2006年02月02日

「親切なクムジャさん」パク・チャヌク

クムジャ.jpg

中身を全て話すのはいつもの事ですが、他の物語の話までしているので「これは読んだらやばい」という感じになったら目を泳がせてください。

とても面白く引き込まれて観てしまいました。映画の中でも「凄い美人」という設定ででてくるイ・ヨンエの美しい横顔には見とれてしまいます。正面から見たらふくよかな顔なのに横から見ると鋭角的な不思議な美貌ですね。

ところで特に韓国映画を観ていると色々な物を連想させられてしまう事が多いのですが、これは「パクリ」とか言う悪口ではなくいつもどの映画も物凄く念入りに力を入れて作られているなあ、という感動です。面白くするためにはあらゆる智恵と技術を総動員させていると感じさせてくれます。従って映画は大変複雑な印象を与えます。観るものがどれくらいそれを受け止め切れるかは人それぞれでしょうが。

まあ、いつものように些細な事を列挙していくのですが。
イ・ヨンエ演じるクムジャさんのマスク顔を見た時、すぐ思い出したのがあの大韓航空機爆破事件の金賢姫だったりするのですが。
マスクをつけた顔というのは別に珍しいわけではないものの恐ろしい事件を起こした女性が大変な美人だったという事で記憶に残っていました。
そしてクムジャさんの復讐劇。これはもうすぐにアガサ・クリスティの「オリエント急行殺人事件」を思い出させます。復讐の原因が幼児の誘拐殺害である、ということも含めて。この「オリエント急行殺人事件」はあの有名なリンドバーグ大佐の愛児誘拐殺人事件がモデルになっているわけですが。原作でも映画でも観ましたが、あちらは12人からぐっさりぐさりやられてましたね。
これも嫌になったわけじゃなく大好きなクリスティが使われてたのでちょいとうれしくなっただけです。そうそうオリジナルな話を作るのは大変ですから、面白く作ってくださればよいかなと。

そして楽しいのが。出演者陣。悪党役のチェ・ミンシクを始め、ソン・ガンホ、シン・ハギュン、ユ・ジテ、と美味しい役者さんが盛りだくさん。これはうれしい。

映像が美しく、ブラックユーモアたっぷりで大変楽しめた映画でした。さらに今、日本でも頻繁に起きている幼児虐待(誘拐殺人)がモチーフですから余計にリアルに感じられるのではないでしょうか。ちょうど今ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」を読み返していたんですが、カラマーゾフ家の次男・イワンが僧侶である弟・アリョーシャに「世の中にはいたいけな幼児を死に至らしめるほど虐待する親や大人がいる。お前はこれをどうする?」「銃殺です!」と言うシーンがあります。慈悲深い僧侶であるアリョーシャは叫んだ後、はっとするのですが、イワンはにやりと笑って「そのとおりだ」と答えます。心の救済ができるかどうかは別として、幼児を虐待するような輩をこのような目にあわせてやりたいとは思いますね。

映画はまだまだ語り足りないほど工夫に満ちてます。もう少し書くかもしれません。

監督:パク・チャヌク 出演イ・ヨンエ、チェ・ミンシク、ソン・ガンホ、シン・ハギュン、ユ・ジテ、オ・ダルス、キム・シフ 2005年製作


posted by フェイユイ at 00:28| Comment(2) | TrackBack(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご無沙汰してます!

この度別宅ブログを作りましたので、そこからもリンクを張らせて頂きました。
よろしくお願いします。
Posted by どぅいちゃん at 2006年02月02日 17:56
こんばんは、どぅいちゃん。
こちらも早速お気に入りに入っていただきました。
桃花島で東邪の笛の音が響いてくるようですね。
こちらこそよろしくー。
Posted by フェイユイ at 2006年02月02日 18:54
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