2006年01月08日

笑傲江湖・第三十七集 後半

青城派は岳霊珊に「辟邪剣譜を出すよう説得すれば林を返そう」と言われ縛られた林平之と同じ部屋に押し込められる。
岳霊珊は「平之」と呼び続け抱きつくが縛られた林平之は嫌そうに顔をそむけ「ばかもの」と冷たく言うだけなのだ。だが岳霊珊は「死んでも一緒にいたい」とすがりつく。これを聞いた林平之は「死にたいか。なら死ぬ前に教えてやろう。俺の曽祖父・遠図公はもとは僧侶だった。“辟邪剣譜”に出会って袈裟に書き写した。だがその最後にはこう記されていた。“この剣法は悪辣すぎる。これを修練するものは例外なく子孫を絶やすだろう”
剣譜を見つけた時、結婚後に修練しようと思ったが、その魅力に我慢できなかった。私はすぐ去勢して修練をしたのだ」これを聞いた岳霊珊はさめざめと泣いた。「あなたは去勢をして剣の稽古を」「それが辟邪剣譜の秘訣だ。辟邪剣譜を習得する者は自ら去勢をせよ。この剣譜を作った偉大な先輩は宦官だったのだ」「では父も同じ?」「この剣法を習得した者に例外はない」「嘘よ」「奴は剣譜を手に入れていたのに、それを令狐冲に罪をかぶせた。お前の母は疑いを持った。髭が薄くなり声が高くなったからだ。それは去勢のためだった。やがて彼は秘密がばれるのを怖れて辟邪剣譜の記された袈裟を谷に投げ捨てた。それを私が手に入れたのだ」そういって笑った。岳霊珊は打ちのめされた。と、その時、外で人の倒れる音がして、黒衣の男が飛び込んできた。そして林平之を縛った綱を切リ「行くぞ」と連れ出した。

山の中で黒衣の男が覆面を取るとそれは何と二師兄・労徳諾であった。「私は岳不群に殺されかけたが逃げた」と吐き捨てるように言い放った。
林平之は「お前が辟邪剣譜を嵩山に持ち込み左冷禅に修練させたのだな」「私は元々嵩山派だったのだが、崋山派に入り込んでいたのだ。だがまさか岳不群が偽物の辟邪剣譜を渡すとは思いもよらなかった」「それで本物を狙っているのだな。わかった。もし岳不群を殺せば本物を渡そう」労徳諾は「協力して辟邪剣譜を研究してお前の夢を果たそう」林平之は「よし。岳不群を殺してくれればついて行くよ」と嬉しそうに笑う。聞いていた岳霊珊は「私はなんて不幸なの」とつぶやく。それを聞いた林平之は「解った。ではここで不幸は終わりにしてやろう」と言うや岳霊珊の腹に小刀を突き刺した。それは岳不群・寧中則が自分たちの結納の品を岳霊珊に譲った緑色の宝剣であった。岳霊珊の結婚の祝いにと贈られた宝剣で妻である彼女の胸を刺すとは何と酷いことをするのだろうか。「あっ」低いうめき声を上げて岳霊珊は崩れ落ちた。その腕を林平之に差し伸べながら。「終わった」と労徳諾は告げた。

令狐冲と盈盈は急いで岳霊珊の後を追いかけてきた。がやっと見つけた時、悪党二人はその場から逃げ出してしまった。令狐冲は追いかけるのをとどまり、胸に小刀を刺したままの小師妹を抱き起こした。令狐冲の顔は苦渋に満ちている。小師妹は「大師兄、ごめんなさい」とささやいた。そして「頼みがあるの」令狐冲は昔のように「何でも言う事を聞くよ」と返した。彼はいつでも小師妹の無理な頼みをかなえてきたのだった、どんな頼みでも。「林平之は目が見えず一人ぼっちなの。私が死んだら、彼を守ってあげて」「あんな酷い奴、忘れた方がいい」「いいえ、彼は本気で私を殺したんじゃないの。手が滑っただけ・・・大師兄、彼を守ってあげてください」最後の願いを令狐冲ははねつけることができなかった「わかったよ、小師妹」
小師妹は死んだ。物言わなくなった亡骸を抱えて令狐冲は叫んだ「小師妹」抱き上げて歩き出した。そして力尽き倒れた。

気がついた時、盈盈が傍らで琴を弾いていた「彼女は土に還ったわ」盈盈は小師妹を葬り墓を作ってくれたのだ。令狐冲は「盈盈。小師妹とは幼馴染だった。俺達の事気にしないでくれ」盈盈は少し苦しげに、頷いた。「師娘が来ておられるわ」
見ると寧中則が娘・岳霊珊の墓の前で泣いていた。「こんなこと信じられない」と嘆き悲しむ姿に令狐冲はひれ伏す。師娘は今までのことを酷く後悔して涙にくれるのだった。そして「仇を討ちたいけどもう私にはその力がない。令狐冲、仇を討って」これに令狐冲は戸惑い小師妹に林平之を守ると誓った事を伝える。師娘はまた涙を流す。令狐冲は突然「私の母親になってください。そして一緒に暮らしましょう」と師娘の身体を支えて立ち上がらせ、馬車に乗せると共に乗り込んで走り去った。後に一人、盈盈を残したまま。盈盈はしばらくその馬車を見ていたが、静かに立ち去った。

岳不群と寧中則は大勢の前で令狐冲を養子に迎える祝いの席をもうけていた。が、そこに令狐冲の姿はない。岳不群は令狐冲を呼んで来いと言い付けた。

令狐冲は嵩山の屋敷内をうろついていた。部屋に戻るとそこに向問天が酒を飲んでいるではないか「向兄貴。どうしてここに」「任教主の命令だ。お前を黒木崖に戻らせ、教主を引き継がせる」「お気持ちはありがたいが命令には従えない」「任教主は怒っている。岳不群の総帥就任と辟邪剣譜の習得だ」そして言葉を続けた「まさか江湖が3人の手に握られるとはな。お前と任教主、そして岳不群だ。二人は江湖の統一と言う野望がある。今、問題なのはお前がどちらにつくのか、と言う事だ」「俺はもうこの件とは関係ないんだ」「身を引くというのか。では死ぬしかないな。お前が死ねば皆が安心する」「俺は師娘のためにここに来たんだ」ここまで話した時、向問天は気配に気づき、岳不群がつけた見張りを叩き落とす。「誰の差し金だ」「師父の命令です」誰かが逃げる音を聞きつけ、向問天は令狐冲に「盈盈と遠くへ逃げろ。そして二度と現れるな。奴らより酷い死に方をするぞ」が、令狐冲はにやりと笑って酒を飲んだだけだった。

岳不群は弟子を使って令狐冲を建物ごと爆破させようとしていた。そこへ師娘がやってくる。弟子達は慌てておしとどめたが、寧中則の技をとめきれるものはなかった。次々と彼女に倒され、寧中則は進んでいった。そして爆発した。

寧中則と令狐冲は死んではいなかった。寧中則は令狐冲と盈盈を前にして話しかけた。
「私は愚かなことをした。母さんを許しておくれ」「母さん。一緒に恒山へ行きませんか」寧中則は首を振り「あなた方の幸せを祈っています」

院では岳不群が弟子に問いただしていた「師娘はみつかったか」「いえ、まだです」「そんなはずはない。行け。私の命令だ。必ず探し出すのだ」

小師妹の最後は酷すぎます。甘やかされわがまま一杯だったはずの彼女がこんな辛い死を迎えるとは。彼女の死に嘆く令狐冲の姿を見て涙が溢れて困りました。
令狐冲に盈盈と逃げろと言う向問天の言葉が優しくてまたじんわり。
師娘はどこへ行ってしまったのでしょうか。必ず探せと言う岳不群の言葉が恐ろしいです。

出演:李亜鵬(リー・ヤーポン)(令狐冲)許晴(任盈盈)李解(林平之)孫海英(田伯光)陳麗峰(儀琳)彭登懐(余滄海)李勤勤(定逸師太)巍子(岳不群)苗乙乙(岳霊珊)巴音(向問天)劉仲元(莫大)


posted by フェイユイ at 19:52| Comment(3) | TrackBack(0) | 笑傲江湖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
黒衣の男 やっぱり労徳諾でしたね。彼も林平之を担ぎ上げて何かたくらんでいるのでしょうが、二人とも小師妹に対して、なんでこうも薄情なんでしょう。

ところで、小師妹の胸にささった小刀は、ドラマでは、かつて、小師妹から令狐冲にわたされ、令狐冲が後で返した、あの師父夫妻の結納の品の玉剣ですが、これは、いったいどこから出てきたのか。
小師妹が、ずっと持ち続けていたのか、林平之がどこかで見つけたものか、ちょっと手元にビデオがなくてよく分からないんですが、ずいぶん気になってます。真相はどうだったんでしょうか?
Posted by 迷 at 2006年01月08日 22:10
そういえば、しばらく前に中国のサイトで笑傲江湖のサウンドトラックのCDが全部聞けるようになっていて、(今は、どうも聞けなくなったみたいで残念)、その中に小師妹が亡くなったとき、令狐冲が小師妹を呼び続けるところが入っていて、それを聞いていて、本当に令狐冲は、小師妹のことを、本当はずっと心のどこかで思ってたんだなと思いました。
Posted by 迷 at 2006年01月08日 22:41
>あの師父夫妻の結納の品の玉剣ですが
ああっ!気づきませんでした。今見直したらちゃんと緑色のあの宝剣ですね!うわあ、これは大変な演出なのに、見落としてましたねー。教えていただいてありがとうございます。早速記事の書き足しさせていただきますね(笑)
ご質問のどこから出てきたのか、というのは、またこれも解らなくて(笑)返却してるので昔のを見るわけにもいかないし。どなたか覚えておられませんか?私はどこかに書いてたりしてたでしょうか(笑)

原作ではドラマと比較にならないくらいずっと小師妹を思い続けてます。あんまり引きずっているので盈盈が気の毒になります。ドラマの方が早く割り切って盈盈に惹かれていく感じですが。勿論ドラマではあんな風に言い訳してましたが、心の中では小師妹に対する愛情で苦しんでいるのでしょう。それにしてもそれに気づきながらも墓を作って令狐冲を慰める盈盈の心の優しさには参ります(なのに彼女を置いていくなんて、令狐冲のばか)
Posted by フェイユイ at 2006年01月09日 20:27
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