2006年07月08日

「囚われの女たち」続き

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パンタレオン・パントハ大尉は軍にその謹厳実直さを認められアマゾンに駐屯する兵士たちの性的非行防止を目的として売春部隊を組織しみるみるその実績を上げていく。その手腕は売春宿の女将も感心するばかりであった。
だがのめり込む性癖を持つ大尉はここでも売春婦にのめり込んでしまう。素晴らしい肉体を持つコロンビアーナ。その様子をラジオ局にすっぱ抜かれ軍も慌てだす。
その頃、「ビジター部隊・コンボイ」がアマゾンの河川用輸送船の上で荒くれ男どもに襲われてしまう。女達は抵抗したが勇敢に戦ったコロンビアーナが撃たれてしまうのであった。
悲しみに打ちのめされながらコロンビアーナを軍の葬儀として行うパントハ大尉。それを知った軍はパントハ大尉に命じた組織を軍のものではないと否定し、大尉に辞職願を出すよう申請する。
軍人であることが全てある大尉は涙を流してそれを拒絶した。どんな試練も受けるので除隊させないで欲しいと。
かくしてパンタレオン・パントハ大尉は零下の山岳地帯に左遷された。彼はそこで文盲の人達に文字を教えるのだ。実直な大尉はここでもその任務を忠実に行った。
貞淑な妻は夫に付き添った。
が、今までタバコを吸うことのなかった大尉がタバコをいつも吸うようになった。
彼はライターで火をつける時、コロンビアーナを思い出すのだ。

生真面目な大尉がおかしくて悲しい。軍に忠実で禁欲主義であった彼がこともあろうに売春組織の経営を任命され勤勉なあまり大成功してしまう。そしてその成功のために今まで順調に出世していた彼が極寒の地に左遷されてしまう。滑稽と言って笑うのか。かわいそうと言って泣くのか。何ともやりきれない人生の苦味である。

色々な販売会社のDVDの説明がわざとなのか、勘違いしてんのか判んないけど全然違っていておかしかったのだが、ここでのビジターさんたちは別に「連日20人以上も相手をさせられ、性の奴隷のように扱われた。しかも、レイプ同然のセックスを強いられ…」とか「軍部に性の奴隷として囚われた女の恐怖と過酷な任務を描いた官能サスペンスである。駐屯地という社会から隔絶された密室で、若い兵士に次々と押し倒されて犯される女たちの絶叫が響く中、女たちの密かな反撃が試みられるエロス作品である」なんていう場面はないんですがねー。
凄くあっけらかんとしててまるでサッカーの試合にでも出るかのように掛け声を上げ兵士たちの元へ乗り込んで行くんである。一方兵士のほうはもう長い間ご無沙汰だったんで一応20分の制限時間が定められているのだが5分で終わったりして絶叫なんか響いてないのだよ。
物凄い状況を期待して鑑賞したらばがっくりくるかもだが、大体「囚われの女たち」ってタイトルがもうアレだから。女たちは囚われてないしな。原作は「パンタレオン大尉と女たち」になっている。スペイン語は判んないけど「パンタレオン イ ラ ヴィジタドラス」というのであろうか。
原作の方が大尉の溺れっぷりが凄いみたいですけど(笑)映画の方はかなり格調高く最後もセンチメンタルな恋心が描かれているようだ。

ともかく辛辣な批判と笑いと悲哀が混じりあった傑作でありました。女でも見惚れるほどのセクシーボディは出てきますがこういう意味でのポルノ映画ではないのだよ。官能的であることは確かであるが。
検索しても感想など書かれていないようだ。
この映画を勘違いして観ないままにしてしまうのは惜しい!!この面白さ、確認して欲しいものです。


監督:フランシスコ・J・ロンバルディ 出演:サルバドール・デル・ソラール 、 アンジー・セベダ 、 モニカ・サンチェス
1999年ペルー/スペイン

原作「パンタレオン大尉と女たち」


ラベル:軍隊
posted by フェイユイ at 21:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 中南米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。映画タイトルで検索していて通りかかりました。

この作品は本当にもったいない扱いをされていると思います。もったいないというか、失礼な扱われ方であると。正当な取り上げられ方で、もっとたくさんの人に観てもらいたい作品ですね。
Posted by Reino de Reine at 2006年08月23日 13:23
はじめまして! Reino de Reineさん。
拙ブログへよくお越しくださいました。
Reino de Reineさんはスペイン語に堪能でいらっしゃるのですね、素晴らしい!

この映画の日本での宣伝文句はあんまりですね。凄く面白い映画なのですからきちんと説明して欲しいものです。原作がバルガス・リョサなのになぜこんなことになったのでしょうか?
その上で官能的な世界を楽しめばいいのですから。
Posted by フェイユイ at 2006年08月23日 23:56
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