2006年02月28日

[薛/子]子(ニエズ)第二十集・完結 旅立ち 中

アチンは老爺子の代わりに霊光孤児院を訪問した。
シスターは子供達に老爺子にあげる為の絵を描かせていた。アチンは子供達に老爺子から預かった果物を渡した。子供たちは楽しそうに老爺子の絵を描いており、アチンはそれを見てうれしくなった。

病院では老爺子の部屋に楊教頭たちが集まっていた。看護士によるともう熱も下がったと言う。食後の薬を渡された。
楊教頭は老爺子に訊ねた「老爺子、アチンは?」「彼に頼んで孤児院に行ってもらったのだ。この様子では私は長く生きられないだろうが、院の子供達には長い人生がある。彼らには頼るものがないのが心配だ」「縁起でもないことを言われる。老爺子。あなたのような善人には天の助けがあります。あなたは長生きされますとも」「自分の身体は私自身がよく解るのだ。
人は騙せんよ。ジンハイ。聞くところによると、安楽郷を罠にかけたものがいたそうだな」「何でもありません。ふざけた記者が来てでたらめな記事を書いたのですよ。それで好奇心の強いものが集まって来て騒いだのです。何日か過ぎれば、回復して正常に戻りますよ」「そうである事を祈るよ。もし安楽郷が長く維持できないのなら、あの子達はまたばらばらになってさまようのだ」「老爺子、安心してください。私がおります。絶対あの子達を辛い目にはあわせません」老爺子はラオシュウを呼んだ「ラオシュウ。君のお兄さんは君に辛くあたったな。今後、君はさらに辛い火があることだろう。私はアチンに話したよ。彼はよく君の面倒を見てくれるだろう。安心しなさい。ウー・ミン。私には解っているよ。君の生き方は苦しい。しかし君はきっと強くなると。君の命は拾い上げたものだ。第二の人生を大切にするんだよ」「わかりました。老爺子」
楊教頭は老爺子の身体を心配して間に入った「老爺子、あなたはゆっくり病気を治してください。このような話はまたの機会にされては」「今もし話さなければ、おそらく機会はないだろう。君たち2人は席をはずしてくれないか。私は君たちの師父に引継ぎをしなければならんのだ」

アチンが子供達の絵を預かって病院へ戻ってくると病室には老爺子の姿がなく代わりに楊教頭がベッドに腰をかけていた。「師父、老爺子は」「検査に行ったよ。老爺子は危ないのだ。私はディン医師に聞いた。ディン医師がいうには血圧が低くなっている。いつ事が起きるかわからん。お前はここにいなさい。一歩も離れてはならん。この幾晩か、辛いだろうが眠ってはいかん。昼間は私がラオシュウに君の仕事を代わらせる。この金を取っておけ。老爺子は私達にたくさんの事を言い付けられた。私がすぐに処理をする。それから私達の安楽郷は天地が引っくり返って収拾がつかん。私も離れられない。ここでもし何かあったら、店に電話して私を呼ぶのだ。さあ」とアチンに金を渡した。

アチンは老爺子に子供達の絵を見せた。老爺子はとても喜んだ。アチンは子供達が老爺子を心配していたと告げると「この子らは最も心配してあげなければならん。私の物を全て子供達に置いていく。アチン。私は何も持ってはいないが君に預けていく」「老爺子、そんな話はしないで。休んでください」「アチン、側に座っておくれ。私がまだはっきりしている内に話しておく。私はもう長くない。午後君らの師父が来る。私は今後の事をすでに彼に言い渡している。私は他の人を煩わしたくない。一切を簡略にする。ただし私が心配することがある。君は私としばらく過ごして私の気持ちをわかっているだろう。全てを君がやって欲しい。そして孤児院の子供達をこれから君が時間がある時に老爺子に代わって面倒を見てやってくれ」「必ずやりますよ。老爺子」「この二晩、私の心はとても不安定だった。目を閉じるとアウェイが見える。彼はとても辛そうだった」「老爺子、そんなことを考えてはいけません。早く休んでください。僕がセーターを脱ぐのを手伝いましょう」「君は疑っているね。私は君のお父さんに会いに行った。彼はいい人だった。ただまだ彼の心が静まる方法はなかった。私達は短く話をしたよ。私のようなよそ者ですら大変やりきれなかった。アチン、君が家を追い出された時、必ずや心の中は多くの苦しみがあったろう。ただ私は彼の心の苦しみが解る。つまり君とアウェイは私達父親の望みだった。アチン、君の父親はとてもいい人だ。君をとても思っている。彼の口がどんな事を話すとしても彼の心は君の事を考えているのだよ。戻って彼に会うのだ。それが老爺子の最後の願いだよ」
老爺子はアチンに手を差し出し、アチンはその手を取って握りしめベッドの脇に跪いた。老爺子はうつむいたアチンの髪をそっと撫でた。

アチンの父親は家で妻とディーワーの写真の額を拭っていた。そして手紙を書いた。封の中に何かを入れた。

「水を飲みますか、老爺子」しかし老爺子は突然苦しみだした。「どうしたのです、老爺子。看護士を呼んできます」アチンは病室を飛び出した。
posted by フェイユイ at 21:39| Comment(0) | TrackBack(0) | [薛/子]子(ニエズ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

スカパー!BBでもジェイのコンサートが見れるのだ!!

昨日の記事「悲しい知らせ」のスカパー部分はまたしても私の早とちり(^_^;)でございました。じえるなさんには天然ボケのフェイユイのために度重なるご足労いただきありがとうございました。

「ジェイの
ライブはスカパー!BBでも、月額315円の有料会員になれば、
3月15日から見られるそうですよ。
TV放送と同じ内容かどうかはわかりませんが、TV放送より早く
見られるし、楽しみですね」(じえるなさんより)

そうなんです。私がスカパー!BBのことを知らなかっただけなのですよ(-_-;)

こういうことですので私と同じ方!(いないって)昨日の記事でがっくりしなくていいですよ(笑)
posted by フェイユイ at 00:37| Comment(4) | TrackBack(0) | 周杰倫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月27日

[薛/子]子(ニエズ)第二十集・完結 旅立ち 前半

老爺子はアチンの家を訪ねた。杖をつきたどり着いた時には大きく息をしていた。
家にはアチンの父親が一人本を読んでいた。

「どなたかおられますか」「誰ですか。何の用でしょうか」「私はあなたの息子さんのために来ました」途端に背を向け「私には息子はいない。間違いでしょう」「何を言われる。アチンがどんな間違いをしたとしても彼は永遠にあなたの子供だ。私を中に入れてくれませんか」「あなたは何者ですか」「私の名はフー。これが名刺です」「フー・チョンシャン。ひょっとしてあなたは・・・」老爺子が微笑むとアチンの父はさっと敬礼した。老爺子は軍隊の上官なのだった。老爺子はその手を取って握手をした。

老爺子は中に通された。壁には女性と男の子の写真が掛けられている。「尊夫人とディーワーですな。アチンが私によく話して聞かせてくれましたよ。家の中のことを」「息子はどうしてあなたの所にいるのですか。話せば長くなる。しかし彼には大変世話になっている。ここの所、私は体の調子が悪くて彼が大変よく世話をしてくれるのです。あの子の年齢には珍しい。善良で礼儀正しい。彼の父親であるあなたが威厳を持っておられたのですな」「あなたはそんな話をするためにわざわざ来られたのですか」「勿論、それだけではない。私達は軍人出身でもある。はっきり言おう。私はあなたに彼を許してやって欲しい、とお願いしに来たのです。私はよそ者だ。本来は他人の家の事に干渉すべきではない。しかし私は彼に対して忍びないのです。毎日、恥じ入っているのですよ。それであなたは・・・」「おそらくあの子があなたに来るように言ったのですな」「私はこっそり来たのです。リーさん。私の話を聞いてください。アチンは結局あなたの肉親なのです。彼は間違いを犯しました。あなたは彼を打ち、罵った。どうして許さないのですか。父子の愛は全てを帳消しにすることです」「彼が犯したのはただの間違いではない。最大の屈辱なのだ」「彼はすべきではない愚かな行為を学校で犯してしまった。しかしあなたは彼がこの道を選んだのだとは思いたくなかったのだ、どうしても」「あの子は勉強を怠けていた。十数年間、私は全力で彼の面倒を見て育てた。私は一切の望みを彼の上に置いた。あの子はなんという下劣な事をしたのだろうか。我がリー家は最大の屈辱を受けた。私は死んでも彼を許す事はできない」「あなたの感じたことはよく解る。しかしもしそれが彼の血の中にあるのなら彼がそうした事も許すべきではないか」「将軍、どうぞ、自重してください。あなたを招き入れて今まで私はあなたを私の長官として尊重しました。あなたへの遠慮でこらえてきました。しかしあなたがずっとそのような屁理屈を言われるなら、私はあなたに疑いを持つではないですか。あなたも・・・」「アチンと一緒かと。違う。私は違う。私が彼らの世界をよく理解していれば、十二年前、私は唯一の息子の尊い命を失う事はなかった。彼は前途が錦のような軍官になるはずだった。なのに軍営の部屋でアチンと同じことをやったのだ。その時の私の驚きと苦しみはあなたと比べても軽くはないはずだ。私はあなたと同じく彼を許さなかった。その上、手紙を書いた。厳格な言葉を選び、彼を叱り付けた。彼が最も脆くなり、私の支えを必要としている時にすら、彼の電話を切ってしまった。結果、私の58歳の誕生日、彼はピストルで自殺した。リーさん、我々は2人とも傷心の父親だ。しかし私はあなたより望みを絶たれている。結局あなたの息子はまだこの世の人だ。しかし私は一生心残りを抱いていくのだ。私には解る。あなたがすぐにアチンを受け入れると自分を納得させる事はできないだろう。しかし私は心からあなたにお願いしたい。彼を理解するよう、試してくれ。彼は18歳だ。すでに母親と弟を失っている。あなたはかろうじて残っている身内だ」「もう話さんでください。どうぞお帰りください」アチンの父は背中を向けてしまった「君が幾多の戦場で立てた手柄は少なくない。ただ一回の敗戦のために軍職を辞めさせられた。あなたの心はきっとバランスをとれなくなったろう。もしあなたが一生忠誠を尽くす国家があなたを頼る者のない孤臣に変えたと思うなら、あなたはまたあなたを敬っているアチンを許されることのない罪人にする事はあるまい」そう言うと老爺子は再び外へ向かって歩き出した。残されたアチンの父は忍び泣いた。

帰り道、老爺子は苦しい息をしていた。バス停に向かう途中、突然老爺子は胸を押さえ倒れてしまった。

老爺子は病院で目を覚ました。側にはアチンが付き添っていた。「老爺子、目が覚めましたか。看護師を呼んできます」「いいんだ。側に座ってくれ。私はどのくらい寝ていたのかね」「まる一日です。あなたが道端に倒れて、昏睡状態でした。何人かの心ある人があなたを見つけて送ってきてくれました。老爺子、どうして一人でロンジアン街に行ったのですか」「なんでもないよ。何時だね」「もうすぐ2時です」「私はリー院長に約束した。今日の午後、子供達の面倒を見に行くと」「焦らないで、老爺子。あなたの身体がよくなるのを待ってください。僕がまたついていきますよ」「私はもうしばらく彼らに会っていないのだ。私は安心できない。様子を見てあげなければ。アチン、君が代わりに行ってくれないか」「でも師父からあなたの面倒を見なさいと
言われているのです」「看護師がいるよ。行ってくれ霊光孤児院では絶対に私が入院したとは言わないでくれ。ただあの子達にはフーじいちゃんは何日かしたら来るからと言ってくれないか」「わかりました」「じゃその果物を持って行ってくれ」「はい。老爺子、行ってきます」出ていこうとするアチンを老爺子が引き止めた「アチン。アウェイの服は君にぴったりだな」アウェイの上着を着ていたアチンはにっこりと微笑むと部屋を出た。
廊下を医師が歩いていた「ディン先生。老爺子が目を覚ましました」ディン医師は立ち止まって側の看護師に病人の血圧を計るように言った「先生、老爺子の今度の病状はどうなんでしょうか」「正直に言うと、老爺子の病気は今回気をつけねばならない」「とても重いのですか」「彼の心臓は衰弱していくばかりなのだ。また心筋梗塞の症状もある。いつでもショックを起こしかねん。今回気を失って倒れた。幸いすぐ病院へ運ばれたがもし少しでも遅かったらとても危険だった」「じゃ老爺子は」「まだ言い難い。心電図をはかってから、もう少し病状の観察をする。しかし彼の年齢ではおそらく難しいだろう。心の準備をしていた方がいいでしょう。今から看てきましょう」
アチンはしばらく老爺子の部屋をみつめ立ち止まっていた。
posted by フェイユイ at 21:44| Comment(0) | TrackBack(0) | [薛/子]子(ニエズ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

悲しい知らせ

25日、じえるなさんから教えていただいた「「霍元甲」日本上映版では、主題歌は日本のアーティストのものに差し替え」と言う事。これには何と言っていいか解りません。
ジェイの歌がどんなに素晴らしいか、「霍元甲」にぴったりあっているのか主催者側は、解っていないのでしょうか。「イニシャルD」の時、日本のミュージシャンの差し替えになってしまったことがここでも悪く影響してしまったんでしょうか。何やかや言ってもまだまだジェイの名前が日本では知られていない、認められていない、ということになるのでしょうか。ジェイはどんどん大きくなっていってると思っていましたが、こんな所でファンは叩きのめされてしまいます。
このことがジェイの耳に入らないわけはないのでしょうが、知られたくない、とさえ思ってしまいます。日本でのコンサートが大成功!と喜んだすぐ後でこんな事になるなんて。
今からでもジェイの実力が認められて慌ててジェイの歌に変更、ということにならないのだろうかと願うばかりです。

もう一つはまた情けない話なんですが、これもじえるなさんから教えてもらったことですが、ジェイの日本初コンサートがスカパーで放送!ということで大いに喜んだ私ですが、落ち着いてみてみるとこれがPPVである事に気づきました。これだと私は見れないのです。
ですので、ここでこの番組の報告はできないと思います。
もしかしたらスカパーの普通の放送が後であるかもしれません。それに期待してみたいと思っています。
posted by フェイユイ at 00:44| Comment(5) | TrackBack(1) | 周杰倫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月26日

[薛/子]子(ニエズ)第十九集 成長 後半

老爺子はいつものように孤児院へ出かけようとしていた。
「老爺子」アチンは老爺子にマフラーをかけてやった。「シャオユイはもう行ったのかい」「ええ。凄くあわただしく行ってしまったので、あなたに言うのが遅れました」「あの子は一所懸命に父親を探すのだね。立派な心がけだよ。本当にあの子の望みがかなうように神様に祈るよ」
アチンは老爺子を気遣いながらつきそった。

孤児院で老爺子は子供達と一緒に鬼ごっこをして遊んだ。明るく笑う子供達。それを見守るアチンと孤児院の先生も微笑んだ。
「子供達、おじいちゃんは疲れたよ。ちょっと休ませてくれ。自分たちで遊んでごらん」
老爺子はアチンと木の下の椅子に座って休んだ「アチン。この子達はなんと可愛いのだろう」
笑いながら遊ぶ子供達を見て老爺子とアチンは心がなごんだ。
2人は院の礼拝堂へ入った。
「10年前、私は霊光孤児院を知ったのだよ。アウェイが死んで間もなく、私は心臓病になり栄民医院に入院した。もう少しで生命を失うところだった。退院後、一年たっても私は家に閉じこもり、滅多に外出しなかった。アウェイの死は私に生活のはりをなくした。全ての苦楽に対して無関心になり少しも心を動かされなかった。10年前、大晦日の前の晩に私は台大医院で外来治療が終わり、新公園を横切ろうとした。蓮の池辺りで私は泣き声を聞いた。東屋から聞こえてくるのだ。私はまだ覚えている。あの夜は寒かった。空は曇って寒々としていた。公園の中は誰もいなかった。
ただ泣き声だけが途切れてはまた聞こえた。とても荒んだ泣き方だった。寒い風と冷たい雨の中、深く心を突き刺した。まるで大きな苦しみを受けているようだった。
それは若い青年であった。彼は寒い冬の夜に新公園の林の中で一人座り込んで泣いているのだった。
「きみ、きみは年も若いのに、何故そんなに泣いているのだね」老爺子がそっと髪に触れようとすると青年は飛びのいて叫んだ「胸が痛むんだ!とても」「どうして一人でここにいるんだね。君の家はどこかね」青年はまた獣のように叫ぶ「余計なお世話だ。ここが俺の家なんだ」「こんなに寒いのに。凍えてしまって病気になるよ。行こう。私と帰ろう」

彼は多分幾晩も眠ってなかったのだろう。一杯の熱い牛乳ものみ干さないうちに彼は疲れて眠ってしまった。服すら脱がなかった。私はしげしげと彼を眺めた。今まで見たことのない顔だった。彼はそれほど貧しく不真面目な不吉な神の顔をしていた。突然、私はどうしていいか解らなくなった。彼に対して意外にも限りない哀れみが生じたのだ。

二日目の午後に彼はやっと目を覚ました。その日は大晦日だった。もともと私は正月を祝うと言う気持ちがなかったが、彼が原因で私は呉さんに特別に正月料理を作らせた。彼と大晦日のご馳走を食べた。思いもよらなかったがそれが彼のこの世の最後の晩餐だったのだ。
「さあ、もっと食べなさい」「ありがとう。俺、今までこんなうまい大晦日のご馳走を食べた事がないよ。以前、俺達の孤児院ではクリスマスだけだったんだ。俺達は旧暦だったけど」「孤児院だって」「中和の霊光孤児院だよ。俺は小さい頃あそこで育ったんだ」「君は何て名前なの」彼はちょっとためらった「アフォン。龍鳳(ロンフォン)のアフォンだよ」

老爺子はアチンに言った「彼がアフォンだったのだ。あの子の身の上はすなわち奇異でありまた荒れ果てていた。君は公園で聞いたはずだ」「聞きました。ただ、老爺子が彼の面倒を見たとは思いもよりませんでした」「とても不思議なのだ、アフォンと言う子は。私の家にいたのはほんの短い間だったのだが、私は彼に特殊な感情と関心を持った。彼があのような非業の死を遂げ私は大きな衝撃を受けた。哀憐の情が湧き上がった。アウェイが死んだ後、私の干上がった心がまるで消えていた火が再び燃え上がるかのように、生への望みが燃え出したのだ。そして私は大きな願いを持ったのだ。私が生きている間、このような頼る者のない子供たちの面倒を見ていこうと」

大晦日の晩、アフォンは私の家から出て行った。外では正月を祝う花火の音が響いていた。
「アフォン、君がもしどこにも行く場所がないのならここにしばらくいてもいいのだよ」「ありがとう、フーさん。俺行かなきゃ。公園で俺を待っている人がいるんだ」「それはどんな人だね」「彼は・・・彼は俺の好きな人なんだ。ただ、一緒にはいられないんだよ」「君の好きな人。なぜ一緒にいられないのだね」「俺が野良犬だから。小さい頃から逃げ出すのが好きなんだ。縛られんのがダメなんだよ。俺達の公園の園丁のグオさんが言っていた、俺の血の中には野生が入ってるって。台風や地震と同じなんだってさ。俺は降伏ができないんだ」「それならなぜ彼に会いに行くんだね」「何故って、俺は彼にずっと会っていない。でなけりゃまた、俺は来世もまたダメなのかと心配になっちまう。俺は今夜彼に会うよ。大晦日で俺達の関係を終わらせる。すべき事の全てを彼に返す。これで俺も心残りがない。ありがとうございます、フーさん」「いいや」アフォンは借りていた上着を脱いだ「これ」「寒いから着ていきなさい」「いいんだ」「着ていきなさい」「いらないんだ」「そうか」

アフォンがロンズに再会したあの大晦日の晩。激しい雨の中。
「俺の一生はどうしようもなかった。来世ではいい家に生まれ変わるよ。またあんたは答えてくれるかい」「じゃ君は僕の心を受け取らないというのか」「俺の心は。あんたはそれが欲しいのか。持っていけよ、持っていけよ、持っていけ!」激しくアフォンが叫びロンズに飛びかかったその時、ロンズはアフォンの胸をナイフで刺した。
血が流れアフォンの身体は崩れ落ちた。アフォンはロンズの腕に抱かれて死んだ。雨が2人の身体を打ちのめした。

アチンはその話をロンズに言った。「アフォンは本当に老爺子の言うとおりだったのか」「それで僕はやって来たんです。もし僕の考えている事が間違いでなければアフォンは本当にあなたを愛していた。そしてあなたのために生命を投げ出すつもりだった。如何なる心残りも怨恨もない。・・・あなたも同じだ。どのようにしてこの10年が過ぎたとしてもあなたはすでにあなたの罪を贖うべき代価を支払った。また過ぎ去った影の中に留まる必要はないんですよ」「アチン、君は本当に変わったね。」「そうかな」「君は成長したね。とても成熟したんだ」「何も変わらないと思うけど」「いいんだ。僕は君にお礼を言いたい。この件で君に頼みたい事がある」「何?」「今日帰ったら、フーさんに話してくれないか。ワン・クイロンが戻ったのでどうしてもお話したい事があると」「ワンさん、あなたもフー老爺子を知っているの」「彼と僕の父は古い知り合いなんだ。抗日の時、彼らは五戦区にいた。フーおじは僕の成長を見ているんだ」

老爺子の家にロンズがやって来た。
老爺子とロンズは久し振りの再会を喜び合った。老爺子が長い間ロンズが外国にいたことをねぎらうと、ロンズは老爺子に母親が亡くなった時も父が帰国を許さなかった事を訴えた。
「クイロン、君の父も悩みがあったのだ」「解っています。私がこんな不吉な者になってしまった。私も解っています。私は父の一生の英名を全て壊し迷惑をかけてしまった」「「君は解るべきだ。君の父親は一般の人ではない。彼は国家に対して功績がある。彼の社会での地位は高いのだ。勿論多くの考えることもあるだろうが、彼のことも考えてやらねばならないよ」
「私はアメリカで名前を変えて10年さまよっていたのです。私の父が私が出て行く間際に言った言葉のためです。私がこの世にいる限り、戻る事は許さん、と。彼の言葉は大変重く呪文のようでした。深々と私の中に刻まれ、いつでも私を呼び起こしました。私は父の一生の最大の恥辱なのです。彼の臨終にすら私と会うのを許しませんでした。死後の葬礼にすら私は参加できなかったのです」「葬儀に私は行ったよ。国葬だった。関係者は皆揃っていた」「親戚にそう聞きました。僕はずっと墓参りにも行けませんでした。時が過ぎてやっと親戚達と行ったのです。私はその盛られた土の上に一粒の涙もこぼしませんでした。親戚達はそんな私をきっと軽蔑していたのでしょう。僕がその時どう思っていたのか。僕はその土を掘り起こし父を抱きしめ、三日三晩泣きたかった。彼はとうとう私を許してくれなかった。私は逃亡犯だった。10年間摩天楼の下の鼠のように生きてきたのは私が背負った彼の呪文を解き放って欲しかったからです。彼は永久に僕を呪い許してくれないのです」「君はそんなことを父親に言うのか。あまりに不公平ではないか」「違うのですか。まさかそうではないと言うのですか。父は冷酷です」「君は父上を咎めるだけか。君は考えないのか。彼が君のためにどんな罪を受けたのか」「僕がどうして考えた事がないというのですか。僕がこんな事をしたのはなぜか。僕はただ希望するのです。彼が僕に一つの機会を与えて欲しいと。僕に補わせて欲しいのです」「何と気安く言うのだ。君の父親が感じた苦しみはそんなに簡単に補えると思っているのか」
老爺子は我が子アウェイと自分のことを思っていたのだろう。その言葉は切なく響いた。
「君の父親が重病の時、見舞ったよ。彼の髪は真っ白になり、勇猛果敢な目は暗く沈んでいた。まるで長い間、煉獄で過ごす死刑囚そのものだった」「おじさん、父はあなたに僕の事を何か言いましたか」「いいや。彼は今まで私に君の事を言った事はない。私達はいつもの話をしただけだ。ただ私には解ったよ。彼の苦しみは決して君のもとにあるのではない。この何年か君は外国で苦しみを舐めた。苦しかったのは君一人だと思うか。この何年か君の父も君のために君以上に苦しんだのだ」「しかしおじさん、なぜ父は臨終の時も僕に会ってくれなかったのですか」「君に会うのに忍びなかった。目を閉じてさえ君に会うのに耐え切れなかったのだよ」ロンズは止めどもなく涙を流した「クイロン」老爺子はロンズの肩を抱いて泣いた。
そんな2人を見てアチンもまた自分の父を思いだしていた。

アチンは庭でハーモニカを吹いた。寂しげにハーモニカを吹くアチンの後姿を老爺子は見つめて考えた。

老爺子はバスに乗ってある町に下りた。そこはアチンの故郷だった。杖をつきながら老爺子はアチンの家へ向かった。

原作:白先勇 監督:曹瑞原 出演:柯俊雄(李父)柯淑勤(李母)范植偉(李青)張捷(幼年李青)楊祐寧(趙英)金勤(小玉)阿鳳(馬志翔)龍子(トゥオ・ゾンファ)楊教頭(丁強)呉敏(張孝全)老鼠(呉懐中)林義雄(林茂雄)李昆(老周)
posted by フェイユイ at 19:49| Comment(0) | TrackBack(0) | [薛/子]子(ニエズ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月25日

[薛/子]子(ニエズ)第十九集 前半

シャオユイはつぶやいた「安楽郷の幸運も続かないようだな。君達がどうするのかわからないけど、僕はもう決めている。龍王爺のツイファ号が出航スルのを待って僕は必ず行くよ。でも君は一番幸運だよ。老爺子の庇護を受けているし、何の心配もないさ」そういわれたアチンは「そうじゃないよ。僕と老爺子は仲がいいんだ。でも呉さんの脚の怪我がよくなったら悪いけどまたあそこに戻らなきゃ」シャオユイは「シャオミン。君はあの暴君について嫁になるのかい」シャオミンは黙ったままだ「お前は頑固だな。解ったよ、早く片付けようぜ」

シャオミンがチャンさんの家へ帰ると応接間が散らかっている。シャオミンが片付け始めると浴室から音がした。シャオミンが様子を見に行くとそこにはチャンさんが倒れていた。顔が引きつれたように歪んでいる「チャンさん、どうしたの」

チャンさんは入院した。妹さんが看病にやって来た。兄が自分の体を大切にしないことにグチをこぼす。「自分の身体を大切にしようとしないのだから」
そこへシャオミンが病室に入ってきた「あなたがシャオミンね。私は彼の妹です」「知ってます。僕はあなた方が一緒に写った写真を見たので」「私の兄があなたにお世話になってご迷惑をかけました」「いいえ。チャンさんはいつも僕の面倒を見てくれています。こんな事は当然です」「私は先刻彼に話したばかりなの。ずっと前からこんな風ではいけないと言っていたのよ。彼は聞かなかった。見て、今自分がどうなっているのか、病気になって他人に迷惑をかけている。ほらシャオミンがあなたにお粥を持ってきてくれたわ。ありがとう。食べるかしら」妹はチャンさんの口におかゆをぞんざいに運んだ。たちまちチャンさんはおかゆを噴出してしまう「きゃあ」おかゆが一面に散らばり妹は「まったくあなたって人は」ハンカチで辺りを拭きながらシャオミンを見て「私手を洗ってくるわ」
シャオミンはチャンさんのベッドを綺麗にしながらささやいた「妹さんは悪気はないんですよ。気にしないで。僕が食べさせてあげますから」シャオミンが食べさせるとチャンさんはこぼさず食べたが「これじゃ食べにくいんじゃないですか。位置を変えましょう」と言って食べやすいようにチャンさんの身体を持ち上げた。
妹は洗面所から戻るとシャオミンが丁寧にお粥をさましながら兄の口に運ぶのを見た。兄が自分の時とは違って美味しそうに食べているのを見た。

シャオミンと妹さんは病院の外へ出た「先に帰ってね、送れないけど」「かまいません」「これを持って」とお金の入った封筒を渡す。シャオミンが断ろうとすると「もっと必要なら私に言って。取っておいてちょうだい。恥ずかしいけどこれが妹としてできることです。彼は性格が悪いわ。あの人と付き合うのは大変でしょう。その上、あんな事になって。許してあげて」「お姉さん」「何も言わなくていいわ。私は解ってます。あなたはいい子ね。うれしいわ。あなたのようないい弟ができて」
彼女は部屋に戻った。シャオミンは切った手首の傷にそっと触れた。

シャオミンがチャンさんの看病をしている時、アチンが訪ねてきた。チャンさんの顔は動かず歪んでいる。身体も動かないようだ。
かいがいしくチャンさんの世話をするシャオミンをアチンはじっと見つめた。

シャオミンはアチンに訴えた「僕がいけないんだ。彼の身体をよく注意していなかった。数日、彼は頭が痛いと言っていたのに。よく聞いてなかった。酒を飲みすぎるとは思っていたけど。こんなに大変な事になるとは思わなかったんだ」「君のせいじゃないよ。彼自身が君の忠告を聞かなかったんだ。君がいつも責任を負う事はない。彼がこんな風になって君はどうするつもりなんだ」「ずっと面倒をみていくよ」「万が一彼が一生よくならなくてもかい」「大丈夫だよ。彼はまだ若いもの。きっとすぐによくなるよ」「君って」アチンはあきれた「彼の家族に面倒を見てもらったほうがよくないか」眠っていたチャンさんが目を開けたのをシャオミンはすぐに気づき「チャンさん。何か欲しいの。水が飲みたい?それとも具合が悪いの。看護士さんを呼んでこようか」が、チャンさんはシャオミンが優しく差し出したコップを思うように動かなくなった手で弾き飛ばした。水がベッドにこぼれた。「そんな風にしないで」チャンさんは動かない身体をもどかしく思うのか、横たわったまま発作のように激しくベッドを揺らし叩き続け泣いた。そんなチャンさんの手をシャオミンはしっかりと握りしめて涙をこぼすのだ。
アチン独白「彼らを見ていて僕は知った。僕はもうシャオミンに何も忠告すべきではないのだ。将来彼らがどんな状況になろうとかまわないのだ。シャオミンはついに彼の心からの望みを達成したのだ。シャオミンは愛する人を抱いているのだから」

シャオユイはアチンを連れてお母さんの家を訪れた。母さんは寝転んでいた。
「母さん」「ユイちゃん。おかえり」「おばさん」「よかった。夫は出て行ったところよ」「いたって怖くはないさ。母さん、僕は日本へ行くよ」「冗談を言ってるの。日本へ行くって。何時?」「あさっての朝。この前、龍王爺の話をしたよね。彼の船で行くんだよ。コックになるんだ」「船で働くのは大変よ。こんなに痩せているのに大丈夫かしら」「大丈夫。安心して。一度行くだけだよ。日本についたらすぐ逃げるのさ」「あなたって。そんなこと言って。もし逃げられなければ。日本の政府に捕まってしまったらどうするの」「大丈夫。龍王爺が段取りをつけてくれるんだ」「彼はあなたが逃げるのを知っているの?彼はあなたの船長じゃないの?」「僕は事情を真剣に話したんだ。勿論苦肉の策を施したよ。彼は僕が日本で父さんを探すのを知っている。そして僕が船を逃げ出すのを手伝ってくれるんだ。そして僕に知り合いの店の仕事を紹介してくれるんだよ」「この子ったら。何故そんな大切な話をこんな間際に話すの」「僕がもしあんまり早く話したら、あなたを捨てられなくなる。行きたくなくなる。母さん、必ず身体を大切にしてね。僕は日本へ行ったらすぐ手紙を書くよ。僕の心配はしないで」「電話にして。手紙は遅すぎるよ。電話代がもしあんまりかかったら、ここにつけるのよ」「わかった」「あなたの声を聞いたらやっと安心できるわ」「わかったよ」シャオユイのお母さんは涙をこらえて机を探り「お金、少しだけどあなたが私にくれたものよ。あなたのためにとっておいたの。持っていって少しずつ使ってね」「いらないよ。持っているって」「外に出るときはお金がいるものよ。万一何かあった時、誰があなたを助けるの」そしてまた机を探って「このネックレスは父さんが私の結婚の約束にくれたものよ。王秀子と彫ってあるわ。それと彼・中島正雄の名前よ。持って行って。もし彼を見つけたらこのネックレスを見せて。彼はあなたが解るでしょう。もし見つけ切れなかったら売りさばいてちょうだい。旅費にして帰ってくるのよ。落ちぶれてしまわないでね」「母さん、泣かないで。あなたが僕のために泣いたら、置いていけなくなる」2人は抱き合って涙にくれた。アチンは廊下でそんな2人の泣き声をじっと聞いていた。

「岬まわるの小さな船が、生まれた島が遠くになるわ。入り江の向こうで見送る人たちに別れ告げたら、涙が出たわ。島から島へと渡っていくのよ。あなたとこれから生きてく私。瀬戸は夕焼け。明日も晴れる。2人の門出、祈っているわ。2人の門出、祈っているわ」
(あの「瀬戸の花嫁」をシャオユイが歌います。2番でしょうか。歌詞が違うところがあるかも知れませんが、シャオユイはこう歌っています。何の身寄りもない若いシャオユイが日本へ行こうという決意を歌ったのです。それを思うと聞いていて涙がこぼれます。とても綺麗な唄い方でした)
安楽郷で、師父とアチン・ラオシュウ・シャオミンを前にシャオユイが「瀬戸の花嫁」を歌った。唄い終わるとアチン達が立ち上がってシャオユイに近寄り心からの友達である4人は固く抱きあうのだった。強い絆で結ばれていた仲間の一人が今、旅立とうとしているのだった。
それを楊教頭はじっと見つめていた。

翌々日、シャオユイは僕達の送迎を拒絶して一人基隆港から日本行きの船に乗った。
posted by フェイユイ at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | [薛/子]子(ニエズ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

実はあちらのお部屋に・・・

変な話だが、「藍空」の別部屋「ムーダンの妖しの小部屋」のとある記事にアクセスが集中してただ今アクセスランキング52位。アクセス3000〜5000という凄いことになっております。
今だけの事と思うんでもし興味のある方は「ムーダンの妖しの小部屋」の方にコメント・TBすればアクセス上がるかも!
よくわかんないんですがものは試し?!お気兼ねなくご利用くださいませー。
posted by フェイユイ at 01:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月23日

「七剣」再び

オ剣a.jpg

日本語字幕付きで観ました。

やはり解りやすくていいですね(笑)言葉がわかっても物語はぶっ飛びで全くもって恐ろしい急流に巻き込まれたが如く弄ばれてしまう。ついて来れない奴はおいてくぜ、って感じであるし。

七つの剣、というモチーフには惹かれます。飛び道具にはない趣きというものがありますね。
それぞれの剣に性格と力を反映させるという設定は好きです。一つ一つに名前がついていてそれぞれのデザインがある。不思議な音が響くという由龍剣。また両方に剣が飛び出す天瀑剣も面白い。
そして七人が特徴を持って描かれるのも楽しいのだ。今回観てて志邦役のルー・イー(陸毅)がいいなあ、と思いました。

風火連城(孫紅雷)の悪党振りを見ているのはまた愉快ですし、まじめなヤン・ユンフォン(レオン・ライ)ちょっと皮肉っぽい笑い方をするムーラン(ダンカン・チョウ)もいい味ですね(つまりは皆いいのだが)
批評されているのを見ると何だかダメな方が多いようなのだが、世界の中に入ってしまえば凄く楽しめると思うんですが。もしかしたら、ドラマにしたほうがいいのかも?かなり世界がつまってるんで。

監督:ツイ・ハーク 出演:レオン・ライ、孫紅雷、ルー・イー、ダンカン・チョウ、ドニー・イェン 2005年製作
posted by フェイユイ at 22:39| Comment(5) | TrackBack(1) | 香港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月22日

[薛/子]子(ニエズ)第十八集 戻り道 後半

昼間、アチンは一人母校を訪ねた。
以前、彼を退学にした書状が張り出された壁を眺めた。そしてかつてよくやったバスケットコートに寄った。
そこに一人の少年がバスケットをしていた。アチンが近寄るとボールを放ってよこす。アチンはボールを受け取るとバスケットを始めた。フェイントをかけ、シュート。ボールを取り合い、アチンは楽しんだ。いつしかアチンはジャオインとじゃれあうようにして楽しんだバスケとを思い出した。あの頃2人は息があって次々とシュートを決めたものだ。そして彼の部屋でのときめいた想い。弟の死で泣いた時ジャオインを抱きしめキスをした事。授業中立たされ、目で笑いあった事。学校で抱き合っていたのがばれてケンカをしてしまった事。再び出会い、ジャオインが謝りながらアチンを抱きしめたあの日。
アチンは出会った少年とカキ氷を食べに行った。そこもいつもジャオインと通った店だった。
店の主人は久し振りに会ったアチンを懐かしんだ。そして相棒はどうした、と訊ねてきた。アチンは「学校を出てから忙しくて」と口ごもる。
学生服の2人組みが来たのを見てまたアチンはジャオインと自分を重ねてみる。あの頃、ジャオインとアチンは本当に仲のいい友達だった。あの頃・・・。
氷が来たとアチンを呼ぶ少年の声で我に返る「ジャオインとあなたはバスケットが凄くうまかった、と聞いてましたよ」「そうなのか」そして少年がアチンのあの時のことに触れてきたので、アチンは嫌がった。しょんぼりした様子の少年を見てアチンは謝った。少年は「大丈夫。いつも兄さんに怒鳴られてるから」「お兄さんがいるの」「うん、僕にバスケットを教えてくれた。でもあなたのようにはうまくない」

2人はカキ氷を食べ終わると蓮池のそばを歩いた。アチンは「もう2日もしたら蓮の実が取れるね」「二日もいらないよ。最近僕は朝見てるよ。一つでよかったら僕が取ってきてあげるよ」「僕の弟も以前この辺で蓮の実を取るのがとても好きだったんだ。一度、3つ取っても満足できず、無用心に池に落ちてしまった。出てきた時は全身泥だらけさ」「ちょっと待ってて」少年は池から蓮の実を取ると「あげるよ。君の弟にあげて」「僕の弟はもう亡くなったんだ。でも、ありがとう」アチンは蓮の実を受け取った。
しばらく歩き「あそこが僕の家だ」中から彼の兄らしい男が出てきて、少年に遅いと叱った。兄に引っ張られ少年はアチンを振り向いて手を振った。アチンもそれに答えた。

アチンはハーモニカを吹きながら物思いにふけった。悲しみを抑える事はできなかった。様々な事が頭をよぎって混乱した。浮かんでくるのはただ、ハーモニカを吹くディーワーの姿と父親が悲愴な面差しで母さんの遺骨のツボを供えている様子だった。

安楽郷。
シャオユイはまた龍王爺に誘われていた。シャオユイは彼が機嫌を損ねないように上手にそれをかわしていた。

店の隅ではまたチャンさんが酔いつぶれていた。シャオミンはとうとう我慢できず、チャンさんに声をかけた「飲みすぎですよ」「シャオミン、側に座ってくれ。彼が行ってしまった」「誰が」「卑しい奴さ。ドイツ人の商人とできてしまったんだ。出て行くときに私のカメラやオーディオを全部持って行った。もし私が警察に知らせたら、私と彼の関係を暴露すると言うのだ。何故こんな事を。こんなによくしてやったのに。私から巴なれて行く。何故だ」「チャンさん」「わかっている。私に対して真心を持ってくれるのはお前しかいない。お前だけが頼りなんだ。私は馬鹿だった。お前を追い出して。すまない、すまない」チャンさんはシャオミンの手をとって泣き崩れた。シャオミンは手をはずし「全て終わったんです、もう言わないで」でも結局シャオミンはアチンの所へ行った。
「アチン、助けてくれないか」「どうしたんだ」「チャンさんが酔ってしまったんで家へ送って行きたいんだ。師父には黙っててくれないか。一人で帰すのが心配だ」「君が彼の心配をするのかい。君が手首を切った時、彼は君の心配などしなかった。そんな奴にしてやることがあるかい」「そんな風に言わないで。どのみち、彼を家に送るだけだから」「自分でよく考えるんだ。またどんな状況になっても僕たちはもう助けきれないよ」「じゃ行くよ」

チャンさんを家に送っていくと彼は哀願した「シャオミン、引っ越しておいで。私に埋め合わせをさせてくれ。お前が行ってしまってから私はお前を思い始めた。あの日、お前にばったり出会ってお前が田舎へ帰ると言った。私がどんなにお前に残って欲しいと思ったか」「チャンさん。あなたが本当に僕が必要になったら、僕はきっと戻ってきます」「私は今、お前が必要なんだ。この一生涯お前が必要なんだ」「チャンさん、そんな風に言わないで」「シャオミン、私は心から話しているんだ。お前はきっと私を許してくれるね。私は約束する。もうお前を辛い目にあわせないと」チャンさんはシャオミンの顔を挟んでキスをした。そして彼の身体を抱きしめた。そしてシャオミンはとうとうチャンさんを抱きしめてしまった。

夜中、アチンは目を覚ました。服を羽織って廊下に出ると老爺子が立ちつくしていた。「どうしたのですか」「アチン、なんでもないよ。来なくていい」近寄って見ると老爺子の足元に液体が流れている。老爺子は小水を漏らしてしまったのだ。「老爺子、気にしないで。僕につかまってトイレへ行きましょう」
風呂場でアチンは老爺子の身体を拭いてあげた「年を取ったな。しくじったよ」老爺子は寂しそうに呟いた。

アチンが安楽郷に行くと不穏な空気が流れていた。
シャオユイとラオシュウが新聞を読み、側で師父が難しい顔をしている「ここに何が書いてあると思う。誰が人妖だ」「病気だよ、この記者は」「どうしたの」とアチン。シャオユイとラオシュウが読んでいた新聞をアチンとシャオミンが覗き込んだ「遊妖窟」「どうだい、そのタイトルの字がえらくでかいだろ」「先週土曜日、記者は間違ってぶつかってしまった。驚いた事に大変な場所に入り込んでしまったのだ。南京東路に隠れたバーがあった。名前は安楽郷」「これは僕達のことだ」とシャオミン「やっとわかったか。これで俺達は有名人だ」新聞には安楽郷の様子が妖しげに書かれていた。そして安楽郷のバックに映画界の大物がついていることも。
シャオユイは「台北市の男色大本営だと。でたらめいいやがって。まるで僕達のことを女郎屋のように言ってるんだ」楊教頭はすっかり参っていた「あれこれと知恵を絞って店を開いた。皆が路頭をさまよわなくてもすむ様にな。仕事もすぐに軌道に乗ったというのに。こんな事になるなどと。お前達は生まれつきさまよう運命にあるのだ。不穏な日々が身分相応なのだよ」アチンは「行き過ぎです。師父、僕達は彼らを見つけてけりをつけてきますよ」「やめるんだ。春申夕刊は手におえんのだ。ルオ・リーリーですら彼らには逆らえなかった。私らがどうして逆らえる。私達は頼れる人がいない」「盛公は」「盛公。お前は新聞を読まなかったのか。彼の名前が書いてあるも同然だ」楊教頭は新聞を見たら盛公は具合が悪くなるだろうと言い、皆に、多くの人が騒ぎに来るだろうが、どんな事があっても我慢するんだ、と言い渡した。

開店後、多くの野次馬が集まり、嫌がらせを始めた。
騒ぎ立てアチン達を指差しては笑った。客には女性も混ざっていた。
「黄色い服の子、来て。聞いたんだけどここには人妖がいるって。あんたなの」「おかま」
急にちょっかいを出されてシャオミンは盆を取り落とした「何をする。気をつけろ」助けに入ったラオシュウもさんざんにいじめられた。見ていた楊教頭、アチン、シャオユイもどうしようもない。あまりの事にラオシュウがやり返そうとした「何だ、その態度は。金を払ってるんだぞ」シャオミンはラオシュウをとめて謝った。

この様子を見ていた楊教頭は苦々しく呟いた。「我々は困難に満ちているのだ。こいつらが毎日店に来て邪魔をするなら、私達の店ももう終わりだ」

原作:白先勇 監督:曹瑞原 出演:柯俊雄(李父)柯淑勤(李母)范植偉(李青)張捷(幼年李青)楊祐寧(趙英)金勤(小玉)阿鳳(馬志翔)龍子(トゥオ・ゾンファ)楊教頭(丁強)呉敏(張孝全)老鼠(呉懐中)林義雄(林茂雄)李昆(老周)
posted by フェイユイ at 21:38| Comment(2) | TrackBack(0) | [薛/子]子(ニエズ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「アウトライブ(飛天舞)」チョン・ジニョン

アウトライブ.jpg

何でかわかんないけど、急に思い出して書いてます。ので、ちょいと勘違いあるかも。

だいぶ前に観ました。はっきり言うとそれほどのめりこみはしなかったんですが、凄く心に残る部分もあって。
と言うのはこれは一人の美しい女性を巡って2人の男が対立している話なのですが、この2人の男はなぜか知らない間に友情を持ってしまうんですね。

ジナ(シン・ヒョンジュン)とソルリ(キム・ヒソン)は子供の頃から互いに思いを寄せているのですが、ソルリはナムグン・ジュングァン(チョン・ジニョン)と強制的に結婚させられてしまう。勿論ソルリの心はジナにあるわけでナムグンはソルリを愛しているのですがどうしても報われない。
そういう関係なのですが、ジナとナムグンは同じ女性を愛してると知らず親友になってしまう。しかもナムグンはずっと心のアイドルとしている美女の絵を持っていてその絵が(ソルリではなくて)ジナにそっくりなのだ。
実は確かその絵のモデルがジナのお母さんだったとかじゃないかと思うんだが、ナムグンはジナを見て「理想の女性にそっくりだ」と思って好きになってしまうんですよ。
これはちょっと萌えましたね、私。同性愛的と言われている「清風明月」よりこっちがツボでしたの。
ただし!敵役であるナムグンの顔は結構好みで素敵だったのに、肝腎の主人公ジナがダメでして。残念でした。これで好みの男性だったら、この「アウトライブ」大絶賛だったのに!
ヒロイン・ソルリは美女だったんですけどねー。
理想の美女にそっくりの男がこの人って・・・ナムグンの美意識が謎。

というわけでもう少しで萌え萌えになるはずだったのに惜しいことでした。残念〜。

監督・脚本:キム・ヨンジュン 出演:シン・ヒョンジュン、キム・ヒソン、チョン・ジニョン、チャン・ドンジク 2000年製作
posted by フェイユイ at 19:20| Comment(2) | TrackBack(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「康熙来了」(BlogPet)

来了をBLOGしなかった?
周杰倫の「康熙来了をBLOGしなかった?」
と、じえるんが思ってるの。


*このエントリは、BlogPet(ブログペット)の「じえるん」が書きました。
posted by フェイユイ at 09:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月21日

[薛/子]子(ニエズ)第十八集 戻り道 前半

シャオミンが新公園を歩いている。だが酷く憔悴しきった様子だ。すれ違う人に「楊教頭を知りませんか」と聞いてみるがそっけない答えが返ってくるだけ。なけなしの硬貨で電話をかけてみるが誰も出てはこない。シャオミンは博物館の前にうずくまりつぶやいた「アチン、君達は一体どこにいるんだよ」

アチンとラオシュウは「安楽郷」で開店の準備をしていた。シャオユイが慌てて駆け込んでくる。アチンが「どうしたんだい、今頃やって来て」「まだ八時じゃないよ。何せっついてんの。僕は授業を受けてたんだよ」「紅い雨が降るよ。ワン・シャオユイが授業を受けるなんて」「人を見くびってるな。僕は料理の勉強をしてるんだ」「君が料理を勉強してどうするの」とラオシュウ。「一つの技を学んでいれば年を取って色香が無くなり人から求められなくなってもご飯が作れるからさ」「何言ってるんだい。早く話せよ」「解った。時期が来たら話そうと思ってたんだ。どうやら龍王爺の船で料理人を募集しているんだ」「それで船に乗ろうとしているのかい」とアチン。「君はねぎとにんにくの違いすらよく解ってないじゃないか。料理人になれるのか」「ちょっと聞きなよ。先週、龍王爺が僕に、料理人が東京で船を逃げ出した話をしたんだ。そういうことはしょっちゅうあるらしい。新宿には中華料理店があるらしいんだ。そこの社長も彼の船から逃げ出したんだよ」「君にそんなことができるのかい」「他の奴ができるんなら僕にだってできるだろう。東京に行ったら僕は誰よりも早く逃げ出すよ」「君はまだあきらめていないんだね」「僕が何故あきらめるのさ。それは僕が死んだときだよ。僕は焼けて灰になっても幽霊になるさ。僕の心は死なない。ふわふわと太平洋を渡って行くよ。林さんが僕を日本へ連れて行けなくて悲しかったよ。それで君は僕があきらめたと思っていたのか。チャンスが来たんだ。上は刀の山、下は油鍋でも怖くなんかない。ワン・シャオユイは驚かないよ。来月僕は盲腸を切るよ。龍王爺は船に乗る船員全員に盲腸を切らせているんだ。僕はもう決めた。彼が僕を船に乗せたいと思っているんだ。すぐにでも盲腸を取り出すよ」アチンは「君が行ってしまったらお母さんはどうするの」「どの道、僕はずっと彼女の側にはいないもの。もう慣れているよ。でも君達、見ててくれよ。僕は東京で大金持ちになってやるよ。僕があのもうろくジジイを探しだせるかわからないけど、きっとママに会わせてやるんだ。僕は彼女に何年か幸せな生活を送らせてやるんだ、彼女の一生が終わるまで。それが日本へ行く最大の目的だよ」「よし、早く準備しよう。でなきゃ師父がすぐに来るよ。この様子を見られたらまた怒鳴られる」そこへ何人かの客が入ってきてアチン達は急いで応対を始めた。

シャオミンは安宿で男相手に身体を売った。
疲れて眠るシャオミンに男は金を放って出て行った。売春をしてもらった金をシャオミンはぼんやりと眺めた。

安楽郷に若者が入ってきてビールを頼んだ(この若者がチェン・ボーリンです)アチンはまだ未成年だろうと言う。シャオユイは金があればいいさ、30元ですというと、若者は高いから安くしてくれないかと言い出す「そしたらとっておきのネタを教えてやるぜ。・・・君達の兄弟を見たよ」「何の兄弟だ」「この前、腕を切った奴さ」「何だって。シャオミンの事か」「何日か前、新公園に行った時にね。凄く汚れていたよ。浮浪者のようだった。僕がここに来る時、男と一緒に安宿に入ったよ」「本当か」「勿論本当だよ」アチンはすぐシャオミンを迎えに行くと言って出て行った。

シャオミンは眠っていた「シャオミン。いつ戻ってきたんだ。服を着て帰ろう」「僕にかまわないでくれ」「なぜこんな自分を弄ぶようなことをするんだ」「いけないの。自分のことは自分でやるよ。ほら、2百元。寝てるだけで何もしなくていいのに、何がいけないんだ」アチンはシャオミンを叩いた「帰るんだ」「チャンさんは僕がいらない。父さんも僕がいらない。僕はどこへ行けばいいんだ」泣き出すシャオミンをアチンは優しく抱き寄せた。

アチンはシャオミンを老爺子の家へつれて帰った。傷ついたシャオミンの寝顔を見て老爺子はそっと頭を撫でるのだった。

シャオミンも「安楽郷」で働き始めた。アチンがジュースや酒を作りシャオミンはそれを運んだ。シャオミンがふと見ると店の端にチャンさんがいるではないか。チャンさんもシャオミンがいるのに気づいた様子だ。シャオミンはチャンさんが気になってしょうがない。アチンもチャンさんがシャオミンのさばに寄って話しかけるのを見た。だがシャオミンは黙ってカウンターへ戻ってきた。

老爺子は今日も孤児院へ行こうとしていた。アチンはついてこなくていいですか、とたずねる。「この3年間ずっと行きなれたよ」「3年間毎週行っているのですか」
雷が鳴り雨が降りそうだった。アチンは老爺子に傘を渡した。

夜には本降りになった。雨の中、安楽郷にロンズがやって来た。
「アチン」「ワンさん」「君がここにいると最近知ったんだ」「何か飲みますか」「そうだね。じゃブランディをくれないか。アチン、最近どうしてるの。ずっと君を探していたんだ。君の事が気になって。ここの酒はいいね。仕事はどうなの。」「なかなかいいですよ」「バーテンの仕事は面白いかい」「ええ、おかしな人もいるし」「そうか、僕もニューヨークで2年間バーテンをやっていたよ。客は年取った浮浪者か家出した少年だった」「タバコは」「いいね。アチン、あの日、何故黙って出て行ったの。僕の言ったことが何かいけなかったかい」「いいえ」「じゃ」「僕達は友達で充分だと思ったんです。あるいは兄弟のような感じでも」「僕達はそんな風じゃなかったのかな。君は僕が本当に君の事を好きだと知っているだろ」「知っています」「じゃなぜ、何故なんだ」「僕が彼じゃないから。僕は、あなたがアフォンを守りたかったのを知っています。あなたがアフォンの面倒をみたかったんだと。でも僕はアフォンにはなれません」
ロンズの顔に全てを理解し愕然となったことが見えた。何も言えずロンズは席を立った。アチンはロンズが傘を忘れて行ってるのに気づき後を追った。どしゃぶりの中をロンズは帰りかけていた。「ワンさん。あなたの傘です」ロンズに傘を渡し、アチンは再び土砂降りの中を店に戻った。

店に戻りアチンは歌を歌った。ロンズへの思い出を振り返るように。
posted by フェイユイ at 22:19| Comment(0) | TrackBack(0) | [薛/子]子(ニエズ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月20日

ジェイ日本初ライブで魅力全開、大切なあのヒトも!

ジェイ日本初ライブで魅力全開、大切なあのヒトも!


おばあちゃんの話でまた泣けた。日本語が上手なおばあちゃん。ジェイをこんなにいい子に育ててくれてありがとう。
posted by フェイユイ at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 周杰倫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

[薛/子]子(ニエズ)第十七集 安楽郷 後半

「安楽郷」に通ってくる龍王爺は日本行きの船の船長だ。シャオユイは彼の側に座って相手をした。
龍王爺は海の上での怖い話をしてシャオユイを怯えさせた。楊教頭がシャオユイに首尾を聞く。シャオユイはしっかり龍王爺に話をつけていた。楊教頭はにんまりし「後は私が値段の交渉をしよう」と座り込んで龍王爺の機嫌を取り出した。

アチンが老爺子の家に一人でいると、呉さんが帰ってきた「呉さん、怪我はよくなりましたか」「ええ、すっかり。老爺子はまた孤児院へ行ったのですね」「はい」
呉さんは台所へ言って料理の準備をしながらアチンに言った。「坊ちゃまが逝ってしまってから老爺子は一人ぼっちでした。本当にかわいそうでした。今、あなたのようないい子が付き添ってくれて彼はうれしいことでしょう。そうだ、来月の18日は老爺子の70歳の誕生日です。この十数年、私は彼に誕生日のご馳走・寿面を作ろうとするのですが、頷いてくれないのですよ。アチン、あなたの師匠に話して、この機に70歳のお祝いをみんなで賑やかに騒いでくれませんか」「いいですとも。その時は師父に言って賑やかにやりましょう。呉さんも来てください」「私は行けませんよ。もし私が教えたと知ったら、一ヶ月は怒られます。そうだ、私は朝市でスズキを2匹買ったんですよ、これを煮て栄養をつけさせましょう」「じゃ手伝いますよ」

老爺子は花を飾った。壁には彼の若くして亡くなった息子の写真が飾られていた。

老爺子の70歳の誕生日に楊教頭はアチン・シャオユイ・ラオシュウを連れ、ご馳走や祝いの品を持って老爺子の屋敷を訪れた。
老爺子は孤児院へ行った疲れで眠っていた。目を覚ますと驚いた様子だった。「何をしているのだね」「今日は老爺子の70歳の誕生日ということで酒やご馳走を持ってお祝いに参ったのですよ」「楊金海、私がこういうことはしないと知っているだろう」「老爺子、私を攻めるわけにはいきませんよ、この子達は孝行したいとあなたのお祝いに来たのです。私はこの子達の邪魔はできません」「店の仕事が忙しいのに、私なんぞのために苦労をさせたね」「とんでもない」とシャオユイ。「僕達は老爺子の恩恵を受けているのです。でなけりゃ師父が今日僕達に休みをくれませんよ」これには皆笑った「そうか、君達も疲れたことだろう。今夜はみんなで一緒にご馳走を食べて酒を飲もうか。楽しんでな」楊教頭は「さあ、老爺子に叩頭するのだ。老爺子を祝福します」皆で老爺子に叩頭した。食事の準備をしてみんなで食卓を囲んだ。

楊教頭が老爺子に酒を勧めた。そして今までどんなに老爺子にお世話になったかを感謝して酒を飲んだ。老爺子も酒を飲み干した。「凄い飲みっぷりですね」「私も大陸にいた頃はよく飲んだものだよ。病気になってやめたのだ。・・・子供の数が少ないようだな。ウーミンはどうしたね。」楊教頭はややうろたえ「ウーミン。シャオミンは少し前に父親と一緒に田舎へ帰ったのです」「そうか、あの子は大変な苦しみを味わった。父子が揃ったのならそれがいい」「そうですね」「どうして急に静かになったのだ。気にせんでいい。存分にくつろいで飲んでくれ」「そうですね」「よし」とシャオユイ「ラオシュウ。じゃんけんをしよう」「よし」二人はじゃんけんを始めて勝ったの負けたので大騒ぎになった。あまりの騒ぎ方に楊教頭が叱った。アチンが気づくと老爺子はうとうととしている。「老爺子、お疲れですか」「全く年をとった。一杯の酒でもこのとおりだ。私は先に休むよ。君達は続けてくれ」立ち上がった老爺子をアチンが支えて助けた。「アチン、君も食事をしなさい」老爺子は一人で部屋に向かった。
「お前達2人がうるさいからだぞ」楊教頭が叱り付けた。

夜、縁側でアチンは一人外を見ていた。
部屋に戻ろうとしてふと老爺子の部屋を覗くと老爺子はぽつんと立ち尽くしている。アチンに気づき「来なさい。疲れたろう」「いいえ」「話したいことがある。心が傷ついたある父親の話だ。
アウェイがもし生きていたら37歳になっているはずだ。彼の母親は体が弱かったため長くなくしてこの世を去った。小さい時に母を失った一人っ子を可愛がりすぎてはいけないと特別に厳しくしつけたのだ。そして彼自身も私を失望させた事がなかった。小さい頃から競えばいつも勝っていた。プライドの高い子だった。勉強でもスポーツでも他人の先をいっていた。彼が軍校を卒業する時には250の生徒を学科でも術科でも引き離していた。長官は彼を模範となる職業軍人だと賞賛した。間もなく小隊長に昇格した。新兵を訓練する部隊へ移動した。私もその訓練の主要部分を参観した。彼は新兵からも支持されたものだ。
父親である私の喜びは形容できないほどだったよ。私がアウェイに注いだ20数年の心血は無駄ではなかったのだ。

私は彼に腕時計を贈った「小隊長に昇格して必要となるだろう。長官を失望させるな」「はい、ありがとうございます」

しかしアウェイは26歳までの命だった。彼の死は極めて悲惨なものだった。極めて不名誉な。
彼が小隊長となって2年目、ある夜彼の長官が彼の部屋で見てしまったのだ。一人の兵士が彼と共に寝台に寝ているのを。
私は知らせを受けるとその場で眩暈がした。全く思いもかけないことだった。私がしつけた最愛の息子が、模範的軍人である若者が、あろうことか彼の部下とそのような恥ずべき行為を行うとは。私はすぐ最も厳しい言葉で彼を非難する手紙を書いた。

訓練の声が響く中、アウェイは私に電話をかけてきた「お父さん、誕生日おめでとう。私は明日取調べを受けます。隊長が半日帰宅してお父さんに会ってきなさいと」「必要ない。お前が戻ってきて何をする。すでに軍法を犯したのだ。営地に閉じこもって考えるべきだ。静かに罰を待ちなさい」「お父さん、許してくださいと言えないことは解っています。あなたの顔を見れないとも解っています。でもお願いです。一度会ってください。私を打っても罵ってもかまいません」電話の中の彼の声は震えて弱々しかった。絶え間なく泣き続け、私の輝く勇姿の青年軍人ではなかった。私の怒りの炎は余計に燃え上がった。「泣くのは許さん。それでも男か。自分のやった事は自分で引き受けねばならん。お前が何を言おうとお前には会いたくない。聞きたくもない」私の58歳の誕生日、私の傲慢な性格のために一人息子のフー・ウェイが責任を取って自らの命を終わらせたのだ」訓練中の兵たちが駆けつけた時に、アウェイの側には父親からもらった腕時計が置いてあり、彼は自分の頭を銃で打ち抜いていたのだった。

「アチン、君が私の家に来てしばらくたった。私は君を身内と思っている。君の父親はかっとなって君を家から追い出したのだ。
だが、私は信じている。彼はきっと私と同じで自分の愛する息子のために苦難を嘗め尽くしているのだ」
アチンの独白「老爺子の曲がった後姿を見ていて僕はあの中秋の夜の父親を思い出した。勲章を僕の服の襟につける時の厳格な表情を。家を離れてこの数ヶ月、僕はますます感じていた。父親のあの山の如き重々しい苦しみがいつも僕の心を押さえつけた。僕は考える事すらある。僕はもともと彼に追い出されたのではない。僕が自分で逃げ出すように仕向けたのだ。彼は悲しみで不本意な思いを担うことができなかった。僕と母親は2人とも勇気がなかったのだ。彼の憔悴しきって衰えていく顔を正視することの。

原作:白先勇 監督:曹瑞原 出演:柯俊雄(李父)柯淑勤(李母)范植偉(李青)張捷(幼年李青)楊祐寧(趙英)金勤(小玉)阿鳳(馬志翔)龍子(トゥオ・ゾンファ)楊教頭(丁強)呉敏(張孝全)老鼠(呉懐中)林義雄(林茂雄)李昆(老周)
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2006年02月19日

ジェイ・チョウ日本コンサートの映像が観れる!

じえるなさんからうれしい情報いただきました。
いつもありがとうございます。

下記のサイトで5日のコンサートの映像が見られます。
下方のDownloadをクリックしてください。

http://www.sendspace.com/file/9xw3qt
http://www.sendspace.com/file/8jikjj
http://www.sendspace.com/file/fcibq4

どうぞ皆さんお楽しみください。
posted by フェイユイ at 22:29| Comment(2) | TrackBack(0) | 周杰倫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「紅いコーリャン」張藝謀 (チャン・イーモウ)

「紅いコーリャン」.jpg

久し振りに観ました。
やはりその観るものを圧倒する力強い映像に見入ってしまいます。

何と言っても張藝謀のイメージともなっている真っ赤な色彩。風に揺れざわめくコーリャン畑。恐怖そのものである日本軍の残虐な行為。ヒロイン・九児(ジウアル)(コン・リー)の運命。男達の血と汗。眩しい太陽の光。などが強烈な映像により、殆ど襲い掛かってくるように迫ってきます。

まずはこの映画には登場しない、主人公たちの孫の語りと言う導入部。
これは実にうまい方法で私は大好きなんですが、祖父の行動を幼い父親の目を通して孫に語られているわけなので、映画は自然寓話的になる、ということですね。
もし観客が「おかしいんじゃないか」と思っても孫が祖父の思い出を父から聞いているわけですから、多少記憶に間違いがあってもいいわけですね。
そういえば主人公役の姜文は自分が監督した映画「太陽の少年」(原題「陽光燦爛的日子」)でちょっとしたいたずらをやってます。

実に計算された効果的な演出がなされていると共に非常に男性的な匂いの強いこの映画が張藝謀 の処女作であり代表作でもあります。
私は張藝謀 というと「紅いコーリャン」というイメージが浮かぶのですが、ここまで「生」に「憎悪」と言うものを出している作品は他にはそうないのですね。実はこの「憎悪」と感じるものももしかしたら張藝謀 の職人芸でうまく演出されたものにすぎないのでは、とさえ思えます。

張藝謀 の作品の魅力の一つは大変に解りやすく見ごたえのあるストーリー構成・演出にあると思うのですが、その技にすっかりはまってしまった私は彼の作品を(彼の出演作である「古井戸」から)「紅いコーリャン」「ハイ・ジャック/台湾海峡緊急指令」(←いや別にこれは観なくてもいいと思うけど)「菊豆」「紅夢」「秋菊の物語」「活きる」「上海ルージュ」「キープ・クール」「あの子をさがして」「初恋のきた道」「至福の時」「英雄HERO」と観てきてしまいました。
こうやって並べてみると初期の「紅いコーリャン」と「菊豆」は確かにグロテスクなまでに欲望・憎悪・悲嘆などが噴出する激しい作品なのですがそれ以降は彼の技巧的な要素のほうが大きくなっています。「紅夢」は私が初めて観た張藝謀 作品なのですが、その美しさやトリック的な感じのする物語の巧みさに大変に惹かれたものです。
むしろ「紅いコーリャン」のみなぎっている迫力はエンターテイメントな「英雄HERO」に近いような気がします。あの矢の飛んでくる圧倒感は「紅いコーリャン」の押し寄せてくる苦しみに似ている気がします。「活きる」でも運命は恐ろしい勢いで押し寄せて来るのですが、その辺りの見せ方というのは張藝謀 の特徴であり、それが退屈せず観れる技術だとは思っています。
例えば同年代のチェン・カイコー作品が意外と説明が足りない気がするのに比べ(とはいえ勿論「覇王別姫」は大好きですが)、張藝謀の表現の的確さには目を見張ります。ただあまりにも押し付けがましい演出なのでうるさいと思う人もいるのではないでしょうか。

「紅いコーリャン」の壮絶な設定、ハンセン氏病の結婚相手、レイプまがいの求愛、病気を怖れての消毒、日本軍の残虐行為(実際こういうことをしていたわけでもっと酷いことが行われ、もっと多くの人が苦しみ怖れていたと思っています)九児の死、皆既日食などの描き方が強烈すぎるのです。
だからこそ後の彼の作品は次第に抑えたものになっていったのでしょうか(それでも充分、押し付けてますが)

とは言え、そう感じながらもつい観てしまうのはむしろそのテーマ以外のコン・リーのアップや化粧法、花嫁を担いでいく時の酷い歌。砂埃の風景や酒造りの様子。姜文らのやりとりなどが比べようのないほど面白いものだからでしょう。
久し振りに観た私は非常に荒っぽい生(き)の張藝謀を大変面白く観て楽しみました。

監督:張藝謀  出演:コン・リー、姜文、トン・ルーチュン 1987年製作
posted by フェイユイ at 21:25| Comment(49) | TrackBack(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月18日

[薛/子]子(ニエズ)第十七集 安楽郷 前半

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「安楽郷」をオープンしてにこやかな面々。左の写真、左からアチン、ラオシュウ、楊教頭、シャオユイ。

楊教頭たちが作った「安楽郷・アンルーシャン」がオープンした。
中ではアチン達が働き、新公園に集っていた同志達がお客として集まり繁盛した。

お金持ちの盛公もやって来た。楊教頭が「シャオユイ、盛さんがおいでだ。早くブランデーを」シャオユイは急いでブランデーを運んでくる。
「金海、これで君のかねてからの願いがかなったな」「全て盛さんのおかげです」「どうぞ盛さん」盛公には連れがあった。「紹介しよう、こちらは龍王爺。翠華号の船長だよ」「翠華号、それは凄い」と楊教頭は感心する。「ボーチー湾から日本へ石油を運ぶ船ですね」「ホントに」とシャオユイは目を輝かせる。「龍さん、私はシャオユイです。どうぞよろしく」と日本語で話しかける。龍王爺も「どうぞよろしく」と答えた「楊師父、どこからこんな綺麗な子を探してきたのだね。とても綺麗な目をしている。忙しくなければ、座って話でもしよう」
すかさず楊教頭はシャオユイに目配せしてこっそり「この魚を逃がすわけにはいかんぞ」「師父、安心して。僕は龍王爺の玉をしっかり捕まえて放さないから」「よし」
シャオユイは龍王爺船長の横にすわりブランデーを注いだ。「どうぞ」龍王爺船長はすぐには受け取らず「飲ませてくれないか」これにもシャオユイは全くひるまず「いいですとも。コップで飲ませましょうか、それとも口移しに飲ませてあげましょうか」「この子は面白いね」龍王爺船長はすっかりシャオユイが気に入った様子だった。

アチンの独白「興奮と共に感情もかきたてられた。またアルコールが入るとこの巣窟の中は皆がかたまり、あるいは対になり互いに打ち明けあった。人の道から外れた隠された苦しみを見せ合ったのだ。
たとえあらわにできない苦痛や哀愁を持ってはいても互いの笑い話にしてまたは楽曲に閉じ込めてしまったのだ。

別の日、楊教頭はアチンを連れてフー老爺子の家を訪ねた。門を開けたのは老爺子自身だった。彼の身の回りの世話をしている呉さんは市場に行く途中転んでしまって足を脱臼してしまったのだ。医者によると彼女は一ヶ月は休養をとらないといけないらしい。
楊教頭はご挨拶に伺ったのです、と言った。老爺子は従ってきたアチンに「仕事はどうだね、大変だろう」「いいえ、老爺子。もし時間があったらどうぞ老爺子もおいでください」「思ってはいるのだが、年をとるとうるさいのがどうもね。さ、中に入って」
応接間に入るとテーブルの上が埃だらけだ。呉さんがいない数日で酷く散らかってしまったのだ。楊教頭は断ろうとする老爺子を説得しながらアチンに掃除をさせた。「ありがとう、アチン」「何でもありませんよ、老爺子」楊教頭は「そうだ、このままじゃ不安です。アチンは若いし、頼りになります。彼をここに泊めて呉さんの代わりにお世話をさせましょう」「いけないよ。アチンは夜はまた仕事だ」「18・9歳の子供です。牛のように強いのですから大丈夫ですよ」「煩わせるわけにはいかない。気持ちだけ受け取っておくよ」「実はアチンは最近、大家に追い出されたのですよ。住む家がないんです。老爺子、もしあなたが嫌でなければ、この可哀想な子を泊めてやってください」「アチン、本当なのかい」アチンは突然師父に言われた言葉に合わせて「そうです、老爺子。大家さんが最近家賃を上げたんです。僕は払えなくて。もし老爺子が僕を引き取ってくださればとてもいいのですが」「そうなのか。よし。ただ、君のような若い人が私のような老いぼれとこの部屋にいるのは慣れないだろうよ」楊教頭は「この子はずっと家を離れてあちこち放浪しているのです。もし老爺子がここにおいてくださるなら彼は幸運ですよ。アチン、お礼を」「ありがとうございます、老爺子」

アチンはリーユエの家へ戻って引越しの準備をした「君のハーモニカ、忘れないで」とシャオユイは差し出した。アチンはそれを受け取った「ありがとう」「よし、いこうか。どうしたの。苦海から離れたくないのかい。大きな家に住むんだろ。離れがたいかい」「いや、行くよ」
アチンが家を出ようとするとチアンニーを抱っこしたリーユエが立っていた「私は他人じゃないからね。また戻ってきてね」「わかってるよ」

老爺子はアチンを部屋に案内した「この部屋はもともと、私の息子のアウェイが住んでいたのだ。これらのものは彼がのこしていったものだよ。必要なら使っていい」そして押入れから洋服を取り出してアチンに着せた。「アウェイの服は大部分、他人にやってしまって、いくつかが残っているだけだが、この冬には充分だ」「ありがとうございます」「アチン、ここに越してきたのだから自分の家のようにして畏まることはないよ。もう遅い。風呂に入って早く寝なさい」

アチン独白「新しい場所に移って眠れなかったのかもしれない。壁越しの部屋の老爺子もゆっくり眠ってはいなかった。2・3回起きてはトイレに行った。足音が屋外の蛙の鳴き声を伴って近くから遠くへ遠くから近くへ聞こえた。母親が家を出てから僕はいつも暗闇の中で、父が行ったり来たりする足音を聞いた。切実で重々しく閉じ込められた獣のようだった。鉄の檻の中で止むことなく回り続けているのだった。

朝、アチンが起きてくると老爺子はすでに目覚めて応接間に座っていた。アチンは朝食の準備をした。その様子を見て老爺子はいつも台所をやっていたのかい、と聞いた。
「僕は以前夜間校で勉強していてたのです。ほとんどのご飯は僕が作っていました。父は面が好きでよく肉醤をちょっとまぜて食べました」
老爺子は聞いた「君のお父さんは抗戦の時、団長だったのだね」「でも台湾に戻ってからは解雇されたのです」「どこの兵団だったか知ってるかね」「よくは知りません。ただ父が言ったことは覚えています。彼らの兵団の司令はチャンガンと呼ばれていたようです」「チャンガン兵団か。抗戦の時はとても目だっていた。特に長沙での戦いは素晴らしかったが、あの兵団の運勢はよくなかった。君の家には他には誰がいるのだね」「いません。母と弟は亡くなったのです」「君の師父が言っていたが、君達、父子はうまくいっていないのだな。君の父親は怒っているところなのだ。彼の怒りがおさまったら、戻って会ってみるといい」

「安楽郷」で開店の準備をしていた。
「アチン、老爺子の家に住んでうまくやっているか」「はい師父。老爺子はとてもよくしてくれます。彼の息子の部屋に住まわせてもらってます」「ほら見ろ。老爺子の所に住めば、食事も住居もあり、天国に住んでいるようなものだ。だろ。お前はよく気がきくからいつもまめにしてあげて、師匠の面目がつぶれるようなことはしないでくれよ」「解りました、師父。僕が出る時は床を拭き終わり、台所は洗い終わり、昼ごはんも僕が作りましたよ」「私はお前に真心を持ってすることを望んでいるよ。よくあの方に仕えて夜寝ている時死なないように眠りを浅くしてくれ」「解りました」「老爺子がお前に不満があったらすぐに取り替えるからな」「はい」ここでシャオユイが割って入って「彼に代わりに僕を行かせてよ」「お前はダメだ。お前は口がうますぎる。お前は盛さんの機嫌を取ってこい。老爺子は生真面目な人だ。お前が取り入ってはいかん」「真面目な僕より誰が真面目か言ってくださいよ。僕がもし老爺子の面倒を見たら、息子より親孝行ですよ」「わかったわかった。お前にはそれより重大な任務がある。あの龍王さんには価値がある彼は来るたびにウイスキーをたくさん召し上がる。肴はおまけしておくんだぞ」「解りました」アチンは「何故彼はそんなに特別なんですか」シャオユイは「君は師父の計算がわからないんだよ。彼は僕の色仕掛けに頼って龍王さんに我が安楽郷の洋酒の密輸を頼もうとしているんだよ」これには師父も驚き「お前・・・お前はそんなことを。わかっていたとはな。凄いもんだよ」そして楊教頭はラオシュウに床を磨けと叫んだ。
posted by フェイユイ at 21:43| Comment(0) | TrackBack(0) | [薛/子]子(ニエズ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

高虎の「一石二鳥」が観れる!

お久し振りの高虎さんです。

高虎出演(ジャッキー・ウーさん主演)の映画「一石二鳥」ご覧ください。上下に別れておりまする。
「一石二鳥」  

ジェイ・ジョウの歌「龍拳」も聞ける!
posted by フェイユイ at 20:56| Comment(2) | TrackBack(0) | 高虎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「康熙来了」

周杰倫の「康熙来了」が見れますよ。
posted by フェイユイ at 20:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 周杰倫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

20万アクセス超えました。ありがとうございます。

昨日今日とSeesaaが見ることができない時間があって、ご迷惑おかけしました。
20万アクセスを越えましたのでここにご報告し皆様にお礼を申し上げます。ありがとうございます。

最近の検索ワード。
以前は「リウ・イーフェイ」だったのが「任盈盈」に変わりました(笑)「去勢」というのもあるし、「中年男色去勢小説」と言うのがあった。そんなものもあるのでしょうか?

先日「王の男」の記事にはかなりたくさんのアクセスがありました。イ・ジュンギの美貌楽しんでいただけましたでしょうか。

「ニエズ16集」加筆しております。読んで頂ければ幸いです。どうしても文章が長くなっていくのですよね。
どうぞこれからもよろしくお願いします。

追記:もうちょっと加筆。
私のブログで今までの所でトラックバックが一番多かったのは何でしょうか、と考えきっちり数えてはいませんが「サマリア」「イニシャルD」「イ・ウンジュさん」の記事でしょう、きっと。金庸ドラマものは何と言ってもアクセス数が多いしコメントもたくさんいただきましたが(ありがとうございます)トラックバックは少ないですね(笑)


posted by フェイユイ at 01:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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