2005年09月30日

「橘子紅了」其の三

周迅主演ホアン・レイ共演のドラマ「橘子紅了」のあらすじと感想を書いてます。この辺からかなりはしょります。おまけに記憶で書いてるので間違いがあったり物語が前後したりすると思いますがご容赦を。

とうとう容家の主人・ラオイエが帰って来ます。ラオイエはシウハーを見てもそう大喜びというわけでもないのですが、次第に彼女を好きになっていきます。街には第二夫人がいるのですが、彼女との間にも子供は出来ず、またわがまま放題の彼女にややいらだつ時もあります。

大太太は第一夫人ですが、彼女の希望はこの蜜柑園の屋敷にラオイエが住み若い頃の自分にそっくりのシウハーとの間に子供が生まれ、ラオイエを満足させてあげる事。子供を生んで上げられなかった彼女はそれだけが唯一の希望なのです。

第二夫人は自由奔放な性格ですが、それでもやはりラオイエとの間に子供を持ちたいと願っています。が、なかなか出来ないのです。しかもラオイエが田舎に帰ってしまい、暇をもてあました彼女は若い男性と関係を持ってしまうのでした。しかも彼女はその男性の子供を身ごもってしまいます。

シウハーは自分の意思は捨てなくてはいけない立場です。家の借金のかたにもらわれて行ったのですから。その上、第一夫人は母親のようにシウハーを思いやって優しくしてくれます。勿論それは彼女の念願であるラオイエの子供を生むためなのですが。
ラオイエと結婚する前に出会ってしまったラオイエの若い弟・ヤオフイに心を惹かれながらもまた機会が何度もありながらもシウハーは思い切って大太太を裏切る事が出来ません。が、時代と彼女の状況を考えて彼女を責める事はできないでしょう。

ラオイエの6番目の弟・ヤオフイ。ドラマを観ていて一番いらいらするのがこのホアン・レイ演じるヤオフイです。この人さえしっかりしていて大好きでしょうがないシウハーをさらって逃げてくれたなら、と思うのですが、何とも軟弱でいつも肝心なとこで腰が引けてしまう。むしろ年取ったラオイエのほうがよっぽど男らしくていいや、と思ってしまうのはドラマとしてはどうなのか。ヤオフイはシウハーだけでなくフィアンセになっていた良家のお嬢さんにも煮え切らない態度を続け、あきれられてしまいます。お坊ちゃまというのは所詮こんなものか、という見本。優しい容貌のホアン・レイには適役です(いえ、顔はすごく好きなんですよ。「夜奔」でも弱気なお坊ちゃま役が抜群でした(笑))

3人の妻がいて旧家の主人というと頑固そうで横柄のようですが、確かに家長としての威厳はありますがラオイエは決して嫌な男ではありません。きっぱりとしていてしかも年若いシウハーやその恋人と思われる弟ヤオフイにも公平に結婚を反故にするチャンスを与えます。が若い二人のほうがどうしても逃げ切れず、シウハーはラオイエの妻になってしまうのであって、無理矢理嫌がるシウハーをものにしてしまうような酷さはラオイエにはないのです。

第一夫人の姪・ワンチン。彼女はこのドラマのどろどろ溜まったものをわーっと吐き出す役です。最初はシウハーに冷たくあたる嫌な娘なんですが、次第にシウハーの親友になっていきます。その辺が絶妙によいです。思ったことをぽんぽん言う現代っ子を表現する役目。

第一夫人・大太太の存在が物凄いのです。彼女は一見、主人から見放され、田舎の蜜柑園の置き去りにされた可哀想な女性のようですが、その実この物語を引っ張っていくのは彼女です。ラオイエですら,大太太の罠から逃れる事が出来ません。優しくて何もひどい事はしないのですが、皆彼女に逆らえないのですね。というのは彼女が世のしきたりというものを表していてしかも正しいと見えるからなのでしょう。言葉を荒げる事もない優しい大太太が皆を御していく様は次第に怨念を感じさせ恐ろしくなってきます。ドラマ中にほんのわずか窓からシウハーと話をしているヤオフイを見下ろしてるシーンがあるのですが、ぞおおと戦慄が走りました。ここは怖かった。自分の思い通りにならぬ娘を見つめる目はまさに怨念だったのでしょう。

このドラマは第一夫人が愛する主人・ラオイエに跡取りを生んで上げられなかったということから始まります。ラオイエが屋敷を去ったのは大太太が子供を生めなかったからではなく、そのことで大太太が異常なほどの執念を見せたからではないのでしょうか。しかしこのことはいつの時代もあることで現在でも不妊で悩んでおられる方は多いのですから、彼女の思いを責める事もまた出来ないのでしょう。
が、時代は進歩し、医学が向上しラオイエは不妊の原因が自分にあったと知ります。家長として男性として自尊心の高いラオイエは激しく動揺します。子供が生めない女として冷たく扱ってきた第一夫人。自分は子供を作れないのに妊娠している第二夫人。そして子供を作るべくして嫁がせられたシウハー。ラオイエは悩む。弟・ヤオフイが彼女を愛しているのを知っているので、二人が夫婦になってもよいから建前だけシウハーを自分の妻として二人の間の子供を自分の子として育てさせてくれ、と頼むのだ。ヤオフイもこのような異常な申し出は受けられない。

ワンチンには恋人が出来、若者らしく先進的な政治活動にも入り込んでいく。そしてシウハーに力を貸すから逃げ出してと手紙を書く。

シウハーはヤオフイの子供を身ごもりラオイエのことして生むことになった。出産を前にしてシウハーはラオイエと大太太にお願いする。この子供を生んだらこの家を出たい、と。心優しいラオイエと大太太は恩のあるシウハーを追い出すわけには行かない、と思いつつも彼女の幸せのために援助をして家を出ることを認めてあげようと話し合う。ラオイエが子供の作れない身体だったと解ってから二人はすっかり仲のいい夫婦に戻っていた。
シウハーは恩のある二人のために出産をする。子供が生まれた。だが、シウハーは多量の出血のために死んでしまった。大太太が産屋に入っていくと赤ん坊が泣いており、血が寝台から流れて溢れていた。彼女がかつてこっそり隠れて読んだ小説の中の少女のようにシウハーは死んでしまったのだった。
タグ:周迅
posted by フェイユイ at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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