2005年07月11日

「河流」ツァイ・ミンリャン

河2.jpg河.jpg

またもや「雨」の映画である。

主人公シャオカン(李康生)は台北で行われていた映画撮影の監督に突然、河に浮かぶ死体の役を頼まれ、ひどく汚いその河にうつ伏せに浮かぶことになる。

その後、シャオカンは原因不明の首の痛みを覚え、その痛みは次第に激しいものとなり、首を傾げたままどうしようもなくなる。首を曲げたまま、バイクに乗り転ぶ息子を見て、父親(苗天)は後部座席に座って息子の首を支えてあげる。このシーンはひどくおかしいが、全体に「青春神話」より明るい感じが漂っている。

激しい雨が降り、父親の部屋が雨漏りする。父親はバケツを置いたり、ごみ置き場からなにやら板状のものを拾って来て雨を防ごうとする。

両親とシャオカン、3人の家族の心はばらばらであった。父親はゲイサウナで男と肉体関係をもつことに喜びを見出している。母親には愛人がいて関心はそちらに移っている。シャオカンはまたもや両親とは会話もない。が、この映画ではシャオカンの首が痛くなったがために両親も彼をいたわるのだ。シャオカン自身もどうしようもないため、両親の助けを借りるしかない。

シャオカンの首の痛みは全く治る気配がない。自分も何度かひどい首の痛み(多くは寝違え)を感じたことがあるから、その痛みが解って辛い。最初は親の心配もはねつけていたが、注射をしてもらったり、按摩や針(台湾らしい?)そしてついにはお坊さんに頼ることになり疎遠だった父親とシャオカンはバスに乗ってお坊さんのいる町まで行く。

線香の煙を浴びてはみたがまだ首は治らない。そしてシャオカンはサウナへ行く。そして、真っ暗なそのサウナのなかで父親と関係を持ってしまうのだった。父親は激しく動揺するが、息子は相変わらず首が痛くて朦朧とした状態で出て行く。

母親は一人、父子の帰りを待つ。部屋には白い大きな魚が泳ぐ水槽があり、戸口からは土砂降りの雨が見えている。母親の足元まで水が忍び寄ってくる。母親が旦那の部屋を開けると中は殆ど外のような土砂降りだ。母親は雨の中、上の階に行く。そこで母親は蛇口が開けられたままになっていてそこから水が激しく溢れているのを知る。

ホテルに戻り、父親はまだ寝てる息子を起こし、帰ることを伝えて部屋を出る。シャオカンがカーテンを開くと外は明るく晴れているようだ。立ち上がったシャオカン。だが、首の痛みはまだ直ってはいないらしい。

「青春神話」とこれの間に「愛情萬歳」が入って3部作となるらしい。「愛情萬歳」は以前観たのだが、やはり不思議な映画だった。近いうち、感想アップすると思います。この「河流」は「青春神話」とだけ比べてもとてもユーモアに溢れてて、おもしろい作品です。かっこつけてても困った時は結局親に頼らざるを得ないと言う現実も大人びておかしいし、親父さんと関係を持ってしまうのもとんでもないことですが妙におかしいの。

親父さんがゲイサウナで知り合うハンサムな若者は「青春神話」で窃盗コンビのアーツー(陳昭榮)でした。その時もかっこよかったけど。ほんとに身体の綺麗な青年です。李康生は監督ツァイ・ミンリャンの恋人らしいですが、こちらのハンサム君はどうなんでしょうか。

監督 蔡明亮 製作 徐立功 / 邱順清

出演 李康生 (小康)、苗天 (父)、陸筏琳(母)、 陳昭榮 (サウナの若い男)

1997年制作


posted by フェイユイ at 00:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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