2005年09月13日

「南極日誌」再挑戦その4・完

ついに最後の段落です。昨日は怖くて怖くてぶるぶる震えてしまいました。こんな怖いのもそうないんじゃないでしょうか。

ラストは怖いというシーンはなくて物語を締めていくことで形作られています。
こうやって観て私が思うには、やはり子供のシーンはない方がよかった、ということですね。設定自体を変える必要はなく、このままでいいのですが子供の霊を出す演出のみが間違っていたんだと思います。
なぜなら、この映画は若い隊員ミンジェによって語られていく表現方式をとっているのですが、であるなら出来うる限りミンジェが見て聞いた物が映画として表されるべきであり、隊長が霊を見る、というインパクトの強い映像が何回も入る事でどちらが主人公なのか少なくともこの映画を語っているのかが解らなくなってしまったように思います。
結構見た人の多くが「よく解らなかった」と言われているようですが、この視点がぶれる事でどちらに肩入れしていいかがわからなくなるのではないでしょうか。
勿論、ミンジェに投影して観ていったがいいわけで、最初尊敬し憧れていた隊長が次第に変わっていった、とするほうがわかりやすいはず。多分隊長役がソン・ガンホなので彼の出番を多くしたかったのでしょうが、それが却ってマイナスに働いてしまった。できるなら、ミンジェが見てると隊長が何かを見たような顔をしている、という場面を作っていって、最後に隊長の側に子供の霊がいるのをミンジェが見る、とした方がまとまったのではないでしょうか。

主人公が隊長の方になってしまうと「なぜこんな事を主人公がするのかわからない」と言う事になり、ミンジェが主人公なら若い時に憧れた人の重い運命を見たということでまとまるし。
ま、この重い運命と言うものがよく解らないんだろうけど。南極に魅入られてどうしても進まざる得ない男の運命とそれによって犠牲となった家族と隊員の怨念を背負っているわけですよね。
もしかしたらソン・ガンホが隊長じゃないほうがよかったのか(笑)もしれない。ミンジェ役のユ・ジテは「オールドボーイ」の時はすごく怖かったけど、ここではかわいい最年少隊員をとても初々しく演じていてとてもよかったと思います。ソン・ガンホは上手いけどかっこよさが(すみません、わたしだけの感じ方かもしれませんが、すごくセクシーでかっこいいと思ったのですよ、でも)むしろ仇になってしまった気もする。なにか違う役をやってみたかったんだろうなあ、という感じでした。

総じて私はこの映画はとても恐くて面白い、と思います。映画と言うよりおもしろい小説を読んだような感じでした。
posted by フェイユイ at 21:44| Comment(0) | TrackBack(1) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt: ソン・ガンホ、ユ・ジテとくれば観ないわけには・・・・(いつもながらネタバレ) 「八甲田山」のようにひたすら寒くつらい映画。 敵は南極と人間の心。 かなり曖昧な感じのする映画。 最初は例によって明..
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