2006年04月16日

「ロスト・イン・ラ・マンチャ」観たかった「ドン・キホーテ」

「ドン・キホーテ」の映画製作は呪われた企画であるらしい。
以前にもオーソン・ウェルズが映画化しようとして失敗した事があるという。
「ラ・マンチャの男」と言うミュージカル&映画があるがこれはセルバンテスとドン・キホーテをミックスしたような仕上がりになっていた。ドン・キホーテが主人公というのは難しいのだろうか。
スペインの最大のヒーローであり、憧れを抱く人が多いが(大概は男性であると思うが)私にはこの気持ちがあまりよく判らなくて(正直言うと)それゆえ余計にテリー・ギリアムが作ったドン・キホーテを観てみたかった。
ギリアム監督が言うには「昔から好きだったが年をとってますます彼の生き様に憧れる」のだそうだ。理想主義の夢想家。まさしくテリー・ギリアムそのものなのでありましょう。他人に見えないものが見える、というのも共通点だとスタッフの一人が語っています。なるほど。
そういえばテリー・ギリアム監督はもうかなりの年齢なのですね。現在66歳?なのに「ブラザーズ・グリム」のようなチャーミングな映画が作れるんですねえ、改めて感動。年齢は関係ないか。
そしてまた年齢の話だが60歳ほどの時に挑戦したこの「ドン・キホーテ」の映画化に対しての天災・不運。まるで何者かが作らせまいとしているかのような逆境にギリアム監督は荒れ狂う事もなく、むしろ静かに立ち向かっていく。主役が病気になってもできる部分から少しでも映像にしていこうともがく姿は見ていて辛くなるほどだ。
外見からしてかなりの異世界人間に見える方だが、スタッフを庇いながら夢を捨てまいと努力する様子は本当にドン・キホーテのようである。

テリー・ギリアム監督のイメージアニメや絵コンテなども見ることができる。実に漫画が上手い(当たり前だ。アニメーターです)
ところで「バロン」は相当に製作に困難を生じ、その上興行失敗だったようで中で「バロンの二の舞になる」と言う言葉が何度も出てくる。が、「バロン」はそれでもきちんと作品になったのだからまだいいのだよね。
ジャン・ロシュホールの素晴らしいドン・キホーテ姿やジョニー・デップのいつもののめりこみ演技を見ていると本当に惜しいと思う。と同時に「ドン・キホーテがほんとに面白くできるのかな」とも思う。それを確かめたかった。

映画製作というのは非常に地道で大変な作業なのですね。そして多くの人が関わるために一人だけの思いではどうしようもないものだとも。
そしてお金。何と言っても制作費の不足はどうしようもないことで。保険会社とのもめごとなど頭の痛い話ばかりです。

ギリアム監督は最後まで「もう一度製作にとりかかりたい」と言う気持ちと「もうこのままにしておこうか」と言う気持ちを持ち続けている。
夢をかなえさせてあげたいです。


posted by フェイユイ at 21:19| Comment(0) | TrackBack(1) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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