2005年08月17日

「アレキサンダー」移動する帝国・バビロン、バクトリアからヒンドゥークシュへ

東征.jpg
東方遠征

ガウガメラの戦いにおける完全な勝利。傷ついた兵士たちに涙する心優しきアレキサンダー。
そしてアレキサンダーはバビロンへと入る。
この世の天国のようなバビロン。我が姿を見るような獅子、降りかかる花びらに恍惚とするアレキサンダー。世界で最も華やかなる国を手中に収め、普通の物語ならここで終わっていいはずなのだ。だが、アレキサンダーの夢はバビロンではなかった。

ここから以降、アレキサンダーは次第に常人には狂気の人となっていくのではないのだろうか。彼自身はただ自分が目指す神話を実現させているだけなのだが。
アレキサンダーは現実を離れ、神の領域へと入っていく。他のものの目にはそれは、狂気でしかない。

アレキサンダーはヘファイスティオンにだけは自分の心が話せる。他の人が聞けば笑うような理想を聞いてくれるからだ。世界中にアレキサンドリアを造り、世界を統一すると言う理想を。だが、ヘファイスティオンさえアレキサンダーが離れていくようで怖いと感じているのだ。

ダレイオスの死を確認し、アレキサンダーはさらにアジアへと向かい、バクトリアの地で山岳民族の族長の娘ロクサネを妃にする。プトレマイオスは何故このような辺境の地の娘と結婚したのかと問いかけているが、アレキサンダーは初夜の床でなにかを取り出し(何だろうあれ)「男が北の果てまで女を探し、見つけた。神話の通りだ」と言っている。ここでも彼は自分が信じる神話をなぞっていっているのだ。

アレキサンダーはますます臣下の気持ちとは離れてしまっている。早く現実の故郷へ帰りたいと願う臣下たちとの軋轢が次第に深くなっても仕方がない。
古い臣下パルメニオンとその息子の裏切り。もう誰も信じられなくなる。ヘファイスティオン以外は。
アレキサンダーが他の人には狂気の人と感じられるだろう、と書いた。狂気の人、と感じるのはその目にも表れている。彼はもうこの世界を見てはいない。長い金髪もその異常性を表しているかのように思える。
まったくおかしな比較だが、彼がマイケル・ジャクソンのような気がする。世界征服の大王とアイドル・ミュージシャンを比較するのは奇妙だが、理想を追い求め、自分だけにしか解らない世界の住人になってしまっているということがだが。突然女性と結婚したこともだが。

ヒンドゥークシュ山脈に登り、彼が友人プトレマイオスと話し合う。アレキサンダーが聞く「君は故郷を見つけたか」常人であるプトレマイオスは答える「アレキサンドリアだ。暖かいし妻も気に入っている」だがアレキサンダーはそれがわからないと言う。国境を越えるたび幻想を捨てて来た、最後に残るのは「死」だ」そして「それでも苦難の旅を続ける。きっとどこかに待つ故郷(Home)を目指して」「先へ進むのだ、世界の果てまで」なんと哀しい魂なのだろう。
鷲の姿を空に捜すが、何も見えなかった。

ところで、コリン・ファレルの外見についてなんだが、ずっと観ててとても好きになっていく。なんだかちょっと腐りかけてる感じがいい。けっこうごつい身体だというとこも。バビロンに入る時、腕を上げるんだけど、かなりぶっといんで華奢系が好きな日本女性には引かれるのかなあ。
一方、ヘファイスティオン。ハンサムな男性だとは思うんですが、私の好み的にはアレキサンダーの彼氏さんにはも少し男っぽい方がうれしかったかなー。アレキサンダーがわりかし女っぽいんでもちょっとがっちりめの方がよかったです。でもそしたらものすごいマッチョ系ゲイペアになっちまって益々大衆に引かれてしまうのでこの辺が妥当ですよね。意外とバゴアスの方が男っぽい?ですね。ラブシーンがまったくないんですが、そういうのが入ってる特別バージョンあったら楽しいですよね。でもアレックスの相手にはヘファイスティオンじゃなくマッチョ系でお願いしたいです。って、誰に言ってんだろ。
ところでコリン・ファレルというとプレイボーイで有名だそうですが、少し前「目覚ましテレビ」でまたいつものように美女と一夜をともにしたのですが、何とその美女は男だったのです、というのを芸能ニュースをやってまして、はるばる日本の朝のニュースで発表されなくても、と思いました。まあ、たまには変わったメニューを楽しみたかったのでしょ。
posted by フェイユイ at 00:08| Comment(2) | TrackBack(0) | 北米 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
フェイユイさん、ごぶさたしています。

最近すっかり出不精で(笑)、なかなかよそさまのところに書き込む根性がありません。私の名前などをしばしばあげていただいているのに、いつも何もコメントせずにすみません! でもいつも拝読しております。

さて、ついにフェイユイさんもご覧になったわけですね。おめでとうございます。

ロクサネとの婚礼の晩に、アレキサンダーが枕頭で取り出し、額にこすりつけ祈るように捧げ持っている「物」は、想像はされていらっしゃるかもしれませんが、おそらくは、彼の思想的支柱ともいうべきホメロスの「イーリアス」です。へんな形してますが。

老プトレマイオス登場シーンの舞台であるアレキサンドリア図書館で、背景に書棚(大量の丸い筒状の書物らしきものが収められている棚)が映っていますよね。

当時「本」がああいう巻物状だとしたら、あの筒形の中に「イーリアス」が入っていてもおかしくはありません。映画ではロクサネがアレキサンダーから奪い取る場面がありますが、アレキサンダーの枕元には常に、短剣と「イーリアス」があったと、あちこちの本に書かれています。

また映画では、ホメロス作品を寝所にまで持ち込み大切にしていること(つまり彼が理想家でロマンチストであるということ)を、ガウガメラの戦闘前の軍議のシーンで、夜討ちを進言するカッサンドロスに揶揄されたりもしていますよね(笑)。

また、おじゃまさせていただきます。大王、お楽しみくださいね!
Posted by 石公 at 2005年08月18日 01:54
こんにちは、石公さん、ご無沙汰しております。でもブログはいつも拝見してます。

出不精なのは私です。「アレキサンダー」に関して、本来なら私が「観ましたよ」とご報告してしかるべきなのに全く失礼しました。

とにかくやっと観れてうれしかったのですが想像した以上に面白い映画で最初観た時の興奮はうまく書けません。ただもう何故これが多くの批評ではつまらないように書いてあるのか、謎ですが。こむずかしいことでなく、ストレートに感動しました。

コリン・ファレルに関しては石公さんに言われたとおり好きなタイプであることは確かです。他のも見たくなりました。あの目の演技はぞくりとしますよね。

アレキサンダーが額にこすりつけた「物」、最初、書物と書いてたんですが、気が弱くて書き直してしまいました(笑)日本の巻物に比べるとすごく硬そうだったんで。図書館のシーンを見落としたのがいけませんでした。アレは筒で中に書物が入ってるわけですね。なるほど。

また来てください。私も是非伺います。
Posted by フェイユイ at 2005年08月18日 13:40
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