2005年08月09日

天龍八部第17集

今回は涙なくしては観れません。

突然現れた四大悪人、なかでも凶悪な段延慶から発せられた杖の攻撃で段正淳の家臣・[ネ者]万里は自ら振り回す太い竹が己の身体を貫いてしまう。
段正淳も反撃をするが、段延慶の鋭い攻撃を見て仇を殺されてはかなわないと蕭峯は段正淳を助太刀する。

礼を言う段正淳と阿星を前にはやる心を抑え蕭峯は今夜会おうと約束して去る。
阿朱は影から段正淳と阿星母娘らが話すのを聞きやはり自分は段正淳の娘・阿紫の姉であることを確認する。

阿朱は蕭峯に仇をとるのを止めて欲しい、と頼む。阿朱に優しい蕭峯もこの言葉には怒りを抑えきれない。が、仇がすめば二人でずっと塞外で暮らせるのだと言い聞かせ、具合が悪いと言う阿朱を休ませる。

阿朱は段正淳のもとへ行き、蕭峯が出かけたのでもう会いに来なくていい、と告げる。段正淳は承諾するが、ずる賢い阿紫は訝って阿朱の後をつける。

約束の橋に蕭峯はやってきた。しばらくして段正淳の姿が。蕭峯は今までの恨みをこめ、力のかぎり拳を放つ。その凄まじい力は段正淳の身体を貫く、と思う間にその姿は阿朱の変わり身であったのだ。橋から水面に落ちる阿朱を蕭峯は懸命に追うが間に合わない。打ち付けられた阿朱の身体を抱き何故と蕭峯は問うのだった。阿朱は自分が段正淳と阿星の娘・阿紫の姉だと告げる。その印が肩に刻まれた段の一字だと。そして運命の皮肉を嘆くのだった。蕭峯は阿朱の行動がただ段正淳を逃すためではなく、彼を殺した場合に起きる段家の復讐から蕭峯を守るためだと気づく。
阿朱は自分が死んだ後、妹の阿紫の面倒を頼むのだった。
その一部始終を阿紫は見届けていた。

悲しみに打ちひしがれながら蕭峯は阿朱とこれから死ぬ自分の墓標を書こうとしていた。その時、蕭峯はあっと気づくものがあった。段正淳の書いた掛け軸の文字とあの時見せられた「かしら」の文字が違うことに気づいたのだ。

阿星らの家に行くとそこにあの木婉清母娘がいて蕭峯に襲い掛かる。そこへ阿星・阿紫母娘も帰ってきた。阿紫は蕭峯を指差し姉を殺した男だ、と叫ぶ。母・阿星は悲しみをこらえ、なぜあなたは阿朱を殺したのか、と問いかける。子供を見捨てた親が悪いだけで、子供の阿朱には何の罪もないのに、と。あの人が女好きなだけなのです。蕭峯は全て勘違いをしていたために阿朱が死ななければならなかったと気づきどうしようもない事態に我でわが身を撃ちつけ口から血を吐き出す。

阿朱を埋葬し、蕭峯は阿朱の遺言どおり、何かあったら阿紫の面倒を見ることを約束する。そして阿朱の仇をとる為、黒幕を探すと言う。阿紫は自分の面倒も見切れない奴が何を言う、とあざ笑うだけだった。

同じ男を愛し連れ添えぬ運命に傷つく二人の女性・秦紅棉と阿星だったが、話すうちに打ち解ける。秦紅棉は段正淳を奪った康敏(馬夫人)を懲らしめにいく所だという。

この阿朱の死の場面も原作はかなりニュアンスが違いますね。とにかく原作では蕭峯はうじうじしない性格と言うことで思い切り悲しんだ後はすぐ立ち直ってしまう。とあります。ドラマではかなり悲嘆にくれていますが。今の普通の感覚ではやはりドラマの悲劇性のほうが感動的で受けると思いますよ。いくらなんでもそうあっさりと立ち直られては。
胡軍の慟哭とも言える嘆きは見るものの胸をうちます。
posted by フェイユイ at 23:53| Comment(7) | TrackBack(0) | 天龍八部 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは

>涙なくしては観れません。
墓標を書いている時は、目がジンジンしかけてましたけど、大丈夫だったんです。
やっぱり、誤解とわかって阮星竹・秦紅棉両親子と共に、埋葬を再会して阿朱の顔にドンドン土で埋もれていくのを見たときに、ドバーっと号泣してしまいました。

>仇をとるのを止めて欲しい
『射雕英雄伝』では、号泣する女性がいませんでしたから、新鮮でもありました。
男は女性の涙に弱いって言いますが、阿朱さんの号泣はただ事じゃないと普通気付いてもっと問いただしても良かったのに、『寛恕』の詞にもありますけど、蕭峯は大志に燃えすぎて阿朱さんのサインを見逃したのが残念です。

>阿朱の最後の言葉
今後、もっと素敵な女性(キャラ)が現れるかもしれないけど、黄蓉レベルに好きになりました。
段正淳を殺した後の報復の事や、多分自分を誤って殺してしまった後悔から、また蕭峯が自身を傷つけるだろうと見通して、「自分を傷つけないで」って優しく諭してり、ヒドイ悪戯も寂しい思いをしていると見抜いて(と思いますが)、阿紫の今後を頼んだりと。それも死の直前で。

>己でわが身を撃ちつけ口から血を吐き出す。
蕭峯とシンクロ中の私は、自分が誤って愛する人を殺してしまったら、当然自分も己を殴るだろうと思いつつ、殴ったところで阿朱は帰ってこないって思うと涙が止まりませんでした。

>あっさりと立ち直られては
確かにチョッと魅力に欠ける気がしますね。幇主時代ならまだイイけど、地獄を彷徨っている時に、癒してくれた阿朱に対してだけは、やはりドラマの通りでないと。

『銀河英雄伝説』のラインハルトでさえ、キルヒアイスが死んだ時に放心していましたから。

それにしても『射雕英雄伝』で言えば、段誉編は牛家村での例の二股騒動の連続で、蕭峯編は35話の5師匠惨殺から舅VS婿の連続って感じで、正直精神的にクタクタですね。

少し思うのは黄蓉が変装の名人じゃなくて良かったって事ですね。郭靖が黄蓉を殺していたら・・・。阿朱と違い黄蓉なら、もう少し上手くやれたんでしょうか。
Posted by 遠志 at 2005年08月11日 00:56
第17集、観ました。
衝撃です。こんな展開が待っていたとは。
とても重要な回でもあったわけですね。
16集で段正淳親子を見た後の阿朱の様子から阿朱も段正淳の娘ではないかと感じてはいたんですが、こんな残酷な結末になってしまうとは。
橋の上に現れた段正淳を見たとき全てを悟ってしまいました。えぇーそんな〜!って感じです。橋から落ちていくときの阿朱の姿が忘れられません。
そして更なる新事実。今回はかなりやられました。しかし金庸はどこまで蕭峯を苦しめるんでしょうかね〜。唯一の救いだった阿朱まで死なせるとは。これから蕭峯にどんな運命が待っているのやら。

フェイユイさんの解説で

>原作では蕭峯はうじうじしない性格と言うことで思い切り悲しんだ後はすぐ立ち直ってしまう

どういうのが気になりました。そうなんですね。原作の蕭峯はあっさりしてるんですね。私もドラマの悲観的な蕭峯のが好きです。

>胡軍の慟哭とも言える嘆きは見るものの胸をうちます。

そうですよね。阿朱を抱きかかえ、天高く叫ぶ姿は忘れられません。
遠志さんの言ってたとおり、挿入歌の流れるシーンからはかなりきてしまいました。でもとてもきれいなシーンでしたね。

今回はものすごく考えさせられる回となりました。
長々とコメントしてしまいすみませんでした。
続きを楽しみにしていますね。
Posted by zoecchi at 2005年08月11日 01:17
遠志さんこんばんは。
この「天龍八部」に対する遠志さんの思いの深さが伝わるコメントですね。

>自分が誤って愛する人を殺してしまったら、当然自分も己を殴るだろうと思いつつ、殴ったところで阿朱は帰ってこないって思うと涙が止まりませんでした。

私もこのシーンが一番、泣けました。どうすることもできない蕭峯の気持ちが痛いほど伝わってきました。

Posted by zoecchi at 2005年08月11日 01:38
zoecchi こんばんわ

挿入歌の「仰望」を歌っている謝雨欣(シエ・ユーシン)さんは、後で天龍八部に登場するそうです。

私は原作読んでいないので、先のことは一切知らないんですけど、OPを見て白い衣装で青い刺繍の入った服を着ている女性なんじゃないかと、予想しています。

第二集で木婉清が殺した女性2人と衣装が似ている気がしましたから、彼女らと関係なるかもしえません。
Posted by 遠志 at 2005年08月11日 02:14
zoecchiさん

敬称を付け忘れてしまいました。
ウッカリで申し訳ないです。
Posted by 遠志 at 2005年08月11日 02:16
遠志さん、zoecchiさん、こんばんは。

17集は観るものにとってもすごく辛い一話でした。みんなすっかり阿朱が大好きになっていたところでこんなことになってしまって。
しかしお話はまだまだこれからですし、なんといっても妹・阿紫がどんなことをしでかしてくるのか、蕭峯の未来も不安に満ちたものですね。
すごくこの先が気になるのですが、今仕事が忙しくて書くことができません。
と言ってもこの2日くらいのことなので、また記事をアップした時は読んでやってくださいませ。
Posted by フェイユイ at 2005年08月11日 22:48
フェイユイ師姉 こんばんわ

>記事をアップした時は読んでやってくださいませ。

読ませていただきますよ。私は次の発売が1年後とか2年後とかいう作品の読者ですから、たかが2日くらい全然待ってますよ。待つだけの事はありますから。

以前言いましたが、小説よりビジネス書コーナーにある歴史モノを主に読んでいるので、どちらかと言うと師姉の書かれている日記の方が自分には合ってるし、楽しいです。

歴史(金庸作品)の筋と、そこに作家や研究家(師姉ですね)の感想や新たな切り口とか。
特に天龍を見ていて、『射雕英雄伝』の師姉の日記を読み直すと、前より納得度が大きいです。

と、まぁ相変らずダラダラ書かせてもらってますけど、楽しみにお待ちしています。
Posted by 遠志 at 2005年08月12日 01:22
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