2006年01月14日

笑傲江湖・第四十集 後半 全劇終

岳不群と林平之が戦っている間に令狐冲と寧中則は洞窟の中に捕らえられている盈盈を救おうと取り巻いている五岳派の弟子達を倒していった。令狐冲と寧中則にかかればひとたまりもない。令狐冲は盈盈に駆け寄りその身体を縛っている綱をほどいた。それを見た寧中則は安堵の笑みを浮かべた。

外ではまだ岳不群と林平之が戦い続けていた。目の見えない林平之はどうしても岳不群の居場所が解らず太刀打ちはできない。岳不群は林平之の背後から襲い、崖から突き落とした。凄まじい叫び声をあげて落ちていく林平之。哀しい最後であった。
「見ただろう。身の程知らずの結果だ」冷たく言い捨てる岳不群。その時、彼は、盈盈を救い洞窟の中に戻ろうとしている令狐冲・寧中則を見つけた。勢いよく飛び降りて令狐冲たちの前に立つ岳不群。さっと扇を広げて行く手を阻んだ。「魔女を殺すか、それとも死ぬか?」「俺を殺して何の意味がある」「逆らうものは死ぬ」その時寧中則が言い放った「岳不群、あなたは鬼畜同然です。冲児、もう師父ではない。ただの殺人鬼よ。何があっても私はあなたの師娘」そして盈盈に向かって「冲児はいい子よ。あなたに任せたわ」盈盈は頷いた。さらに寧中則は令狐冲に「近くに来て。話があるの」
やや離れた場所で寧中則は令狐冲に話かけた。「ここから連れ出して。あなたも戻らないで」令狐冲が視線をはずしている間に寧中則は、娘・岳霊珊が刺されたのと同じ緑色の宝剣で胸を突いた「岳夫人!」盈盈が叫ぶ。令狐冲がその声にはっとして師娘を見た時には寧中則は倒れてしまった。「冲児、お願いよ」その手をしっかり握りしめながら「わかった、師娘」
令狐冲と盈盈は岳不群を睨みつける。「死ね、令狐冲」というや岳不群は宙に舞った。令狐冲がこれを追う。二人の戦いが始まったが、あっという間に令狐冲は岳不群を崖に追い詰めた。扇を落とし後のない岳不群に令狐冲が刀を突きつける。令狐冲が叫んだ「殺せるものなら殺せ。師娘は何といったと?」周りにいる弟子達に問う「この嘘つきには二度と会いたくないと」
そして岳不群から離れ、盈盈が抱く師娘・寧中則に向かってひれ伏した。他の弟子達も師娘の死に声もなく近寄った。

令狐冲と盈盈は寧中則を弔った。墓を作り叩頭する令狐冲を盈盈は見守った。

令狐冲と盈盈が恒山に戻るとなんということか。寺では尼僧達が大勢倒れているではないか。しかも儀琳の姿はない。一人尼僧に息があり、二人は誰の仕業か問う。苦しい息の中で。「任我行ではありません。岳不群の仕業です。皆が連れて行かれました、黒木崖に」と何とか答える。「岳不群は黒木崖を攻撃しに行ったのです」

黒木崖では向問天が岳不群の攻撃の知らせを受けていた。任我行にも聞こえたちまち怒りが爆発する。そして「岳不群を連れて来い。跪かせ命乞いをさせてやる」
任我行は皆の者に話しかけた「我々日月神教本当の意味で江湖を統一する日が来た」「日月神教は千秋万年存続します。聖教主は江湖の統一を果たします」
そこへ五岳派一門がなだれ込んできた。日月神教一派との激しい戦いになる「岳不群をあがらせろ。俺が殺してやる」任我行が叫ぶ。傍に控えていた向問天が一声あげると戦いの中に身を投じていった。任我行も襲ってきた五岳派たちを蹴散らす。そこへ岳不群が空を蹴りながら走りこんできた。任我行が剣を構えた。皆の動きが一斉に止まる。
「少林寺でお別れして以来、以前英雄気取りだな」「岳不群、お前は随分変わったな」「そうだな、あの時は私がここに立つとは夢にも思わなかった」「それがどうした。辟邪剣譜を覚えたからと言って偉そうに。ここは少林寺ではない」「どこでも同じだ」「違う。武林一番は私だ。死ぬのはお前だ」岳不群声を上げて笑い「死ぬのは私か。最後にならねば解らないさ。どうだ、任教主。用意はいいか」「来い」と一声飛び上がった。投げつけた剣を岳不群が空で止めたのを見ると「吸星大法」を使う。二人の体が空を舞い、激しい一騎打ちとなる。任我行の恐ろしい技を岳不群が撥ね返し勝負はなかなかつかない。そこへ令狐冲と盈盈が駆けつけてきた。
岳不群の針が任我行を襲う。見かねて向問天が手助けに投げた剣を岳不群が撥ね返し、それが向問天の腹に突き刺さる。さすがの向問天も血を吐きながら痛みに苦しむ。今度は任我行が攻められながらも岳不群を突き飛ばす。それを見た向問天は自らの腹に刺さった剣を引き抜き岳不群を襲った。岳不群もこれを返す。そして仰向けになったまま向問天の右腕を切り落とした。それを見た任我行が岳不群に剣を繰り出す。が岳不群はそのままの姿勢で逃げ防ぎ逆に任我行を蹴り飛ばす。任我行は床にしたたか打ち付けられた。盈盈が令狐冲を呼びながら悲痛な声をあげる。だが令狐冲はうつむき動かない。
任我行は必死で立ち飛び上がった。岳不群もこれに合わせて飛ぶ。任我行は再び床に倒れる。「岳不群」右腕を失った向問天が叫ぶ。そして岳不群に飛び掛った。が岳不群はこれも投げ今度は脚に傷を負わせる。「向兄」令狐冲と盈盈がその名を呼ぶ。惨たらしい姿になった向問天を令狐冲が抱き支え、腕の付け根と脚に点穴する。
はっと見ると盈盈が戦いに参加している。がまたもや岳不群によって壁に叩きつけられる。「盈盈」さらに岳不群がその身体を飛ばすのを令狐冲は抱きとめる。口と胸から血を流す痛々しい盈盈。恒山派の尼僧たちが集まってくる。
娘を痛めつけられた怒りで任我行が岳不群に打ってかかる。が、脚を切られさらに腹に刀を突き抜けられてしまった。大きく傷を受けた任我行の体はざくざくになってしまっている。「父様」盈盈の声。「教主」動かぬ身体を引きずって任我行に近づこうとする向問天。
岳不群は剣を納めふっと息をして言った「誰が武林一だと。私だ」それを聞いた令狐冲は立ち上がった。
もう彼を止めるものはなかった。身につけた剣の技をつくして岳不群に打ちかかった。そして追い詰めた。岳不群は令狐冲の剣の前に倒れた「不義な者には報いがある。自決しろ」そういって剣を置いてその場を離れた。岳不群がその後姿に「死ね」盈盈・儀琳が「危ない」と悲鳴をあげる。令狐冲ははっと岳不群の毒針から身をそらした。が岳不群の差し出した剣は令狐冲の胸を突き刺し壁に叩きつけた。「私こそが武林一だ」「急いで」儀琳の一声で尼僧たちが走る。が岳不群の一撃で倒されてしまう。盈盈が叫んだ「吸星大法!」はっとした令狐冲は岳不群の肩を掴み吸星大法で力を奪った。その顔にはすでに髭がなく人相が全く変わっている。そして激しい一撃を加え岳不群の体が吹き飛んだ「剣を」儀琳たちの剣が数本岳不群の身体を突き抜けその身体を壁に打ち付けた。
令狐冲は胸に刺さった剣を抜き取り自らを点穴した。そしてかつて師父であった岳不群が壁にぶら下がっているのを見つめた。傍に来た盈盈の肩を抱き寄せた。終わったのだ。

恒山では寺の掃除が行われていた。「何かおめでたい事でも」「新しい掌門の就任です」儀琳が掌門となるのだ。
少林寺の方証大師、冲虚道長もお祝いに駆けつけてきた。桃谷六仙ら別院の者たち、藍鳳凰の姿も見える。
儀琳は菩薩様に令狐冲と盈盈が一生平安に暮らせるよう祈っていた。そして髪の毛を火にくべた(この髪は儀琳のものでしょうか)
大勢が見守る中、儀琳の掌門就任の儀式が厳かに行われた。桃谷六仙も神妙にしていた。

式の後、方証大師と冲虚道長は話し合った、「独孤九剣と吸星大法そして少林寺の易筋経、大師、この武林一の令狐冲が怖くありませんか」と道長が問うと大師は「心の魔は真の魔、心の仏は真の仏。令狐冲が武林で一番の意味をわしはよく理解しておる」と答えこれに道長は笑って返した。

山奥で、令狐冲と盈盈は心置きなく「笑傲江湖」を合奏した。盈盈が笛を吹きこれに令狐冲が琴で合わせる。緑が匂い、霧が立ちこめ、楽の音が静かに響いていた。

出演:李亜鵬(リー・ヤーポン)(令狐冲)許晴(任盈盈)李解(林平之)孫海英(田伯光)陳麗峰(儀琳)彭登懐(余滄海)李勤勤(定逸師太)巍子(岳不群)苗乙乙(岳霊珊)巴音(向問天)劉仲元(莫大)

2001年製作


posted by フェイユイ at 21:17| Comment(9) | TrackBack(1) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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