2006年08月30日

「ハリウッド☆ホンコン」陳果

ハリウッド・ホンコン.jpgハリウッド・ホンコン2.jpgハリウッド・ホンコン3.jpg

何度目かの鑑賞です。
陳果醍醐味満載という感じで冒頭から楽しめますね。
いつも陳果監督は陳果らしい味を失わない方だと思っていますが。
これは是非真夏のどろどろ猛暑の中で観たい映画です(と夏の終わりに言う)もう汗だくですよ。

香港の下町「ダイホム」のすぐ側には巨大なビルディング「ハリウッド」が立ち並んでいて貧しいその街並みを見下ろしている。「ダイホム」にはトタン屋根の家が入り組んだ路地と共に存在する。そこには様々な人々の生活があり、焼き豚屋を営むチュー一家や同棲相手に売春をさせているウォンたちもそこの住人であった。
そこへある日上海から“天使”がやって来たのだった。

“天使”の名は「紅紅(ホンホン)」「東東(トントン)」「芳芳(フォンフォン)」とも言う。
彼女は男達に夢を与え、そして手ひどいしっぺ返しをして去っていったのだった。

この大陸から来た不思議な少女(ではないんだけどそんなイメージ)を周迅がいつもながらの魅力で演じている。
そんなトントンと仲良くなるチュー家の次男坊タイニーが凄く可愛い。陳果監督はこれもまたいつも子供が凄くいいんだけどここでもタイニー君の活躍なしではなりたたない。
いつもと違うと思ったのは、陳果監督は非常に細身な少年少女が好きでここでも周迅とチンピラのウォンは細身ですがチュー家の男は親子ともでっぷりとした身体を誇示している。しかも焼き豚製造店なのでたくさんの豚をさばいては焼き上げるのだ。ゴウゴウと燃え盛る炎の中で焼けていく豚肉の映像が熱い。おデブな身体からは汗が滴り落ち観ているだけでも温度が上がりそうだ。
冒頭のスタッフ・ロールが「007」を彷彿とさせる演出なんだけど名前が映し出されるの豚の皮膚なのか人間の皮膚なのか判らなくなっていくとこが最初っから陳果やるーなのである。

香港のありのままの姿を描きだしていくという狙いもいつもと一緒である。香港が中国に返還され大陸から来た娘に翻弄されていく。古い建物は取り壊される運命にあり、新しく巨大な建物が作られていく。
大陸をイメージさせるトントンがタイニーに赤い布を振ったり、トントンが危険の迫ったトントンに「走」(逃げろ・行けという意味)の字を書いた旗を振るところなどなんとも意味深である。
またいつものように素人を使ったキャストであったようだ。勿論、周迅はそんな中でもすんなりと小悪魔的な少女を演じていて違和感がない。
トントンがチュー家でブランコをこぐシーンが幻想的である。

人間の体外受精卵を豚で育てて出産させようという大陸出身の女医者(?)が凄い。
ウォンが他のチンピラたちから右手を切り落とされその女医者に他の男の左手を移植されてしまう。これもまた意味深。
無理矢理くっつけられた他人の手などいらない、と言って泣くウォン。これもまた香港と大陸を表しておるのでしょうな。ただし、間違った他人の右手をつけられてどっこい生きてる他の男もいるわけで。
香港はたくましい。というオチでございましたでしょうか。

監督・脚本:陳果(フルーツ・チャン )音楽:ラム・ワ−チョン/チュ−・ヒンチョン
出演:周迅(ジョウ・シュン)/グレン・チン/ウォン・ユーナン/ホウ・サイマン/レオン・ツィーピン
2002年香港
posted by フェイユイ at 21:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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