れて紹介させていただきます。(大変丁寧なメールをいただき、ありがとうございました)

Nakamura’s Homepege

中村さんは金庸小説を日本語訳で読んだ後、原文でも読まれているとの事でやはり原文にはすばらしい魅力があるのだろうなあ、と思わずにはいられません。ドラマを見ては原作を読んでいる身の上ですが、それもまた金庸世界の楽しみ方でして(笑)
中村さんのホームページで原文のサイトの紹介もありますので、皆様どうぞごらんくださいませ。
posted by フェイユイ at 00:37| Comment(1) | TrackBack(0) | リンクページ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月28日

今年を振り返り、来年に望む

DISCASからまだ「笑傲江湖」最終DVDが届かぬ事もあり、今夜は今年を振り返り、来年の抱負を述べたりしてみます。

まずは、本年度中にカウンターが15万を超えまして、これも皆様のおかげと深く感謝しております。特に金庸ドラマにはまってからは自分も楽しい上にこれまでにないコメントをたくさんいただくことができ、また皆様の思索や情報、励ましをいただき、楽しい毎日を過ごさせていただきました。
3作目の「笑傲江湖」が後少しと言う所です。2006年の始まりは多分このまま、「笑傲江湖」を書くことになると思いますが、それが終わったら、また映画も観てみようかと考えています。勿論武侠ドラマを観るのをやめてしまうわけではなくてまた観たいものがあったら記事にしていきたいと思います。

そして今放りっぱなしになっている「ニエズ」の続きも書きたいですね。やっと届いた映画版「ニエズ」の記事も書きたいものです。
そしてやりたいのが今所蔵している映画たちを見直していくこと。
特にこのブログを始める前に観て感動したものは紹介していきたいのです。特に特にレスリー・チャンのものとかね。(大好きなのに記事が少ししかないの。許してレスリー)せめて1週間に1つは見て行きたいものです。
と言うわけで年末からして来年も燃えようと今からわくわくしている状態です。

前後しますが、今年を振り返ってみると、一番印象的なのがあれほど夢中で観ていた韓国映画をぱたりと観なくなってしまって・・・。見ると映画感想記事は9月28日の「血の涙」で終わっている。記事数はダントツとは言え、かなり間があいてしまった。後のは情報記事だもん。嫌になったわけじゃないけど観たいと思う映画が急になくなった。今、観たいのは「親切なクムジャさん」くらい。
後は、記事にする気はないのですが、「チャングム」をTVで観ているくらいだものな。来年はまたのめりこんでしまうような韓国映画を観たいです。

年末で仕事も忙しくて時間が取れないのですが、2005年も後三日お付き合いください・
posted by フェイユイ at 23:25| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

笑傲江湖・第三十五集 後半(BlogPet)

私怨はない美人などを披露したかった
じえるんは、大師兄など死んでも左盟主と私は腕を磨くだけだ
それは難しい
となった
と、じえるんが思ってるの。


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「じえるん」が書きました。
posted by フェイユイ at 09:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月27日

笑傲江湖・第三十六集 後半

「聖姑を返せ」と叫んで飛び込んできたのは、桃谷六仙たちだった。崋山派に捕らえられた聖姑を見つけ(これ、何時の間に捕まってたの?)弟子達に飛び掛る。それを見た岳不群は飛び出してベールをつけた笠を払いのけた。なんと聖姑と思ったその女は儀琳だった。六仙は聖姑じゃなくて尼さんだったと大騒ぎ。儀琳は令狐冲に「お迎えに参りました」令狐冲は師父に「この者たちを恒山に送り返してからまた伺います」と申し上げる。

岳霊珊は母・寧中則に「林平之が敵討ちのために余滄海を追っているの。私も行くわ」と告げた。寧中則は林平之が急に腕を上げたことを知り、彼もまた「辟邪剣譜」を学んだに違いないと考え母娘両方が何故このような苦しみを、と嘆く。そして突然「早く林平之を追うのよ」と岳霊珊を急がせた。「早く行って。もう帰ってきてはいけない。早く」

岳不群は花をいけながら寧中則に語りかける「二人が見つからないのは君が見つけようとしていないからだ。二人は私の子供でもある。私が探し出すよ。見つけたら君に返そう。それよりお客様にお酒を出して」
ううむ、寧中則の髪にガーベラ(ガーベラはこの時代にないと思いますが)をさしてあげる岳不群が女性的でございます。ご自分の髪をずっとおろしておられるのもフェミニンな感じですねー。

岳霊珊、林平之と共に仇討ち、と言っても林平之ときたら岳霊珊が必死に追いかけてるのに気にも留めず馬を走らせる。岳霊珊は、令狐冲と一緒の時は甘えっぱなしのわがまま娘だったのに、林平之が相手だとどうしてこうつくしてしまうのか?わがままさせ放題の令狐冲と全く言う事を聞いてくれない林平之、どちらをとってもあまり幸せになれそうにない気がする。

令狐冲は盈盈、不戒和尚、儀琳ら尼僧たち、桃谷六仙たちを引きつれ賑やかに歩いていく。盈盈はなぜか凄く腕を振って元気よく歩いてます。
かつて一人ぽっちでさまよっていた令狐冲は寂しさに押しつぶされそうでしたが、心の重荷はまだあるとは言え、随分楽しそうな道中です。しかし令狐冲自身はすっかり大人びてしまいましたが。
さて一行は、余滄海達が休憩している茶店で一服することになる。令狐冲が「六仙は静かにするように」と言っても聴きやしない。
そこへやってきたのが林平之と岳霊珊夫妻であった。林平之はにこやかに「命を狙われているのに逃げようともしないのか。お前は辟邪剣譜を狙い両親を殺した。今、ここで辟邪剣譜を見せてやる」そして笑いながら今までとは全然違うすばやい動きで青城派を攻撃する。その辟邪剣譜の華麗なる技に青城派の弟子達は歯向かう術もない。令狐冲も「速過ぎる」と感じるほどであった。
余滄海を殺しはしないが恥をかかせて林平之は去っていく。「あいつももう終わりだな」と騒ぐ桃谷六仙の言葉に余滄海は腹を立て近寄ると、盈盈がさっと立ち上がり「私達に手を出さないでください。あなたに負けはしませんが」(カッコいい〜)令狐冲は「あれが本当の辟邪剣譜か確かめたい」と言うのだった。

余滄海が輿に座って道中を行っていると、またもや林平之が馬に乗って追いついてきた。令狐冲一行が見守る中で「余滄海、これまでだな」と言うや笑いながら攻撃を仕掛ける。余滄海も負けじと反撃する。林平之の目にも止まらぬすばやい技は恐ろしいほどだ。岳霊珊も青城派と戦うことになり、多勢の攻撃に押され気味である。「平之」と呼ぶが林平之は全くそ知らぬふりだ。
令狐冲は小師妹の声にはっとして飛び出そうとする。儀和がとどめて「あなたは掌門なのですよ」戸惑う令狐冲を見て見捨てておけず盈盈は「私が」と岳霊珊を手助けする。「なぜあなたが」「大師兄のためよ。馬車で休んで」と優しく声をかける。
林平之が近づき「馬に乗りなさい」と冷たく声をかける「私にかまわないで」林平之はそのまま行ってしまう。が、岳霊珊も馬車には乗らず結局後を追いかけるのだった。

そんな岳霊珊の前に木高峯が現れる(お久し振り)そして岳霊珊を綱で捕まえてしまった。

青城派がまた休憩している所へ恒山派も休むことにした。再び林平之が現れ「動かなくていいぞ。どうせ殺すから」と声をかける。
そこへ綱で手首を結わえられた岳霊珊と木高峯がやってくる「ここは人が多すぎる。行くぞ」(って、もう少し違う道行ったらいいのに、わざわざ)すぐさま令狐冲が木高峯に机の端っこをちぎって投げつけた(凄い)反動で落馬しそうになった岳霊珊を盈盈が抱きとめる(ほんとに気のきくお方だなあ)
林平之は木高峯に「お前は辟邪剣譜を狙って両親を殺した。お前の罪は余滄海と同じだ」と言い放つ。「地面に頭をつけてお爺様といえば、一年命を延ばしてやる」「お前は昔はわしの前で這い蹲ってお爺様と呼んだ小僧だな」たちまち戦いが始まった。林平之、余滄海、木高峯の戦いは何とも醜い戦いである。しかも余滄海は実は一人ではなく小さな人は二人重なって一人になっていたのだった。思わぬ3対1の戦いになってしまった。林平之の攻撃は残忍さを増すばかり。余滄海の上部に襲われ、木高峯から肉を食いちぎられながらもその身体を滅多刺しにする。が、木高峯から緑色の液体が飛び出して林平之の目を潰す。林平之は目が見えなくなってしまった。それでも林平之は仇を討った。
見えぬ目で喜ぶ林平之。令狐冲は傷薬を岳霊珊に渡す。岳霊珊が林平之の目を洗ってやろうとすると「奴の親切などいらぬ」とはたく。「俺が死のうと関係ないだろう。そんなに奴がいいならついていけ」「平之。なぜそんなひどいことを」「ひどいって。ひどいのはどっちだ。木と余は辟邪剣譜欲しさに力ずくできた。まだ悪漢らしく堂々としている。だが、お前の父親・君子剣・岳不群はどうだ。卑劣な手段で手に入れようとしたのだ」だがそんなことを言われても岳霊珊は崋山に戻って療養しましょう、と林平之を抱きかかえるのだった。「必ずあなたの目を治す。治らなくても私はずっと傍にいるわ」そして盈盈から馬車を借りてその場を離れた。
「復讐、復讐か」令狐冲はつぶやく「人生の目的が復讐なら狂った世の中になる」盈盈は令狐冲を見つめて「小師妹が心配なのね。助けにいって」令狐冲は首を振り「俺には君しかいないんだ。君が誤解するなら生きていけない」(みんな見てるんですけどお)盈盈笑って’ちょっと恥ずかしかったと思う)「わかってるわ。早く行ってあげて」
言えませんねこのセリフ。義侠心ってまさにこのことじゃ。令狐冲の方が年上ですがどう見てもお姉さまという感じですわ。惚れます!

出演:リー・ヤーポン(令狐冲)李解(林平之)孫海英(田伯光)陳麗峰(儀琳)彭登懐(余滄海)李勤勤(定逸師太)巍子(岳不群)苗乙乙(岳霊珊)
posted by フェイユイ at 22:18| Comment(1) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月26日

笑傲江湖・第三十六集 前半

禅院の中で皆はそれぞれの場所で休んでいた。藍鳳凰も皆に混じって座り込んでいる。
そんな中を儀琳は飲み物を盆に載せて、令狐冲と盈盈の休んでいる場所へ運んだ。
盈盈は令狐冲に正派が命がけで戦っているのが悪夢のようだと話す。あなたは何故わざと負けたりするの。令狐冲は笑いながら「そうだね、君まで巻き添えにしてしまった」「東方不敗まで出てきて戦った」それが岳不群のことを言っていると解る令狐冲は言葉をにごした。

皆が休んでいる最中に林平之が現れた。名前を名乗って「人と会う約束がある」と言って行こうとするのを余滄海が引き止める。
二人は皆の前で戦う事になる。林平之は余滄海に「お前は両親を殺した」と言い、余滄海は林平之に息子を殺されたと言う。二人が戦い始めた。林平之の様を見て盈盈は「東方不敗のようだわ」と言う。がそこに、岳霊珊が「父が戦いはやめなさいと言っているわ。お客様に迷惑をかけてはいけないと。復讐は別の時にできるわ」と割り込む。
それを聞いて去ってしまった林平之を懸命に呼ぶ岳霊珊。それを心配して令狐冲が傍に寄ってきた。「小師妹」岳霊珊は「大師兄、傷は?わざとじゃなかったのよ」「わかっている。君は悪くない」「じゃ私行くわ」名残惜しそうに見送る令狐冲。
が、その様子を見ていた尼僧たちは「気の多い女ね。どこがいいのかしら」と悪口を言う。
令狐冲はしばししんみりとなったが、はっとして盈盈の所へ戻る。悲しそうにしていた盈盈だが令狐冲が盈盈の手を取ると微笑んで「早くここを出ましょう」令狐冲も「早く山を下りよう」と賛成した。

一人きりでいた岳霊珊を突然桃谷六仙が取り囲んだ。「令狐冲を傷つけたな。令狐冲が傷つくと聖姑様が傷つく。聖姑様のために仕返しだ」襲ってきた六仙を動けなくしてしまったのは岳不群だった。「残念だが聖姑はいない」「嵩山にいるはずだ。武術大会を混乱させたんだから」納得した岳不群岳霊さんに「令狐冲と盈盈を見かけたか」岳霊珊は口ごもって「いいえ・・・」岳不群は「魔教の力が五岳派の内部に及んでいたとは。明日の朝目が覚めたら首がないかもな。誰の仕業かも解らず」「お父様。大げさよ」「珊児。あの女は最大の敵だ」と言って六仙の末弟の点穴を解く。そして言った「令狐冲に桃谷六仙を迎えに来いと伝えろ。もし来なければお前らを一人ずつ殺す」

恒山派の尼僧たちが歩いている所につむじ風のような人影が通り過ぎていった。尼僧たちは身構えた「きっと岳不群だろう。任盈盈を狙っているのだ」少し離れた草むらに盈盈は隠れていた。「一体どうすれば」問われて盈盈は「いい考えがある」

傷ついた令狐冲を六仙の末弟と不戒和尚が坂道を担架で運んでいる(いいけど、頭を上にして欲しいなあ。具合悪くなりそう)「早くおろしてください」と頼む令狐冲(怖いんだよ)「大丈夫」という不戒和尚(怖いんだって)
六仙兄弟が倒れている場所に令狐冲をおろすと不戒和尚が穴道を開く。岳不群の弟子達が「聖姑を捕まえたぞ」と言って走ってきた。令狐冲が「師弟」と叫ぶが振り向きもしない。
令狐冲は不戒和尚に桃谷六仙を連れて禅院の外に出てくれるよう頼む。「何かあったらどうする」と心配する和尚に「恩師に会いたいのです」「万一の時は嘘も方便だぞ」「解りました、さあ」

静かな禅院の中に岳不群はいた。金色の冠を頭につけている。令狐冲は「五岳派の総帥に拝謁します」と言って跪いた。「立ちなさい。嵩山に来た時、尼僧の中に聖姑と言う者が加わっていたとか。もしかして桃谷六仙は聖姑の指示で五岳の大会を混乱させたのではないか」「それで師父は総帥になれた」(おお、言ったね)「何だと」(怒ったね)岳不群が火を発し、周りの灯りを灯した。弟子達がわらわらと駆けつけ令狐冲に剣を向け叫んだ「跪け」「令狐冲、五岳の総帥に拝謁します」「お前が敵を引き込み五岳派に魔教の者を連れ込んだとはな」「確かに彼女は魔教ですが、足を洗おうとしています」「悪いことから手を引くというのか」「我々は愛し合っています。お許しを」(言った!)「わかった。もうよい。何と言っても私達は師匠と弟子だ。今後は五岳派を支える力になって欲しい。黒木崖を潰し、魔教を絶滅させれば何が起きようともお前達の仲を認めよう」「魔教を絶滅?」「そうだ。魔教の絶滅は私の使命だ。奴らの目の前で魔教を徹底的につぶしたいのだ。今後はお前は私の傍にいてくれ」「感謝します。聖姑を呼び御礼を述べさせなければ」「まあよい。五岳派のことから話をしよう」
その時「聖姑を返せ」と叫ぶ声がして戸が開いた。
posted by フェイユイ at 21:39| Comment(3) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月25日

笑傲江湖・第三十五集 後半

「やはり五岳剣派の総帥は剣で決めよう」桃谷六仙の声で皆も賛同した。この時ちらりと映る小師妹(!)が美人になってる?!女の子の格好から若奥様になったということなのか?凄く綺麗に見えるんですが?ついでに余滄海もハンサムに(笑)あの変な格好でなくなったから。
岳不群が「五岳統一は争いをやめるのが目的なのだから、試合は寸止め。勝負がつけば戦いをやめ命は奪わない事」左冷禅は「それは難しい」としながらも「封禅台で各派の技を披露してもらおう」「そういたしましょう」となった。

嵩岳派の封禅台は大きな岩石のモニュメントの横にあり、綱をくもの糸のように張り巡らせた奇妙な建造物である。近くに剣をかたどった門のようなものもあり、まるでテーマパークのようでおかしい。
五岳派がここで剣を競い合う事になった。陸柏の「今から剣試合を始めます」の声がかかる。

まずは泰山派の玉音子が名乗りをあげる。これを受けたのが崋山派・岳霊珊。泰山派の剣法で戦うと言う。思過崖で修行を積んでいた小師妹は父・岳不群も驚くほど腕を上げていた。
そこへゆっくりと登場したのが夫である林平之。紅い服を着、以前と違う怪しい雰囲気を漂わせている。
小師妹は2番手の泰山派も片付けてしまい、続いて現れたのは衡山派の莫大先生。これは激しい戦いとなるが、小師妹はうっかりして莫大先生の脚を傷つけてしまう。岳不群も娘を叱りつけ、莫大先生に謝る。莫大先生は「ここまで戦えるとは大したものじゃ」と言われたが、痛そうです。
ここで声を上げたのは令狐冲だった「泰山派と衡山派の掌門に勝つとはすばらしい。恒山派として手合わせ願う」
ひらりと封禅台に飛び乗った令狐冲は「小師妹。僕達が戦うと必ず君が勝つね」それは無論、令狐冲が勝気な小師妹に譲っているわけだが。
激しい剣の応酬が続き、二人が見せたのはかつて仲のよかった二人が編み出した「冲霊剣法」だった。それはいかにも剣を合わせるだけの剣法なのだ。それを見た盈盈の表情が曇る。二人が剣を天に向かって放り小師妹だけが飛び上がって剣を手に取った。「小師妹」令狐冲が悲しげにつぶやく。その時、小師妹の向けた剣先が令狐冲の胸に刺さった。
はっとなった恒山派の弟子達そして盈盈が令狐冲に駆け寄る。刺した小師妹も驚き「大師兄!」と叫んだ。が、儀琳をはじめ恒山派の尼僧たちが令狐冲をすっかり取り囲んでしまった。令狐冲は剣を振りかざした儀琳を止めた。令狐冲は痛む胸を押さえて「見事な剣法だ。私の負けだ」と叫んだ。
小師妹は林平之を見つけ近寄った。が、林平之は冷たく微笑むだけだった。

試合を終え、立ち去る令狐冲を盈盈が迎える。心配そうな顔だ。令狐冲は盈盈を黙って見つめ、大丈夫と言うように首を横にふった。令狐冲は小師妹への愛情が消えたわけではないのですが(まだまだくすぶっているのですよね心の中では)盈盈を見る目の優しさ。何も話さず全てわかってしまう大人の恋人達ですね。盈盈も令狐冲もどちらも素敵で見てるこちらはめろめろですわ。

左冷禅は岳お嬢さんが3派を破ってしまい残る嵩山派を破れば総帥は岳不群にやってもらわねば」と言うと岳不群は小娘があなたに勝てるわけがない、と答える。「崋山派と嵩山派は互いを尊重し長い間戦った事がない。左師兄にご指導賜りたいと常々思っていました」
左冷禅は「岳不群は君子剣と呼ばれるが、今まで君子であるのは見たが、剣はあまり見たものがいないようだ」「そこまで言われるなら遠慮はしませんぞ」
そして岳不群は弟子達に「左盟主と私は腕を磨くだけだ。私怨はない。万一私が死んでも左盟主を恨んではならぬ。復讐はならぬ。五岳の平和を乱してはいかんぞ」
そしてとても単なる技の披露とは思えぬ必死の戦いが始まった。さらに左冷禅は「寒冰真気」を送り込んでくる。さすがの岳不群も身体を凍らせられてしまってはたまらない。そして岳不群が放ったのが「葵花宝典」であった。左冷禅は両目を潰され目から血を流した。「まるで東方不敗ね」と盈盈がつぶやく。「師兄」と叫んで助けようとした陸柏の胴体を左冷禅は真っ二つにしてしまう(ここまで裏切ることもなくひたすら服従していたというのに)
岳不群は余裕の微笑で「左冷禅。お前はもう不自由な身。もう戦いはやめにしよう。まだ総帥になりたいのか」「「わしの目はまだ見えておる」と言って飛び掛ろうとする左冷禅。無情にも岳不群はひらりひらりとかわして剣を蹴飛ばし、身体に突き抜けるほどの衝撃を放った。
少林寺の方証大師らは恐れおののいた。岳不群は封禅台の上に飛び上がり、周りを見下ろした。人々が岳不群を見上げていた。
集まった人々の群れが山を下りるとき、岳不群の高笑いを聞いた。それは悲痛にも感じられた。

嵩山派の岩の下に岳不群と寧中則だけが残っていた「満足なの」と寧中則が聞いた。岳不群はため息をついただけ。「この日のために今まで苦労してきたのね。でもなぜ冲の名誉を傷つけたりして追い詰めるような事をするの」「この江湖は争いばかりだ。令狐冲を潰したとして何が悪い?」

岳不群、全く怖いです。寧中則だけが昔と変わらず令狐冲の事を思っていてくれる。優しい方です。小師妹、急に綺麗になってびっくり。髪を上げたからかなあ?

盈盈と令狐冲の愛はもう確固たるものでありますね。ふたりの眼差し。燃え上がってますね。

出演:李亜鵬(リー・ヤーポン)(令狐冲)許晴(任盈盈)李解(林平之)孫海英(田伯光)陳麗峰(儀琳)彭登懐(余滄海)李勤勤(定逸師太)巍子(岳不群)苗乙乙(岳霊珊)巴音(向問天)劉仲元(莫大)
posted by フェイユイ at 21:06| Comment(7) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月24日

笑傲江湖・第三十五集 前半

五岳剣派の見守る中で泰山派の掌門の座を巡っての争い。天門も師淑らが左冷禅に買収されたと気づく。
そこへ突如現れた謎の笠男。天門をののしり、顔に刃物を突き刺してさんざん殴りつけ絶命させた。だが自分も天門にやられてしまった。男は青海一梟という男で左冷禅が仕込んだ殺し屋だったようだ。

左冷禅は新しい泰山派の掌門に合併の賛否を問う。新掌門は「いい事ばかりで大賛成」と答える。
左冷禅は「五派のうちすでに三派が賛成。恒山派の前掌門・定逸師太とは生前、合併の話をしたが、全面的に賛同されていた」と言うと尼僧・儀和は「定逸師太は強く反対されていました」と反論する。左冷禅は「定逸師太は最も優れた方で生きていれば五岳剣派の総帥になるべきだったが」と言うとそこへ突然割り込んできたものが。「左盟主の話はおかしいぞ」それは桃谷六仙であった。「定逸師太はお前を総帥に推薦したがった。合併には反対だったが、もしされるのなら左冷禅が総帥になるがいいと」「そう言われたのなら恐れ多い」とかしこまる。桃谷六仙は「そう慌てるな」と言い「左冷禅は陰険悪辣。もし五岳派の総帥になるなら、恒山派の尼僧たちは苦労する。そこでだ、総帥にはこの桃谷六仙が最も相応しいと」「こうも言ってた。五岳剣派は総帥に桃谷六仙を選ばなければ今後の発展はありえないと」
尼僧・儀和は「そのとおり。定逸師太は五岳派の合併など望んではいませんでした。合併賛成など誰も聞いていません」桃谷六仙はさらに続けて「桃谷六仙なら五岳派に一人ずつ駐留することにして残った一人が大総帥になればいいと」
左冷禅は声を荒げて「令狐掌門。こんなふざけた事を」令狐冲はやや笑いながら「彼らは天真爛漫で嘘はつきません。定逸師太の遺言の話も他の派の噂話より信用できます」「どうやら恒山派は孤立したいのだな」と左冷禅。
令狐冲は私は崋山派の岳不群先生に深い恩があります。孤立はしません。恒山派は崋山派と協力していくのです。岳不群先生の言われる事に賛成します。と明言する。
岳不群は崋山派では気功派と剣術派が争うと言う悲惨な出来事がある。同門での戦いという悲しい歴史だ。ゆえに五岳剣派でも統合を望む。五岳派が一つの家となり兄弟となれば争いはもう起きないでしょう。
岳不群はさらに令狐冲は破門されてからも崋山派へ戻る事を望んでいた。これでまた同派になれるのだ、と言うのだった。
これを聞いた左冷禅は大満足でほくそえむ。が、不戒和尚は「岳不群に騙されるな」と言い、桃谷六仙も「おかしなことになった」と心配し(桃谷六仙、ホントは凄い頭脳の持ち主?)またまた奇妙なそれでいて筋の通った論理を展開する。定逸師太の復讐をしなければ掌門ではない、それなら令狐冲は掌門でない、掌門でないなら崋山派の言う事を聞くなどということは決められない、それなら合併はしない、と。はっはー、物凄く理路整然。恐れ入りました。
令狐冲は「師父が言われるなら私は師父に従います(やはり令狐冲にとって岳不群は絶対なのだね)でも定逸師太の復讐が」これには岳不群「令狐冲。合併すれば恒山派の事も我が派同然。3年以内にこの岳不群が定逸師太の仇を討つ」
左冷禅「これで五岳派全てが合併に賛同した。今から武林に二度と各剣派の名前が出ることはない。各派の弟子は全て新しい五岳派の弟子になるのだ」

桃谷六仙また出てきて「じゃ五岳剣派の総帥は桃谷六仙に」ここで陸柏むかっ腹をたて「令狐掌門。こいつらを言わせておくのですか」それを聞いて六仙「おい、先刻、各剣派の名前が出ることはない、と言ってたな、令狐冲を掌門と呼んだからには総帥にする、ということだな」これには陸柏も慌ててそんなつもりではなかった、と否定する。
すると今度は(また多分左冷禅の回し者)「最近、五岳剣派は左冷禅が盟主を務めていた。五派を長く統一し、信用も厚い左冷禅は総帥をやるべきだ」と言う者がひょっこり登場。
が、桃谷六仙、負けてはいない。「せっかくの合併だ。古きを捨て新しきを選ぶ。前と一緒じゃ変わりがない。日替わりでまわしたらどうだ」これには皆大笑い。
泰山派が左冷禅を推すつもりで「総帥には才も徳も高い方でないと」と言えば六仙は「では方証大師だ」「少林派は五岳派とは関係ない」「関係ない?少林派も嵩山にあるぞ」
「こういうのはどうだ。剣で決める。まず桃谷六仙と戦って勝ち、冲虚道長、方証大師に勝てばいい」
ここで泰山・新掌門・玉[王幾]子立ち上がり、「相手になってやる」桃谷六仙、玉[王幾]子を担ぎ上げぐるぐる回りだす、と、左冷禅がやおら剣を取りあげて何と見方のはずの玉[王幾]子の脚を叩き斬ってしまった。あまりのことに令狐冲は立ち上がろうとするが、不戒和尚がおしとどめた。六仙も怒って「お前は賄賂の口封じをするつもりか」腹を見透かされ左冷禅も妙なごまかしをつぶやいた「私が切らねば、八つ裂きにされていた」

令狐冲、人混みの中に男装の盈盈の美しい顔を見つけ、思わず立ち上がる。盈盈も微笑むが令狐冲が近寄ろうとしたので慌てて首をふる。それを見て令狐冲もあきらめる。二人の心が通じ合っている美しい場面です。
令狐冲は「最も相応しい人がいます。岳掌門です。他にはいません」桃谷六仙、話し合って「ダメだ、やはり剣で決めよう。武功の高い人が五岳の総帥になるのだ」皆がこれに唱和した(桃谷六仙がみんな決めてしまってるよ。凄いね)
posted by フェイユイ at 22:31| Comment(7) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

笑傲江湖・盈盈と冲児の恋愛講座

またまたまたまた脱線。終わるまで待てない、今夜はインインとチョンアルの恋愛講座。以前もラブストーリーと言う副題で書きましたが、ナンと言っても恋愛は女性にとって最も関心のある事柄ですので何度でも書きたくなってしまいます。
と言ってもお話はほんの少しだけですが。(例によってネタバレ気味になりますのでご注意を)

原作のどこだったか忘れてしまったのですが(なのでドラマはこれからの部分かもしれない)誰かが(おいおい)(岳師父だったかも、だとしたらやはりドラマまだですね)向問天や盈盈を殺そうとするんですが、令狐冲は向問天兄貴を殺させるわけにはいかん、と思うんですね。でも盈盈は死んでもいいと思うんですよ。なぜなら盈盈はもう自分と一心同体だから盈盈が死ぬならすぐ自分も死ぬのだから、と。これはもしかしたら、今の感覚から言ったらずれているのかも知れないんです。恋人と言っても他人なのに生死を勝手に決めちゃいけないんでは、とか。でも私はこの令狐冲の盈盈への愛を信じる強さに震えますね。愛する人の精神を信じきってる言葉ではないでしょうか。きっと盈盈も自分と同じように考えていると。

「射[周鳥]英雄伝」で郭靖が黄蓉と別れねばならなくなった時、「鈍感な自分は耐えていけるけど、繊細な黄蓉は耐えていけない」と郭靖が考えるのですが、この時も自分の悲しみは放っても黄蓉を思いやる郭靖の優しさにぐっときたものです。

この二つのエピソードでどちらが好きか、これも考えちゃいますね。郭靖の方が何だか包んでくれるような暖かさを感じますが、令狐冲の愛はもっと刺激的で官能的ではないでしょうか。それはそのまま、二つのカップルの特徴を現しているように思えます。
つまり家庭的な感じのする郭靖・黄蓉ペアと永遠の恋人のような令狐冲・任盈盈ペアと。

それにしてもこんなどきどきするような恋愛物が書けるなんて、全く金庸という方は凄い人です。





posted by フェイユイ at 19:23| Comment(2) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

笑傲江湖・第三十四集 後半

令狐冲は祖千秋、老頭子と話し合い、五岳剣派の集まりには不戒和尚、藍鳳凰、桃谷六仙などの連中は連れて行かないことに決めた。
尼僧たちを連れて、令狐冲、祖千秋、老頭子が山道を急いでいるとなんと不戒和尚と藍鳳凰が仲間を連れて待ち伏せしていたのだ。「皆、令狐冲のために集まっているのに、なぜ連れて行かない」老頭子は皆を抑えて「もし五岳剣派が合併したら皆が嫌な思いをするのではないかと心配したのだ」不戒和尚は「令狐のために来たんだ。針の山でも登るぞ。五岳派が何だ」皆も一斉に声をあげる「ありがとう」令狐冲は礼を言った。「桃谷六仙は?」「奴らは吊るされて魚でも食ってるだろう」「では行こう」(納得していくのもおかしいが)

その頃魚を目の前に吊るされた桃谷六仙は男装した盈盈に助けられていた。「わしらが嵩山についていくと掌門に迷惑をかけると不戒和尚に吊るされた」らしい。それを聞いて男装の盈盈は(何故男装?)急ぎ馬に乗って駆け出した。それを見た桃谷六仙も「今のは任お嬢さんの男装だ」と見破り(結構眼力あるね)後を追いかけた。

令狐冲・恒山派は途中崋山派一行と出会ってしまう。狭い山道でぶつかった両派。令狐冲はさっと岳不群の前に出て(弟子の手前、ややとまどったが)跪いた。岳不群は相変わらず「何をしておる。掌門なのだぞ。笑われてしまう」寧中則が優しく令狐冲を立たせた。「恒山派掌門になったと。おめでとう」「ありがとうございます」と言いながら背後を見る令狐冲に「小師妹は先月結婚したの」令狐冲は祖千秋、老頭子と話し合い、五岳剣派の集まりには不戒和尚、藍鳳凰、桃谷六仙などの連中は連れて行かないことに決めた。
尼僧たちを連れて、令狐冲、祖千秋、老頭子が山道を急いでいるとなんと不戒和尚と藍鳳凰が仲間を連れて待ち伏せしていたのだ。「皆、令狐冲のために集まっているのに、なぜ連れて行かない」老頭子は皆を抑えて「もし五岳剣派が合併したら皆が嫌な思いをするのではないかと心配したのだ」不戒和尚は「令狐のために来たんだ。針の山でも登るぞ。五岳派が何だ」皆も一斉に声をあげる「ありがとう」令狐冲は礼を言った。「桃谷六仙は?」「奴らは吊るされて魚でも食ってるだろう」「では行こう」(納得していくのもおかしいが)

その頃魚を目の前に吊るされた桃谷六仙は男装した盈盈に助けられていた。「わしらが嵩山についていくと掌門に迷惑をかけると不戒和尚に吊るされた」らしい。それを聞いて男装の盈盈は(何故男装?)急ぎ馬に乗って駆け出した。それを見た桃谷六仙も「今のは任お嬢さんの男装だ」と見破り(結構眼力あるね)後を追いかけた。

令狐冲・恒山派は途中崋山派一行と出会ってしまう。狭い山道でぶつかった両派。令狐冲はさっと岳不群の前に出て(弟子の手前、ややとまどったが)跪いた。岳不群は相変わらず「何をしておる。掌門なのだぞ。笑われてしまう」寧中則が優しく令狐冲を立たせた。「恒山派掌門になったと。おめでとう」「ありがとうございます」と言いながら背後を見る令狐冲に「小師妹は先月結婚したの」令狐冲はやや呆然としながらも「左冷禅は五岳剣派の統合を考えているよう出会う。どう思われますか」「お前は」「私は師父に従います」「武林で大切なのは正邪の区別だ。お前を破門したのは無情だからではない。お前が規律を破ったからだ」「お二人のご恩には感謝しております」「おぬしは家族同然じゃ。今までの過ちを悔い改めるのみ。五岳剣派が統合すればおぬしもわしも同派になる」そして礼をすると先にたって崋山派を引きつれ歩き出した。岳不群を見送る令狐冲は何をつぶやいたのか。そして何を思ったのか。なぜここで岳不群は家族などと必殺の言葉を令狐冲に言ったのか。老頭子の先を急ぎましょう、と言う言葉に答えた令狐冲は明るく答えたように思える。令狐冲はまだ崋山派に戻りたいのだろうか。

嵩山派の屋敷の中に各派の掌門たちが集まった。左冷禅はまるですでに総帥であるかのように皆を見下ろすように座る。そして五岳剣派の統合が決まったかのように話し出した時、莫大が抗議の声を上げた。急いでとりなす左冷禅。莫大の疑問に答えながらも弱みを引き出して反対を言えないようにしてしまった。
次は泰山派に問うがこちらはどさくさに紛れて天門掌門がその座を玉[王幾]子に奪われてしまう。周りの派もあきれて見守るばかり。
posted by フェイユイ at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月23日

お正月は「アレキサンダー」で東方遠征

アレキ.jpg

WOWOWで1月2日、午後8時から「アレキサンダー」が放送されますね!
信じられないけど、酷評されたというオリバー・ストーン監督の「アレキサンダー」(コリン・ファレル主演)お正月は壮大な英雄の夢を共に追ってみましょうか。お母様のアンジェリーナ・ジョリーも魅惑的。
posted by フェイユイ at 17:05| Comment(0) | TrackBack(1) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月22日

笑傲江湖・第三十四集 前半

東方不敗一人に四人は剣を取って立ち向かう。東方不敗の傍には様々な色の糸つむが並べられ東方不敗が針を投げるとそれらの糸が引き出されて敵を封じてしまう。
次々と東方不敗に指から放たれる針に四人は全く思ったように動く事ができない。やはり最強の戦士は東方不敗なのだろうか。
令狐冲の攻撃に「剣の腕は確かじゃ」とつぶやく東方不敗。任我行も「吸星大法」を使い東方不敗に対抗する。令狐冲も続けて仕掛けていく。それを見て「武芸は天下一だと言ったじゃないか」と言う楊蓮亭に「思ったより腕が立つようだ」と言う東方不敗はけしてあきらめてはいない。
令狐冲に対して東方不敗が鋭い攻撃を繰り出していくのを見て、盈盈は東方不敗自身ではなく恋人である楊蓮亭を襲った。それを見つけた東方不敗は「蓮弟」と叫んで令狐冲から離れた。
盈盈は楊蓮亭を鞭で弾き飛ばし剣で刺した。逃げた東方不敗を追ってきた令狐冲が剣で刺す。が、その傷は浅い「とどめを」と叫ぶ任我行に令狐冲は一瞬戸惑い、東方不敗を離してしまった。
盈盈に刺された楊蓮亭はどうと倒れた。屋根の上に逃げ延びた東方不敗は日月神教の印をかたどった飾りにもたれ愛しい楊蓮亭を見つめた。その体からは血が流れ出した。
「東方不敗いや必敗。お前の負けだ」高笑いをする任我行。東方不敗は静かに話し出した「令狐冲。お前の剣の腕はすばらしい。だが蓮弟に気を取られなければその剣は届かなかったがのう」令狐冲はこれに答え「確かに。四人でもかなわない。さすが天下一に恥じぬ腕前」と礼を取った。「何と男らしく潔い気概のあること。黒木崖に閉じこもって10年。だが恩怨からは逃げられぬ」これを聞いて令狐冲「10年間、一度も外へ出ていないのか」「死に際に嘘はつかぬ」「定逸師太の暗殺は?」東方不敗はふっと笑い、「私は天下の東方不敗。殺すのにこそこそする必要はない」定逸師太暗殺の犯人が東方不敗でないと知り令狐冲が呆然となった時、任我行が「吸星大法」と叫んで楊蓮亭から流れる血を吸い取ろうとした。それを見た東方不敗が動いた「危ない」令狐冲が叫んだ時には任我行の左目に針が突き刺さっていた。向問天が弾かれた任我行を身を持って助ける。盈盈がその目から針を抜き取った。

「これこそが“葵花宝典”ずっと肌身離さず身につけていたが、やっと返す時がきたようじゃ」言うや身にまとっていた薄い着物を空に放った。その面にはびっしりと葵花宝典の文字が記されている。「私の“葵花宝典”」と任我行はそれを掴み「芸を極めたくば、まず去勢せよ。二度と目にするものか」と言って引き裂いた。
「12年の恩怨に決着がついたようだ」と東方不敗。任我行が剣を投げつけ東方不敗はそれを防いだが、屋根が破壊され東方不敗は地に倒れた(このシーン。私にはどうなったのかいまいちよく解りません)任我行が高らかに笑う。任我行を見上げる東方不敗。この時、令狐冲はどのような感慨に浸っていたのだろうか。
東方不敗が手に残った針を持ち、それを見た盈盈は父の目から抜き取った針を構える。だが、東方不敗が放った針は屏風に施された刺繍の最後の仕上げをしたのだった。そして「蓮弟」と手を伸ばして呼ぶのだった。構えた針を下ろす盈盈。
令狐冲は動けない東方不敗の身体を気を送って愛しい人の傍へ飛ばしてやった。もう動く事はない楊蓮亭に「蓮弟。愛している」と言って寄り添った。花びらが舞い散り二人の身体を覆った。

日月神教の洞窟で任我行は再び教主としてあがめられるようになった。大勢の信奉者がひれ伏し口々に教主の繁栄を祈る。そして反逆者としてあげられたものたちは一族諸共処刑される事になった。その場を離れて東方不敗を倒した美しい緑の中に立つ令狐冲の姿を見て盈盈はその心の中を察していた。
食卓を囲み任我行がまずは一杯と酒を勧めた時、令狐冲は「ひとえに任教主の功徳。私はこれで」と席を立とうとした「待て」任我行が止め「盈盈とは婚礼を挙げないのか」「できません。まだ恒山派内でやり残したことがあるのです」何と立ち上がった任我行。しばらく思案していたが、軽く笑って出て行ってしまった。ほっとする盈盈。「急いで令狐冲を送っていくのだ」と言う向問天「今行かねばもう行けなくなってしまうぞ」向問天は令狐冲に「縁があって出会えたのは光栄だ。私のせいで巻き込んでしまった」「そんなことは」(盈盈のためだもんね)そして令狐冲は盈盈の傍に寄った。盈盈も令狐冲を見つめながら立ち上がる(この雰囲気、もう完全に恋人同士の言葉の要らない間と言う感じです)令狐冲は兄・向問天に礼をして出て行った。

辟邪剣譜を手に入れ、自ら宮(去勢)した林平之は修行を重ねていた。その腕前は以前とは別人だった。微笑も凄みが加わり、武芸は破壊的なものとなっていた。
崋山派の岳霊珊らも五岳合併の日を目の前にして錬剣に余念がなかった。思過崖の洞窟での図柄を見ながら弟子たちは腕を磨いていく。それを見た岳不群は安堵の息をついた。

「左冷禅が嵩山で五岳剣派を召集するわ。それでも行くの」令狐冲の身を案じる盈盈。「野心の強い男だ。武林の支配権を握るつもりだ。だからこそ行かねば」名残惜しそうに互いを見やりながら別れる二人だった。

左冷禅は泰山派の師淑を迎えて五岳剣派合併への気運を高めようとしていた。残る衡山派、崋山派は取るに足りぬ。手強いのは恒山派だ、というと陸柏が奴らはどうせ烏合の集。意見はばらばらです。と言って左冷禅を喜ばせる(仲はいいんだよね)

なんと言っても今回、楊蓮亭の傍に東方不敗を飛ばしてあげた令狐冲の優しさにぐっと来ました。色々観てても結構こういう女装の男などには冷たい番組・映画などは多いものです。確かに悲しい結果に終わりましたが、せめて愛しい人の傍に行かせてあげるなんて令狐冲は思いやりに溢れた人です。やはり東方不敗は天下一といわれるだけはある、という言葉もかっこよかったけど。
それにしても盈盈と令狐冲はなかなか落ち着く事ができませんね。互いを見つめる目だけはもう熱々なのですが。


posted by フェイユイ at 22:00| Comment(6) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

任盈盈そして金庸のヒロインたち

金庸のヒロインたち、とご大層なことを書いてしまいましたが、例によって最近観たドラマ3作品のみのヒロインたちですのでその上で読んでください(他の作品に魅力的なヒロインがたくさんいることは想像に難くないことですので)

まずは現在進行中の「笑傲江湖」の任盈盈。ドラマで見ていると許晴のきりっとした且つふくよかなイメージの美貌に魅了されてしまうのですが、原作で読んでいると、正直言って、人を殺すことも平気な魔教の部分と令狐冲に対してのしおらしい部分が極端に感じられて私は少し怖いのですよ(わー、盈盈ファンから猛攻撃を受けそう。が、そう感じてしまったのでしょうがない。ドラマでは全くそう思わないんですが)
この他人に対しての冷酷さと恋人に対しての情熱というのは中国男性の理想なのか?金庸さんが理想妻の筆頭に盈盈をあげていたのでそう考えてしまうのですが。(恋人の方が儀琳なのだよね)
この冷酷な面と柔和な面を併せ持つ、もしくは結構意地悪な部分が多く感じられる女性が数多く登場するのが金庸世界の魅力(?)のひとつですね。
女性ファンが多いのも(私を含めて)超美貌で且つめっぽう強く、自分の意思をしっかり持っている女性が活躍するからでしょう。
私が好きなのは周迅が演じていたという事もあって黄蓉なのですが、彼女はこれらの要素をたっぷり持ちつつ、しかも可愛い。盈盈のような両極端な感じでなくてあまり裏表のないいつも悪女的な雰囲気を漂わせている所が好きですね。それは原作でもドラマでも同じように感じました。
「天龍八部」ではその両面性が二人の女性として現されているのが、阿朱・阿紫なのでしょうね。阿朱は思い切り「善」ですし、阿紫は「悪」の権化として登場するわけで。
つまり無理矢理整理しちゃうと「善」と「悪」を二人で表現してるのが阿朱と阿紫。「善悪」を一人の中に入れてしまったのが盈盈。「善悪」を併せ持っているのにそれを昇華した形で表現できているのが黄蓉。と、私的にはそう把握しております。

別に人格と言うのは「善悪」だけで形作られるものではありませんが、金庸の女性達はこの「善悪」のブレンドが絶妙なので様々なタイプの女性がいるように感じられるのだと思います。男性の作家が女性を表現する場合どうしても同じようなタイプが繰り返し出てきてしまうものですが、金庸作の女性は「善悪」のブレンド配合だけでも色んなバリエーションを持っています。「天龍八部」で「悪」は阿紫、馬夫人は殆ど純粋培養の「悪」逆に王語嫣は「善」そのものですね。
が、そういうタイプだけではなく天山童姥のように「悪」のように見えて「善」の部分を持ちうる女性、段誉のママのように善そのもののようでありながら「悪」の過去を持つ女性もまたいます。金庸世界に登場する女性で善そのものより悪の要素を多く持つ女性ほど魅力的なのも事実です。

盈盈は生まれつき「悪」と言われる世界に生きてきて実際他人の生命を左右する事をやってのけています。令狐冲はそれをこころよくは思っていませんが、はっきりやめろとは言ってませんね。
ただ令狐冲の影響で盈盈は自然と「悪」でなくなり「善」の部分が強くなってきています。例えばそれは盈盈が儀琳と出会っても絶えず令狐冲の身を案じている儀琳が「あの人はいい人です」と言い、盈盈と令狐冲の結婚を望む事からも伺えますね。
金庸のヒロイン達が「善」と「悪」の様々なバリエーションを持ち、またその作中でも変化して行くと言えますね。
posted by フェイユイ at 10:37| Comment(5) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月21日

ジェイ・チョウCD日本盤 2006年02月22日 発売予定+DVD「ジェイ・チョウを探して」2006年03月03日 発売予定

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「 ジェイ ・チョウを探して 」

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「ジェイ・ チョウ 周杰倫 」

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「ジェイズ・ファンタジー 」

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「八度空間」

うれしい悲鳴連発の周杰倫CD+DVDの連続日本盤発売であります。お財布とよーく相談しながら買っていきましょうか。どちらにしても日本盤になるとVCDがDVDになるというわけですね。
いつもじえるなさん、情報ありがとうございまーす。
posted by フェイユイ at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 周杰倫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

笑傲江湖・第三十二集(BlogPet)

そういえば、フェイユイが
ここでの三船演じる佐々はあえてその会得を無理に壊したりはせず、むしろその会得をダブらせながらしかももっと人間臭い酒飲みの用心棒にすることで面白さを増していたと思う。
って言ってたけど…

*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「じえるん」が書きました。
posted by フェイユイ at 09:34| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月20日

笑傲江湖・第三十三集 後半

童柏熊は言う「任我行はわが教団の前教主だ。重い病気を患い東方不敗に教務を任されただけ。任教主は日月神教の創始者なのだ。そうだろう」と東方不敗に問うが相変わらず表情も変えず一言もない。楊蓮亭は「皆の前で東方教主にあやまり心を入れ替えればよいがさもなくば・・・」童柏熊は「どうなろうとかまわん」「では殺せ」童柏熊は東方不敗の名を何度も呼ぶが答えない「3年間一度も声を聞いたことがない。声を聞ければ死んでもよい。誰が声を奪ったか確かめるだけだ」こう叫ぶと身体を縛っていた綱を引きちぎり傍にいた兵を襲った。
これをきっかけに盈盈が「かかれ」と声をかけ、任我行は東方不敗に何か金属片のような物を投げ額を打った。倒れていた令狐冲は起き上がり、向問天も変装を放りだした。
そして次々と兵たちを襲って高みへ登りあっという間に東方不敗と楊蓮亭を捕らえた。任我行は東方不敗の首根っこを掴み、「こいつは偽物だ。一体何者だ」答えようとする偽物を楊蓮亭がにらみつける。向問天が楊蓮亭を「一体何者だ」と怒鳴りつけると「聞ける義理か。謀反人め」言うや否や向問天から脚を蹴り飛ばされ立てなくなってしまう。「言ってやろう、悪人を退治するため戻ってきたのだ」任我行は叫んだ「こいつは教団を乱す真っ赤な偽物だ。我こそが真の教主、任我行」(ここで皆シーンとなって白けてしまうのは悲しい)だがここで上官雲が任我行に手を差し伸べ、「東方不敗はもう殺されているのだろう。真の教主は任我行だ。これからは任教主にお仕えするのだ。任教主に拝謁だ。教主様の発展と江湖の統一を」「教主様の発展と江湖の統一を」と神教の教徒たちが声を合わせる。満足して大笑いする任我行を令狐冲は背後で悲しそうな表情で見守っていた。任我行が「東方不敗を探す」と言うと兵の一人が楊蓮亭が知っていると教える。立てなくなった楊蓮亭を担架に乗せて東方不敗を探しに行く。

美しい緑と花の咲く庭を通っていくと男性の声のようなのに艶やかな怪しい声が聞こえてきた「蓮弟。誰を連れてきたのじゃ」「古い友人がお会いしたいと」「なぜ?私はお前以外には会いたくない」楊蓮亭は「連れてこなければ殺されていた。一目合わなければ死ねません」「そんな乱暴な振る舞いは任我行に違いない」その言葉に任我は大笑い。「葵花宝典を会得したとは本当か」「その目でたしかめるがよい」
美しいつつじの花に囲まれた部屋に東方不敗は色鮮やかな服を身にまとい化粧も華やかに施して艶然と微笑んだ。
任我行はその姿を見て「捕らわれた湖のそこで12年間、お前の事を忘れはしなかった。よもやお前がこのような男とも女ともつかぬ妖魔になっていようとはおもいもせなんだ。悪行の報いだ」東方不敗は「そちはちっとも変わらぬのう。盈盈の傍にいるのは令狐冲か。立派な若者じゃ。向左使。蓮弟を放しておくれ」向問天が楊蓮亭を下に置くや、東方不敗は音もなく蓮弟に近づきその身体を優しく寝かせ甘ったるい声を出すのだった。「どうしたのじゃ、痛めつけられたのか」「脚を折られた」「奴らを追い返したらすぐ直してあげましょう」ハンカチを出して汗を拭いてやろうとすると「何をぐずぐずと。やつらを早く倒すのが先でしょう」「まあまあ、そう怒らずとも。すぐ追い返しましょう」
童柏熊がたまらず「なぜ楊蓮亭の悪事に目をつぶっておる。影武者を使ってやりたい放題なのだぞ」「教内のことは全て任せている。蓮弟のすることは皆正しいのじゃ」「わしを殺そうとした「蓮弟が殺そうとするなら、お前が悪いのじゃ」「わしが殺されてもよいと」「この世で蓮弟だけが私によくしてくれる。蓮弟の望みなら何でもかなえてあげたい。たとえそなたとの友情があっても連弟との話は別じゃ」「気がふれたと思って許していたが、そなたは私との友情を覚えている」「そなたとの友情は片時も忘れた事はなかった。どうして蓮弟のようにいてくれなんだ」楊蓮亭は東方不敗の腕を掴み「早く倒してしまえ」「そう焦るでない。傷にさわる」東方不敗は童柏熊に近寄り、太行山で敵に囲まれた時、重傷をおった私を命がけで救ってくれた。日月神教で実権を握った時も異を唱えた者を切り捨ててくれた。11の時貧しくて、親の葬式もそなたが出してくれた」(てことは少しは年が離れてるよね)「蓮弟がそなたを殺せと言っておる。私にはどうすることもできない」と言って口元をハンカチで押さえた。「気をつけろ」と任我行が叫ぶ。東方不敗の手元から繰り出された色とりどりの糸が童柏熊の身体にまきつき引き絞られ体が裂けた。東方不敗が楊蓮亭の身体を抱き上げたかと思うと童柏熊から血しぶきが飛んだ。

舞台がつつじが咲き乱れる庭に変わった。東方不敗が楊蓮亭を抱き、任我行・向問天・盈盈・令狐冲の4人がこれに向かい合う。
「12年前の事で私を攻められはしない。宝典を始末しようとするからじゃ」「“芸を極めたく場去勢すべし”危険な宝典だからだ。それでお前はあのような仕打ちをしたのだな」「まるで私に義理人情がないかのように言うのじゃな。湖に閉じ込めたが、命だけは取らなかった」「お前の野望は最初からわかってた」「向左使に見破られたのだね。神教で私と任我行を除けば才ある者じゃ」また盈盈には「私はそなたがうらやましい。生まれながらに女は男より幸せなのじゃ。しかもそなたは若く美しい。もしそなたになれるのなら教主どころか皇帝にさえなりたいと思わない。令狐冲、私はそなたが気に入った。そなたは私の手の中で死ぬのだ」と言って針を何かにこすり付ける。4人は剣を抜いた。

童柏熊さんと東方不敗ってかなり深い関係のようです。縛り付けられても名前を呼び続けていたし。女装する前から東方不敗を好きだったんじゃないでしょうか。でもそれは友情としてだたから楊蓮亭のほうに走っちゃったんじゃないでしょうかねえ。

出演:李亜鵬(リー・ヤーポン)(令狐冲)許晴(任盈盈)李解(林平之)孫海英(田伯光)陳麗峰(儀琳)彭登懐(余滄海)李勤勤(定逸師太)巍子(岳不群)苗乙乙(岳霊珊)巴音(向問天)劉仲元(莫大)
posted by フェイユイ at 21:54| Comment(4) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月19日

笑傲江湖・第三十三集 前半

令狐冲が仏様に向かっている時、盈盈は琴を奏でた。盈盈の心は決まっていた。令狐冲は恒山派の掌門に、自分は父と共に東方不敗を倒すため、黒木崖に行くのだと。
傍に来た令狐冲を却って励まして、琴を弾いてくれるように頼んだ。令狐冲が琴を弾く間に盈盈はその場を離れた。
途中で儀琳に会ったが盈盈は黙ったまま去っていった。

崋山では林平之と岳霊珊の婚儀も終わり、一つの寝台で二人は眠っていた。やがて目を覚ました林平之は妻が眠るのを見つめて「来世で結ばれよう」と言い残して出て行く。
ただ一人林平之は暗闇の中に「辟邪剣譜」が記された袈裟を投げ上げた。そして自らを去勢したのであった。

朝になり、岳霊珊は林平之がいなくなったと泣いて母・寧中則の部屋へ駆け込んできた。人を出して、と言う寧中則を止めたのは父・岳不群だった。動揺する娘の前で岳不群は世間体を考え騒ぐなと言う。「辟邪剣譜を見つけて修行しているのだろう。五岳派の統一まで一ヶ月。今我々に必要なのは剣の稽古だ。林平之はお墓参りにでも行ったのだろう」父のあまりにそっけない言葉に岳霊珊は泣くばかりだった。

仏様の前に座る令狐冲に儀琳は盈盈が下山した事を話す。令狐冲は盈盈が父のために東方不敗を倒しに行ったのだが、掌門である自分は行くわけにはいかない、と言う。儀琳は「それで後悔しないのですか」と訊ねた。令狐冲はその言葉を聞き「弟子達に私は外出すると伝えろ。後は儀清と儀和に任せた」と言い走り出した。儀琳は呼び止め、振り向いた令狐冲に「ご無事で」と祈った。礼を返し急ぐ令狐冲の後姿を儀琳は見つめた。
愛する人がいなくなった後、どうするのかを対比するように二つの話が続く。世間体だけを考える岳不群とそれに逆らえない岳霊珊。
他人に何と言われようと(掌門が弟子を放って、魔教の女を救いに行くなら悪評が広がってもしょうがない)飛び出して行く令狐冲。彼も一旦は戸惑ってはいるのだが、二人の心を察した優しい儀琳の言葉で「後悔したくない」と考えて行動する令狐冲は(たとえそれが間違いだったとしても)素敵だ。

盈盈と三尸脳神丹を飲まされた上官雲は任我行・向問天主従と出会う。上官雲は任我行に前で「教主様の繁栄と江湖統一を」と言ってひざまずく。
任我行は盈盈に令狐冲は?と聞くと盈盈は目を伏せて「連れてこれなかった」が、馬の蹄の音が響き、令狐冲が駆けつけたのだ。うれしそうな盈盈。令狐冲は「天下を揺るがす一大事。令狐冲もお連れください」任我行は「盈盈が見そめただけはある」と言って大笑い。
一行は東方不敗のもとへ急いだ。

一行は上官雲が令狐冲を捕らえ生き延びた3人の部下を連れてきたということにして日月神教の内部に入り込んだ。薄暗い洞穴の中におどろおどろしい雰囲気が立ち込めている。
教主・東方不敗の代わりに楊蓮亭が全てを取り仕切っている。
東方不敗の親友であった童柏熊が捕らえられて岩に縛られていた。教主に逆らい、任我行と結託した罪であった。
上官雲とその部下は令狐冲を捕らえた褒美として謁見を許された。楊蓮亭の傍に物言わぬ東方不敗が座っていた。
童柏熊は叫んだ。「私と東方兄弟の仲はお前よりずっと長いのだ。俺達が生死をかけて戦っていた時お前はまだ生まれてもいなかった。」
posted by フェイユイ at 22:26| Comment(2) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月18日

笑傲江湖・第三十二集

こっそり「辟邪剣譜」を手に入れ修行する岳不群。ふと娘・岳霊珊と林平之の錬剣を盗み見ていた。

いつまでも「師姐」と呼ぶ平之に岳霊珊はすねる。「珊妹」でもダメで「妻よ」と呼ぶ平之にやっと微笑む岳霊珊。が、林平之は結婚を延期したいと言い出す。すでに結婚の準備は崋山派あげてやっているのだ。林平之は「今は仇討ちのことしか考えられない」と言う。岳霊珊は「結婚してから仇を討てばいいわ」と答える。寄り添う岳霊珊を胸に抱きながら林平之は「どんなに苦しくても必ず仇を討ちます」と誓う。その顔は苦渋に満ちているように見える。

恒山では尼僧達が剣術の稽古に励んでいた。令狐冲がその様子を見守っているとそれに気づいた尼僧達は是非剣の達人である令狐冲に教えていただきたいと申し出る。令狐冲は以前学んだ恒山派の剣を披露する。すばらしい技に尼僧達は感激を隠さない。「一体どこで習ったのですか」「それは・・・ある洞穴の中だ。習いたいなら、掌門として教えよう。だがまず酒だな」と言う令狐冲に(おいおい)尼僧たちは困惑気味に「ここでは戒律があり酒はないのです」今度は令狐冲が困惑して川の水をすくって飲み「水酒でいい。この水酒はうまいぞ」(やさしいというかなんなのか)
そこへ不戒和尚が大声で呼ばわりながら酒の入った甕を運んできた。「酒を持ってきたぞ」令狐冲は尼僧達をちらと見て「口と鼻は繋がっているから、匂いをかいだだけで飲んだことにしよう」「なんだい、そりゃ」
そして桃谷六仙も到着。「令狐冲、令狐冲」と相変わらずかしましく一人が傍に近づいて「ほんとに恒山派の掌門になったのか」と聞く。令狐冲が「本当だ」と答えると喜んで滑って転んで川にはまって大騒ぎである。
お次はまたわらわらと大勢を引き連れてきたのが老頭子と祖千秋。藍鳳凰の姿も見え、一言令狐冲に皮肉を言う。皆は盈盈から聞いて駆けつけてきたのだ。魔教の者では歓迎はされないだろうが食事は用意してきた、今日は令狐冲兄貴が掌門になられたお祝いだと騒ぎ出す(いい人たちだなあ)
そこへまた楽器入りで現れたのがなんと東方不敗からのお祝いの品を持った一行だ。令狐冲は東方教主とは面識もないので受け取れないと言うと「これらの半分は聖姑様の衣服と日用品、半分は結婚の祝いの品です。東方教主は令狐冲大侠の掌門就任のお祝いだけでなく聖姑様との結婚祝もしたいと言っておられます」これを聞いて令狐冲は「東方教主も人情のわかるお方だったのだな。よろしい。全部お受けします」と答え、皆大喜びとなった。

崋山派では岳霊珊と林平之の結婚式が行われていた。椅子に座った両親の前での跪拝で林平之は流れるように汗をかいていた。

恒山では尼僧たちが令狐冲に崋山派は来られていない、と報告していた「お祝いもないなんてね」令狐冲の顔が曇る。「嵩山派、泰山派もまだです。これは衡山派の莫大掌門からです」と手紙を手渡した。中には禅語が書かれており令狐冲にはわからない。傍にいた儀琳が訳をする「ものの流れに惑わされずに心と外界を調和させ本当の自由を手に入れる。天地が広くなれば正道を歩み道理を忘れずに」「いい言葉だ」
そこへ少林派の方証方丈と武当派の冲虚道長が到着された。令狐冲は喜んで迎えた。
令狐冲の恒山派掌門就任の儀式が始まった。代々伝わる品が渡され、規律を教えられた。続いて令狐冲が皆の前でした掌門就任の挨拶は実に堂々としていた。不戒和尚も感心する。
その時表から「五岳令旗だ」その声の主は嵩山派の陸柏だった。「左冷禅の命令だ。許可なく勝手に掌門になってはならぬ」令狐冲は五岳派に入るかは今から決めると言い返す。恒山派のことを他からとやかく言われたくない、というとみんなでそうだ、帰れの大合唱。
陸柏が「恒山派の五番目の規律は“悪党と交わるな”だ。」「だから恒山派は陸柏とは交われないのだな」といつもの口の悪さが爆発。皆やんやの大喝采。
そこへ日月神教の聖姑様がご到着、ということで皆、出迎えに走り出す。盈盈は紅い華やかな服装で華やかだ。にこやかに令狐冲にお祝いを述べる。
陸柏は魔教の重要人物だとまた口を出す。その女と付き合う限り、掌門にはなれん。令狐冲は「知った事か」盈盈が「この方はどなた」「嵩山派からの遣いでこんな小さな令旗を持ってきたのだ。だが掌門自身が来ても恒山派の事に口出しはさせない」この力強い言葉に方証方丈と冲虚道長も感心した様子。
盈盈は「その旗は五岳令旗ではないわ」と言ってあっという間に陸柏から旗を奪って高みに上がった。「これは五仙教の五毒旗よ」と蛇やムカデのついた藍鳳凰の五毒旗を掲げる。皆また大喜び。
陸柏はたまらず方証大師に助けを求めると「令狐冲少侠は初めて掌門になるが道理・道徳ともすばらしい。嵩山派も道理をお持ちのはずなのになぜ辛くあたるのだ。また仏門は心を改めたものには寛大なものだ」と言われる。これを受けて不戒和尚も「恒山派に入れば悪党はいない」令狐冲も恒山派は男の弟子も受け入れるという確認を取ってから通元谷に別院を建てて男弟子はそこに住むのだ、と決めた。

陸柏は五岳剣派の総帥を選ぶ。必ず参加するように、と命令する。令狐冲は合併した覚えはないと返す。盈盈の目配せで藍鳳凰は陸柏に令旗を返す。受け取った陸柏の手が焼け爛れてしまった。「薬が欲しければ、令狐冲掌門と呼びなさい。そのままにしておくと腐るわよ」仕方なく陸柏は令狐冲掌門と呼びかけ薬をもらいたいと頼み、受け取って早々に逃げ帰った。
やんやと騒ぐ皆のものに令狐冲は恒山派に入った以上規律は守るのだぞ、と言い聞かせた。

方証大師と冲虚道長は令狐冲に恒山に皇帝の命令で作られた山道のすばらしさにたとえて権力とはこのような山道を作ることができる。左冷禅もまた最初は五岳派だけだが、次々に他の武芸派を合併しようという権力への欲望があるのだ。令狐冲は人生はわずか数十年なのに何故そんな苦心を、と思う。
さらに令狐冲は定逸師太を襲った針を見せたことで「葵花宝典」の話を聞く。それは崋山派と魔教の戦いに繋がり、その深い憎しみの傷跡を知る。そしてまた「葵花宝典」が「辟邪剣譜」に繋がっていくのだ。だが、林震南はそのような武功を持っていなかった。
方証大師と冲虚道長は令狐冲に3月15日の総帥選定で五岳派の総帥になってくれと頼まれる。そうしなければ、預かった恒山派の尼僧達が危なくなる。
気配を感じ外を見ると東方不敗からの贈り物を持ってきた者たちが弓矢を構えて取り囲んでいる。方証大師と冲虚道長の命が惜しくば令狐冲に黒木崖まで来るよう東方不敗から命じられたという。武功が高くて危険だから右腕をこれで切り落とせと妙な真ん丸い刃物を渡す。
令狐冲は二人に「ついてきてください」と言って静かに進もうとした時、上から盈盈が飛び降りてきた。聖姑様の登場に神教の者たちは恐れを感じる。
盈盈は「これは謀反よ」と言い黒木令という札を見せ皆の動きを封じ込めてしまう。火事が起きて皆が騒ぎ出し戦いになるが圧倒的に令狐冲側は強い。謀反者が橋から転落し事は収まった。残ったもう一人に盈盈は三尸脳神丹を飲ませる。これには令狐冲もちょっと渋い顔をしている。が、方証大師と冲虚道長に3月15日の再会を約束した後、令狐冲と盈盈は向かい合って微笑む。そこに桃谷六仙や他の者たちも駆けつけて火事を起こしたのは俺達だと騒ぎ出す。
盈盈は私は魔教の女、令狐冲は恒山派の掌門なのだから皆よく世話をしてね、と言って去ろうとする。
令狐冲はその後姿に「盈盈!」と呼びかけた。

もう二人の仲は絶対!と思っていたのに最後の盈盈の悲しい言葉。果たして令狐冲は何と言おうとしているのだろうか。

この回では令狐冲の人生を示唆する言葉が出てくる。一つは莫大掌門の手紙。この言葉が令狐冲の理想を現しているのだろう。
もう一つが方証大師と冲虚道長との会話。自由を求めて生きる令狐冲だが、やはり戦わねばならない時があるのだ。
posted by フェイユイ at 21:19| Comment(2) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月17日

笑傲江湖・第三十一集

苦しんで寝込んでいる盈盈を恋敵と知りながらも懸命に看病していた儀琳はいつしか寝てしまった。
盈盈は目が覚め、儀琳もそれに気づいた。なぜ敵の私を看病したのかという問いに僧には慈悲がありますと言う儀琳。なぜお両親はあなたを仏門に入れたのかという盈盈の問いに儀琳は両親のことを話し出した。
尼僧だった母を見初めた父は地獄に落ちるなら自分が先だと僧になって結婚し儀琳をもうけたのだった。ある日家の前を美女が歩いていたのを父親が眺めていてその美女から「好色だ!」とののしられたのを母親が聞き、出て行ってしまった。「薄情者の女たらし」と書いた手紙を残して。儀琳は母の姿を求めて恒山に着き、尼僧になったというのだ。もともと自分は尼僧になる運命だったのだ。
そして儀琳は盈盈が寝言で令狐冲の名を呼んでいたことを伝え、なぜ好きならひどい事をするのか、大事にしないのか、自分の損得より相手に無理をさせないように進言した。

女によからぬ事をいたすと死んでしまう不可不戒・田伯光は死んでしまおうと考えた。が、その前に兄弟である令狐冲に会おうと思い、遊郭に令狐冲を呼ぶ。
令狐冲は女遊びを楽しんでいた田伯光のもとへ行く。
田伯光は「30年しか生きてないが」!田伯光って30歳だったんだ。びっくり。今までもっと上だと思ってました。「美女も美酒も味わい尽くした。いつ死んでも悔いはない」不戒に解毒剤をもらってもっと生きればと言う令狐冲に「俺は万里独行、と呼ばれていたが今では不戒の思うがままだ。不自由より死を選ぶ」
令狐冲は儀琳が行方不明なのに師匠を見捨てるのは男じゃない、というと儀琳は聖姑といると答える。なぜ聖姑が儀琳を捕らえたかというとそれは田伯光が盈盈に言って一挙両得をねらったのだ。儀琳を守らせることと盈盈が儀琳をさらい、令狐冲が恒山派につく事で二人は正邪に別れたと世間は見る。盈盈は令狐冲を思ってそうする事で父・任我行に令狐冲の入信をあきらめさせ、令狐冲は正派から追われずにすむ、と。
が、令狐冲はそれを聞いて不満に感じた。令狐冲は田兄に聖姑を一緒に探してくれと頼むが田伯光は自分はもう死人だからと断る。令狐冲は以前のように賭けをして立ち上がったら生きると約束させる。そしてまんまと田兄を騙し、不戒に解毒剤をもらって聖姑探しに行くのだった。

竹林の中で盈盈と儀琳は見つめあい互いを思いやる言葉を口にした「お母さんが見つかるといいわね」「令狐さんは任さんを愛していますよ」二人が微笑んだ時、どこからかあざ笑う声が聞こえてきた「魔教の聖姑と恒山派の尼僧が仲良くなるとは不可解なことだ。まとめて相手をしよう」そして声の主はすでに恒山派がなくなったと言う。儀琳はワケがわからない。
現れた男は顔を隠していた。
男は恐ろしい技で次々と二人に竹を切っては放ち攻撃し続ける。二人は必死で竹の攻撃をかわした。だが覆面男の仲間が大勢涌いて出て二人を襲ってくる。盈盈は力の弱い儀琳を守るためにも戦った。かっこいいです。美しい。
「辟邪剣譜をよこせ」と言う覆面男に盈盈は「左冷禅」と見破った。だが左冷禅の執拗な攻撃に盈盈もおされてしまう。それを見た儀琳は必死で助けようと左冷禅に斬りかかったがはね飛ばされてしまった。が儀琳を支えて倒れたのは不可不戒だった。さらなる攻撃から守ってくれたのは父・不戒和尚だった。不戒和尚と盈盈は戦いながら「逃げろ」と叫ぶ。父を呼ぶ儀琳を不可不戒が懸命に引き離して逃げた。

儀琳を背負って逃げる不可不戒を陸柏が大勢を連れて追いかけてきた。不可不戒は「俺は万里独行だ!」と叫んで儀琳を背負ったまま走り続ける。その速さは馬よりも速いのだ。山になっても不可不戒は置いていってくれと弱気になる儀琳をしかりつけながら逃げ続ける。行く手が崖になっていても不可不戒は儀琳を背負って奇声を発し、向こう側の崖に飛び移ったのだった。陸柏は悔しがりさらに矢を放った。不可不戒は襲ってくる矢から儀琳を守る。そして陸柏たちに「来てみろ」と叫んだ。陸柏はなす術もなく帰っていった。だが、不可不戒の背には一本の矢が突き刺さっていたのだ。
陸柏が立ち去るとどうと倒れてしまう。儀琳は慌て不可不戒を助け起こす。そして矢を抜き取り、不可不戒の身体を支えながら歩きだした。
二人が力尽きて座り込んでいるところへ不戒和尚と盈盈が駆けつけた。急いで万能薬を取り出すが田伯光は「来世では必ず娘さんを無事に届けるよ」とつぶやいた。
令狐冲も「田兄」と呼びながら駆けつけた。後ろには恒山派がついてきている。だがすでに田伯光は動かず儀琳は「死んではだめ」といいながらすがって泣き出した。

不可不戒・田伯光は皆によって墓の下に葬られたのだった。盈盈はその場をそっと離れた。

崋山派では婚礼の準備が進められていた。
が、当の花婿・林平之は岳霊珊にかまわず剣術の稽古に没頭していた。
寧中則は夫婦の寝台に抜け毛を見つけていた。
恒山派の尼僧が訪れ、恒山派の新しい掌門に令狐冲がつくことを告げた。これが定逸師太の遺言であると。

岳不群は皆と離れ、思過崖にこもって「辟邪剣譜」の修行に取り組んでいた。そして奥にさらに洞穴があるのを見つけそこに閉じ込められて恨んで死んでいった者たちの骨と恨みの言葉を見つけた。令狐冲がここで剣を学んだ事も知った。そこへ寧中則がやってきた。岳不群は急いで「辟邪剣譜」を隠した。「何の練習をしているの」という問いには「紫霞神功だ」と答えた。そして奥の洞穴を見せ魔教たちの剣術が記されていてそれと「紫霞神功」を混ぜ合わせて魔教を撃退する方法を見つけようとしていると説明した。寧中則は寝台に落ちていた髭を差し出し問うと、魔教を撃退する方法を学ぶために陰の気が襲ってくるのだ、と言う。そして数人の弟子を思う過崖に呼び嵩山派と戦うための練習を行うと言った。
寧中則が令狐冲が恒山派の掌門になった事を伝えると目をつぶった(この表情、岳不群の十八番ですね)

林平之はひたすら錬剣にはげんでいたが、ちっとも上手くならない自分にいらだっていた。そこに天から袈裟が舞い降りてきた。そこには「辟邪剣譜」と記されていた。林平之が逸る心を抑えながら読むと「この技を修練するには去勢すべし」と書かれていた。

追記:原作とドラマの違いを色々書いてるわけですが、ここは一番違うと思いますねー。この回で田伯光は男らしい最後を迎えますが、原作では最後まで生きてますから。ここでぱっと華やかに散るか何気なくずっと生きているか好みは分かれるとは思いますが、私は生きていて欲しい派です。物語の中だけでなくずっと後になっても令狐冲の飲み友達でいて欲しいから。何か令狐冲は辛い思いをした時、きっと助けに来てくれる一人だと思うから。
posted by フェイユイ at 22:52| Comment(2) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

笑傲江湖における令狐冲

ちょっとまただべります(笑)ここでもまた最後までのネタバレになってしまうので、ご注意ください。(観終わってから比較感想書きますと言ったのに我慢できませんでした)

以前コメント欄にドラマで観た金庸3作品では(それしか知らないからだけど)「天龍八部」が一番好き、と書いた。2番目は「射[周鳥]英雄伝」である。そして最後に「笑傲江湖」
(TVドラマの影響が大きいので原作のみの評価ではないが、という注釈はつく)
しかしそれなのにいちいち感想・批評をしているのは「笑傲江湖」が一番のようだ。それはやはりそれだけこの物語が一番気になるからである。

何故なんだろう?

前の2作品はスケールも大きくてダイナミックな展開で盛り上がっていくしキャラクターも実に多岐にわたって豊富である。「笑傲江湖」だってそうだ、と反論される方もいるかもしれないが、私は「笑傲江湖」は狭い世界でキャラクターも地味にリアルだからこそ面白い、と思っているのだ。
以前に書いた「令狐冲は番長なんじゃないか」という妙な説は別に撤回しなくてもいいと思ってる。観るもの・読む者によってこの世界のキャラクターは会社でも学校でもどこでも当てはまってしまうからだ。

主人公・令狐冲は特別なスーパーヒーローと言う感じがしない。なかなかの男前なのに、美青年の林平之に対しては劣等感もいだく可愛らしさがある。誠実だが、ちょっとお調子者である。剣術においては秀でているが、他は苦手な科目がいっぱいある生徒である。男らしいさっぱりした性格だが、単純ではない。事があるごとに「こんなことするのは男らしくないんじゃないか」とか「泣いたと思われたら恥ずかしい。でも思い切り泣くのが男じゃないか」と様々に思いをめぐらせる。
不思議なのは急に敵として出会った盈盈に対してはざっくばらんで思いを打ち明けるのも平気なのに、兄妹として育ったはずの岳霊珊に対してはまるででくの坊となり小師妹のいうことならどんな間違ったことでもかなえよう、という困った性格を露呈してしまう。この一つでも二人の結婚生活があったとしても破綻するのは見え見えである。
結局、孤児である令狐冲にとって小師妹は、育ててもらった恩義ある憧れの師匠・憧れの家庭のお嬢様にしかすぎないのだ。小師妹にしたってそんな令狐冲の愛情が間違っていると感じたのではないのだろうか。
それに対して盈盈とは、共に親との縁が薄く、武芸の道に没頭して生きてきた同じ魂を持つ仲間という気持ちが持てるのだろう。仲間的な女性と必ず恋に落ちるわけではないが、令狐冲はそんな盈盈といると一番心が落ち着くのではないのだろうか。音楽を共に愛するというのも二人の共通点だった。令狐冲はなかなかそれに気づけなかったが、どちらかがしもべとして仕えるような夫婦ではなく(この場合は夫である令狐冲が仕えようとしているわけだが)共に並んで戦っていけるような結婚生活でなければ幸福にはなれないのかもしれない。(「笑傲江湖」ってそういう結婚指南書でもあるわけね)

師と敬っていた人の失墜、妻の父の権力への暴走、愛されても返すことのできない女性への想いなど多くの苦難を経て令狐冲は次第に己の自由への欲求を確信していく。
令狐冲はついに日月神教にも入らず、少林寺へも行かず、崋山派へも戻らなかった。令狐冲は自由に生きる道を歩んで行くのだ。
(ドラマではまだ解らないのだけど)結婚によって令狐冲は自由を失ってしまったのだろうか?しかし最後につぶやくのは盈盈のほうだ。「この任盈盈も大きなお猿さんに繋がれてしまうなんてね」このセリフは本来なら主人公である令狐冲が言うのかもしれない。だが金庸小説の中で夫婦は対等であるということなのだろう。
盈盈の方が令狐冲によって自由でなくなったわ、とわざと嘆いて見せるのだ。(勿論うれしいに決まってますよ)これは凄い!すばらしいエンディングではないでしょうか。
posted by フェイユイ at 19:06| Comment(3) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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