2005年09月07日

天龍八部第32集

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蕭峯(喬峯)

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阿朱

少林寺の方丈は「少林寺は戦いを好まないがあなたが戦いを挑むというなら受けてたとう」と自ら游担之と戦いだす。だが、またもや游担之は星宿派の技を出すので丐幇らは憤慨し降龍十八掌で戦えと騒ぎ立てる。阿紫を捕まえた丁春秋は「星宿派こそ降龍十八掌より優れているわ」と言い返す。
「降龍十八掌より星宿派が強いだと」と朗々たる声が響き渡る。その声の主は蕭峯その人であった。十数騎の馬が疾風の如く現れたのだ。そして阿紫が丁春秋に捕らえられているのを見てまさしく降龍十八掌・亢龍有悔を打ち込んだ。卑怯にも丁春秋は阿紫を盾にした。飛び込んで蕭峯は阿紫を抱え揚げ、丁春秋だけが蕭峯の拳を思い切りあび飛び上がる。
この蕭峯の登場はまさしく英雄(ヒーロー)の威厳があり、堂々としていた。阿紫でなくとも惚れ惚れします。
蕭峯は人混みの中に段正淳・阿星の姿をみつけ阿紫を預ける。段誉が久し振りの義兄弟の対面で喜ぶと蕭峯もこれに答えた。が、群集は蕭峯の出現で騒然とし始めた。蕭峯を仇と思う者の声が高まってくる。少林寺の僧らも玄苦を殺した犯人と信じて蕭峯を恨みここで帰してはならじと囲みを作る。聚賢荘の戦いで身内を殺された者も多い。そこに丁春秋、游担之、そして慕容復までが「ここで皆に恩を着せておけば後で燕復興に役立つ」と蕭峯と戦わんと思い立つ。蕭峯は「北の喬峯、南の慕容」の相手と出合った喜びを示すが慕容復は「中原武林の為、お相手いたす」段誉はこれをとりなすが慕容復は却ってこれに憤懣をぶつけた。

かくして少林寺に集った英雄が蕭峯を取り囲むことになった。しかも3人の武芸者が同時に蕭峯と戦うというのだ。しかし段誉と大理の段正淳たちは恩のある蕭峯を手助けしようと決意する。

蕭峯は大笑し、酒の入った皮袋を取り上げ、「さあ、酒を飲もう!」と部下らに渡しはじめた。段誉にも「兄弟」と酒を渡す。「そなたと契りが交わせてよかった。心ゆくまで飲もうぞ」そこに虚竹が「私も入れてください」と駆け寄る。
段誉が「3人で義兄弟の契りを結びたいのです」突然のことだが、蕭峯はこの大勢の敵のなかで義兄弟になるという男の心意気に打たれ、では、とひざまづく。3人の義兄弟の誓いの声が響き、皮袋から酒を浴びるように飲み干した。
虚竹は丁春秋を指し、「この星宿老怪は私の師父・師兄玄難大師と玄痛大師の仇なのです」と言って打ってかかる。驚いた蕭峯だったが二兄・虚竹の巧みな掌法と内力に感心する。
戦いを見守る段正淳・阿星、慕容復の家来も虚竹のその舞い姿にも似た美しい逍遥派の戦いに思わず見とれる。
蕭峯は慕容復と游担之を相手にし、さすがに体力を消耗するのは目に見えている。段誉は人影に隠れていては義兄弟ではない。と蕭峯を助けるため慕容復に呼びかける。すぐに慕容復に踏みつけられてしまうが段誉は参ったとは言わない。段誉にまさに刀が打ち降ろされるかという瞬間。そこへ息子を案じた段正淳と師匠を案じた南海鰐神が慕容復を打ち返す。
慕容復が父・段正淳に一撃を与え、父が血を吐くのを見て段誉は怒りで思わず「六脈神剣」を打ち込む。
仁義を旨としてきた丐幇の数百年の侠名を汚した游担之を蕭峯は蹴り落とした。そして慕容復との戦いに難儀している段誉に「一手に絞れ」と助言する。うなづいてたちまち段誉は六脈神剣を鋭く発し、慕容復の剣を打ち砕く。段家の凄まじい技を見た蕭峯は「阿朱はこれを心配して俺を止めてくれたのだ」と思う。(ここで阿朱の深い愛を感じた蕭峯。なんてかわいそうなのだろうか。かけがえのない人は戻って来ないのだ)

虚竹のもとに霊鷲宮の女たちが駆けつけ「ご主人様、生死府をお使いください」虚竹は渡された酒を用い氷片を作って丁春秋の口に生死府を打ち込む。たちまちたまらないかゆみに襲われる丁春秋。

段誉は慕容復に六脈神剣で襲い掛かる。だが従兄を心配した王語嫣の「ご容赦を」の一言に手を止めてしまう。が、その隙に慕容復が段誉を攻めた。それを見ていた蕭峯は「命の恩人になんと卑劣な。殺す気も失せたわ」と慕容復の身体を持ち上げ、投げ飛ばした。
屈辱に慕容復は刀を取って自害しようとする。

その時、空を飛んで一人の顔を隠した男が現れた。「燕の血筋をここで絶えさせるのか」慕容復ははっとなり、「浅はかでした。よくご指摘くださった」とひざを折る。「偉業には艱難辛苦があるものだ」そして蕭峯に向き直り、「ご教授願いたい」が、また一人の顔を隠した黒衣の男が舞い降りてきた。蕭峯はこの黒衣の男がかつての恩人と見抜いた。
二人は揃って顔を隠しており、数十年と少林寺に身を隠していたと言う。そして捜し物がやっと見つかったと言うのだ。

虚竹は方丈の言葉で丁春秋に解毒剤を与える。その薬は三日効き、三日後にまた薬をもらえるかは自分次第、と梅剣は言い渡す。丁春秋の手下どもはボスの無様な負け様にあっという間に寝返って虚竹たちに平伏する。

戦いが終わり、虚竹は言い渡されていた棒叩きの罰を受けることになった。大勢が見守る中で虚竹は肌を表し僧たちから棒で罰を受ける。その背中には整然と九つの焼き痕が並んでいる。それを見て飛び出してきた女がいた。四大悪人の一人「無悪不作」葉二娘であった。「その焼き痕は私がつけたのだ。お前は私の息子。本当の息子を今見つけた。誰がこの子をさらったのか」「私だ」と出てきたのは先程の黒衣の男。「この子の父親は誰だ」「それは言えない。あの人はいい人で、お金もたくさんくれたのだ」まわりにいる者たちは皆、段正淳を盗み見る。段正淳も己の胸に問い詰め、出合った女の一人か?もしそうなら例え名前が地に落ちても償ってやらねば、と思いやる。

ものすごい一話でした。大感動の蕭峯登場。目を見張る武芸のやり取り。蕭峯の阿朱への思い。友情・親子の愛・師弟の愛に感激し、蕭峯・段誉・虚竹の魅力を堪能し、虚竹がそれでも罰を受ける所まではもうひたすら大感動の嵐だったのですが、虚竹の身体にすごく大きな焼き痕があってそれが実の母・葉二娘のつけたものというのはもうあんまりひどすぎのような。自分の子供なんだからせめて目立たぬとこに一つにして欲しい(泣)阿朱たちの「段」くらいならまあいいとしてもだね。段誉にしてもここで阿紫が妹と気づきがっくりしたすぐ後にまたもや父への疑いが。果たしてどうなりますやら。突然の大波乱に混乱しつつもここで一旦筆を置きます、というかキーを離します。
posted by フェイユイ at 21:43| Comment(16) | TrackBack(0) | 天龍八部 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
32話は少林寺に集まるは集まるはで、大盛り上がり大会でしたね。これまでの中でも見ごたえがありました。
「この子の父親は誰だ」で全員(含む妻)がいっせいに段正淳を見るのは、この『天龍八部』の最大の笑いどころでは(笑)。本人もぶつぶつ考えてるし(笑)。
Posted by サンタパパ at 2005年09月11日 06:06
本当にその通りなんですが当人は笑わすつもりじゃなく真剣に考えていたので余計おかしかったです。「すごくいい人なんですね」というわけにもいかないし(笑)
Posted by フェイユイ at 2005年09月11日 18:36
32話はかなり面白かったですよね。
見るのにもかなり力が入りましたし(虚竹ステキ♪)、結構笑えたりもしました。
ところで、ちょっと気になったのですが、黒い覆面の謎の男は、最初のシーンと後のシーンでは中の人が違ってますよね?
目だけしか見えないのですが、最初のシーンでは、蕭峯に見えて「えっ?」って思ってしまいました。
Posted by ま〜ちゃ at 2005年09月17日 09:46
こんばんは、ま〜ちゃさん。

す、すごい。よく見てますねー。私はぼおっと見てるので大切なシーンを結構見落としてる気がします(笑)

32話は中身が濃くて大変でした(笑)しかし「天龍八部」まったく退屈する時がないですね。
Posted by フェイユイ at 2005年09月17日 20:46

Posted by at 2005年09月18日 12:15

Posted by at 2005年09月18日 12:16
こんばんわ。
今もリピート・リピートの嵐!!
興奮が醒めないです。

>蕭峯の登場
正直言って泣きましたね。言葉もなくただただ感動しました!

で、国籍に拘って英雄を追い出し、変な幇主を担いで、恥をかいた丐幇に怒りが込上げますよ。「これほどの義侠の英雄を追い出した馬鹿どもが!」

丐幇はその後射雕英雄伝に繋がるわけですから、その丐幇にドロを塗った世代に腹が立ちますよ、洪七公ファンとしては。

もっとも長老たちから「喬峯が居てくれたら・・・」って言葉が漏れたので、後悔しているみたいなので多少怒りも収まりましたけど。

ちなみに、霊鷲宮に囚われていた魂は蕭峯英雄のお陰で、武林に帰ってこれました。

>游担之
お嬢さんを助けてくれてありがとうってイイやつだなぁ。本当に阿紫が好きなんですね。だって仇の蕭峯にお礼言うんだから。

>3人で義兄弟の契り
2度目に感動の涙です。EDの彼らの周りの男たちは誰かと思ったら、近衛の部下だったんですね。

正直蕭峯に義兄弟なんて分不相応なので、せめて部下になれたらって思いましたよ。

>舞い姿にも似た美しい逍遥派の戦いに思わず見とれる
師姉、虚竹を好きになって、お互い良かったですね!私も見とれました。

>丁春秋
結局大した事ない人でした。毒ばっかりで。ま、虚竹と戦わなければ、多少マシだったかも(印象が)。虚竹は先代の3人の師に全てを教えられた人だから、勝てるはずもありませんね。
弟子にしても一番弟子が、四大悪人の4番目より劣るし。他の弟子を見ても星宿派は先細りだし。

>南海鰐神
蕭峯とは違う意味で感動させてくれる人です。

>段誉は怒りで思わず「六脈神剣」を打ち込む
虚竹と同じく争いを好まないから、その反動が恐ろしいです。南帝も使えたのかなぁ。

>阿朱の深い愛を感じた蕭峯
本日3度目の涙です(泣きすぎでスイマセン)。
八部衆で早くに死んでしまった女性ですけど、存在感は今もこの少林寺に集まった他の八部衆に引けをとらないです。私も未だに好きですね。

王語嫣が日増しに好感度が落ちているので、余計に阿朱の存在が大きいです。
やっぱり、穆念慈と同じく好きな男のがダメだと、女性も値打ちを下げてしまうというか。

32集の前半でお腹いっぱいになりましたよ。
Posted by 遠志 at 2005年09月19日 02:28
こんばんは、遠志さん。
まったく中身の濃すぎる一話でしたねー。泣いたり笑ったり大変でした。
蕭峯登場の場面はもうかっこよくて見とれてしまいましたし、虚竹の技が安定して皆が美しいと見惚れるまでになるとは、最初のあの頼りない姿からは想像つきません。
物語りもさらに大詰めへと突き進むわけでこれからますます見逃せませんね。
Posted by フェイユイ at 2005年09月19日 23:39
こんばんわ

>最初のあの頼りない姿
虚竹が初登場した時の練習を今みてみると、変な踊りに見えます(笑)

先に私は小説は読んでいません。故に推測なので、推測も聞きたくない人は目を瞑ってもらうとして。

推測の一つ目は増え続ける妹たち。段誉以外はみんな疑っている(確信している)と思うけど、木婉清のことや、今回阿紫の事で妹増えたか・・・って思うのに、なぜ王語嫣の事を疑わないのかなぁ?
木婉清は無理強いだったけど、王語嫣は妹と知ったら立ち直れるのかなぁ。好きになる前に身元調査したらよかったのに。

推測二つ目は頭と黒幕。でも、黒衣の人が慕容パパと思ったら!?またまた分からなくなりました。オマケに顔が蕭峯になっていたし・・・。謎だ。でも、実が黒幕は少林寺の高僧の・・・だったりして。

推測三つ目は夢姑の正体ですけど、西夏の触れ文の内容から、やっぱり・・・だと思うんですけど。

と言ったところで、師姉には何とも言えないですね、スイマセン(^_^;)

ところで葉二娘が段延慶に抱き付いた時の段延慶の顔がなんとも言えません。普段怖い顔なのに、少し微笑んだように見えました。
Posted by 遠志 at 2005年09月20日 00:38
ふふふ、確かにここでは言えませんが、少しずつベールを脱いでいく事になりましょう。
でも色々考えさせられるのも楽しい事ですね。

段延慶さんの顔、恐いからですねー。でも彼もまた謎めいてます、ふふ。
Posted by フェイユイ at 2005年09月20日 21:35
こんばんわ

推測に「分かっていたぜ!」と天狗になる事も「恥かしいー。逃げろー」と赤っ恥、そして敗走って事は付き物ですね。

実は8月末にチャンネルNECOの来月(9月)のタイムテーブルを見ることが出来、その時にタイトルも知る事が出来るんですけど、慕容復好きの(正確には修慶さん好きの)方が、ほとんど出てこなくて、がっかりしている時に、33話のタイトルが「父と息子」って事で、「修慶祭」に違いないと(パパ登場&ご対面)励ましていたんですけど、次がその33話・・・・。修慶祭どころの雰囲気じゃないですね。
もう、数通り「父と息子」が考えられるので、一体どれだか?それとも全て?はたまた知らない親子?

ところで、竹剣と梅剣が僧侶姿になっても見分けが付くようになってきました!
梅剣の方がお姉さんなのか、落ち着いた感じがします。竹剣は、行動派って感じが。
気のせいだって事にしておきます(^_^;)
Posted by 遠志 at 2005年09月21日 01:45
こんばんわ

昨日、大阪へ行ったついでにまた『天龍八部』の気になるところ読んできたんです。

虚竹が次期尊主となると言われて、霊鷲宮の女たちは納得していたのかなぁって。
しかも男嫌いの童姥の徹底教育されていたのに、次が男って言われても・・・。
でもやっぱり童姥の命令は絶対で即臣従か?!って思ったら、原作に不安というか不満とうか、多少あったみたいですね。
それを踏まえて、余婆や姉妹たちをみると、また違うように見えてきます。
Posted by 遠志 at 2005年09月23日 00:19
虚竹が真面目な僧侶だからこそ梅剣・竹剣も慕っていったのでしょうか。やっぱ段正淳じゃダメだったんじゃ。

原作ではどの辺が不安を表してるようでした?
Posted by フェイユイ at 2005年09月23日 18:08
こんばんわ

やっぱり、未だに霊鷲宮に魂を囚われた遠志です。なぜなら、全巻買う余裕がないですけど、雁門関と霊鷲宮の箇所を買おうか迷っております。

>どの辺が不安を表してるようでした?

記憶が正しければ、天山童姥に次期尊主を告げられたけど、見た目が若輩(っていうか本当に若いし)でみすぼらしい(三ヶ月間洗濯していないボロボロ)し、顔が不安そう(虚竹は悩むもんなぁ)だから、童姥の命令は絶対だけど、虚竹に絶対の信服はしていない・・・ようでした。

あと、霊鷲宮の女たちは、男に酷い目にあったり、捨てられたりした人たちで、さらに童姥に「男って言うのは・・・・最低!」と教え込まれていたから男の虚竹では。

でも、死ぬ直前の女を点穴で救ったり、その後の活躍は我々が知るとおり。さらに、その後の3ヶ月で虚竹の仁君ぶりに信服したようですね。
Posted by 遠志 at 2005年09月25日 00:25
私も霊鷲宮には憧れます。
あそこに入れた虚竹がうらやましい(笑)虚竹に仕える梅剣・竹剣になるんじゃなくて虚竹になりたいです(ちょっと倒錯してますか)
ってことは天山童姥様でもよいわけですがね。恐すぎるのを除けば天山童姥様になりたいものです。ということはやはり虚竹になってしまいますね(何言ってんのかわかんないです)
Posted by フェイユイ at 2005年09月25日 16:20
フェイユイ師姉の気持ちは、凄くわかります。
Posted by 遠志 at 2005年09月26日 00:31
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