2005年03月23日

「鰐」後半・タブー

実は数日前に、見てしまってたんだけど、なんとも表現に困ってしまって今日になった。そういう風だからこのエントリは随分わけわからんものになる(と思われる)いつもどおり全部書いてしまうので未見の方ご注意を。

何を困ったかと言うと、いつものようにねちねちとストーリーを追って書いていこうと思ってたんだけど、はっきり言ってこの映画で驚いたのは、悪男の主人公の心の変化でもなく、美しいブルーの映像でもなく、主人公「鰐」が酒場で男に声をかけられた後に続く場面なのだ。
一人「鰐」ことヨンペが、酒場で酒を飲んでると突然男が近づいてきて酒をついでくる。怪訝な顔をするヨンペ。男はなおもヨンペに何事か話しかけ(韓国語・字幕なしなので私にはわからない)ふたりは別の部屋へ移動する。店のものは解ってるという風だ。こじんまりした部屋で男はヨンペに酒をついでやる。そしてテレビをつけるのだが、映されるのはホモポルノのビデオだ。ここでヨンペが逃げ出すかと思いきや、黙ってみている。男はヨンペの肩を抱きシャツをはだけさせ、胸にキスをする。ここでヨンペは酒瓶を取り思い切り男の頭に叩きつける。痛みで悶絶する男にホモポルノのビデオテープをぐるぐる巻きつけ、冷蔵庫を開けてきゅうりのようなもので男のオカマを掘ってしまうのだ。うーん、ゲイ・シーンとしてうれしくもない展開ではあるのだが、私は韓国映画で「ロードムービー」以外にゲイもしくはゲイっぽいものと言うのを見たことがない。それをキム・ギドク監督が主人公にからむ話として描いていると言うのは私には驚きだった。これを初作品でやってしまうならなるほど彼が韓国映画界のアウトサイダーになってしまうのもうなづける。

ずっとギドク監督の作品を見てきてすごく好きでまた色々な愛の形を描いている人なのでいつかギドク監督のゲイ・ムービーというのを見せてもらいたいと思っていたが、こういう形であれ、初作品にすでに描かれていたのかというのがまあ私だけの感動であった。

映画「鰐」の感想としては、ギドク監督の後の映画に出てくるギドク・アイテム例えば「絵を描く女性」「青い色」「亀」「水」などがすでに使われていること。表面は汚い河なのに中に入ると(別撮りだからとはいえ)透き通った青の美しい世界だということの意味すること。映画の勉強を全くしていないと言われるギドク監督だが、これを見る限り、そんなことはないと思う。昔懐かしいフランス映画を思わせるようなカットが多く、後の映画に比べるとまだギドク映画として消化されてない感じでそういう勉強した影響が生で出ていてまた微笑ましく、楽しい。

なんとも言葉が足りないな。また、機会を見つけて感想を書きたいと思っている。
posted by フェイユイ at 21:16| Comment(0) | TrackBack(0) | キム・ギドク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。