2005年08月26日

「DEAD OR ALIVE FINAL 」三池崇史

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これはうっかりして完結編を借りてしまったのです。いつも最後から見てしまうへんな癖がここでも出てしまった。まあいいや。

「黒社会3部作」ですっかり好きになってしまった三池崇史監督。どういう作品かと思ってみたら、テイストは同じでしかも正統派SFだった。

まずいつもながら街並みというか舞台自体が荒れてていい。主人公のリョウをやってる哀川翔は一般の評価はどうなのかよくわかんないんだけど私にはあまりかっこよくない印象の方(すみません)しかしそのかっこ悪さがあんまり決めすぎにならなくて却ってよいのかも(これは私の勝手な言い分。ファンにとっては最高なんだよね)そしてここでも男の子と仲良くなって何だかいい感じのお父さんみたい。(この辺、「日本黒社会を思い出させる)一見かわいい風の(失礼)リョウ(哀川翔)が常識を逸脱した強さを持つ。なんたってピストルの弾なんて簡単に素手で取っちゃうし、その弾を蹴ったら相手の頭をぶち抜いてしまう。彼は黄色のパーカーとスヌーピーのTシャツを着て「あ、そう」というのが口癖のとぼけたレプリカントなのだ。

2346年横浜。広東語を話すウーが市長をしてる。ウーは人口の増加が世界を滅ぼしたと考えている。そのため市民に種を根絶やしにする薬、というものを強制服用させ、破ったものは荒れ果てた外界に追放される。例外は許されない。という何だか今の少子化問題を正面から扱っているようだ。今の日本では育てる環境が整ってないため、子供を作らない、作れない、と言う人々が多く、私もそうだと思っているのだが、この抑圧された社会では何とか子供を作ろうと若者たちは考える。働いて子供を育て、いい教育をしてやるのだと。
ウーさんの右腕である警察官であるホンダ(竹内力)は美しい妻と可愛い息子がいる。ウーは子供禁止を言い渡してるのになぜホンダには子供がいるのか。
ホンダはロボットでありウーによりロボットの家族を演じさせられているのだった。ここでもなんだかお上が願う形の家族だけが許されているのか、と言う疑問符。ホンダはロボットなのに若い男女がこっそりと身ごもったのを許して逃がしてしまう。これもロボットの方が人間的(まあ、普通使ってる意味で)という皮肉。
とはいえ、この正統派SF、と言う形・アイロニカルな風刺というものはハチャメチャをやるためのいわば飾りに過ぎない、ということなんでしょうね。殆ど定番と言ってよい設定ですし。

私はまだ見てないんで想像するしかなかったが今までのリョウとホンダのかつての戦いの回想シーンが織り込まれそれが何故だか抱腹絶倒なんですが。今度はちゃんと最初から観ます。そうして戦い続けた男二人はFINALの戦いの果てに合体してしまう。これはすごい。合体と言うと諸星大二郎なんだけど理想郷ではやはり合体してしまうのかなあ。これはぎょっとするデザインではありますが物語のテーマからして子供をたくさん作ろう!ということなのか(違う?)美少年レプリカントを愛でていたウーさんもびっくり。でした。

人間性を無視した政策に抵抗する若い革命家たちのリーダー・フォンをやるのがテレンス・イン。あの耽美映画「美少年の恋」に出演していました。こちらは全く申し分なくかっこいいです。いかにもヒーローという風情です。

監督:三池崇史 出演:哀川翔 竹内力 テレンス・イン ジョシー・ホー 2001年制作
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2005年07月24日

「新宿黒社会チャイナ・マフィア戦争」後半

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「黒社会3部作」はいずれも裏社会を描いているのだが、そのテーマは家族愛になっている。「極道黒社会」では擬似親子と言う関係であったが、それは確かに親子の愛であったし、「日本黒社会」とこの「新宿黒社会」では家族愛と共に兄弟愛が謳われている。どちらも行き過ぎの兄と頭はいいが頼りない弟、と言う設定なのである。弟は反発しても結局は兄に頼っているし、兄は絶えず弟を心配している。それは彼らが単なる兄弟としてだけではなく幼い時に辛い思いを共に過ごし慰めあってきたと言う過去を持っているからなのだろう。とくにこの「新宿黒社会」においてそのテーマは強く現れていた。結局この映画の中で兄・龍仁がやったことは弟・義仁を助けるために奔走し、ついには命を落とした、ということだけなのだ(例えば映画で不可欠ともいえる「男女の愛」は断片としても語られはしなかった。

無理なこじつけだが、先日観た韓国映画「ブラザーフッド」とよく似てるとさえ思う。兄が自分を犠牲にして地位ある仕事についたまたはつくであろう弟を家族のために生かせた、という筋立てなのだから。

無論、その二つを同時に語る必要はない。が、激しく兄弟愛を謳いあげることのできる韓国映画と違って日本ではそのものだけでは羞恥を覚えるのか、様々なもので隠さねばならないようだ。

王志明を演じる田口トモロヲがその大きな役を担っているのだろう。彼の演じる異常なマフィアのボス像が主題の心地よさを苦く変えている。曰く、少年愛好者である(愛人の少年がいる)父親の血を疎んじている(手から流れる血を水道で洗い流そうとするのできりがない)他人の身体を傷つけることを平気でやってのける(老女の目玉をくりぬく)自分の身体を傷つけることをも恐れていない(ガラスのコップを握りつぶして血だらけになってしまう)

繰り返しになるが、そういうことは兄・龍仁が弟・義仁を愛して守り抜くという甘い主題を苦いオブラートに包む役割を果たしているに過ぎない。

この映画の最初と最後は王志明の愛人の少年・周潤のナレーションによるものだ。最初に彼は言う。「甘ったるくて笑っちゃうけど ボクの知ってる愛について伝えておきたいことがある」これは、王志明の自分への愛のことだろうか。それともこの兄弟の愛のことだろうか。

監督:三池崇史 出演:椎名桔平 田口トモロヲ 井筒森介 柳愛里 益子和浩 大杉蓮
1995年制作
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「新宿黒社会チャイナ・マフィア戦争」前半

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暑苦しい真夏の夜に観るにはまたぴったりの映画である。ベッドに横たわる裸体の少年。首を切り離された死体。その傍には青龍刀が落ちていた。麻薬。警官の腕と首を何の感動もなく切りつける少年。その少年は新宿で急激に勢力を伸ばしている中国マフィア「龍爪」の仲間である。

歌舞伎町で起きた警官惨殺事件の捜査にあたっているのは、中国残留孤児2世というハンデを持ちながら刑事になった桐谷龍杼仁(椎名桔平)である。彼には病気の父と中国人の母、そして弁護士である弟義仁がいる。兄・龍仁は弟・義仁が弁護士の立場を利用しながら中国マフィア「龍爪」に関わり、暗黒街で名を上げようとしていることを知る。

三池崇史監督の劇場映画デビュー作ということだが、ここまで観ても溢れてくるエネルギーに圧倒される。その筆頭が他の作品でも狂気を感じさせた田口トモロヲであるが、中国マフィアのボス・王志明を演じ、ガラスのコップを握りつぶして手が血だらけになったり、金が足りないとわめく老女の目玉をくりぬいて血だらけになったり、「日本黒社会」でも血だらけになっていたが、まったく切れてるお方である。

桐谷龍人は中国マフィア「龍爪」が、子供たちの内臓を売り飛ばすような悪辣な商売をしていることを嗅ぎつける。
内臓売買という恐ろしいキーワードである。アメリカドラマ「Xファイル」で確かチャイナタウンを舞台に内臓売買の奇妙で恐ろしい話があったのを思い出す。脚本を書いていた人も中国系だったような。

椎名桔平という方も私は初めて映画で観るのだが(テレビで顔を見たことは何度もあるが)甘いハンサムで場が和らぐ。と言ってもやってることは、刑事の立場を利用して金を取るような不正をやって母親に渡しているのだが。自分の弟は真っ当な仕事をして欲しいと弁護士をさせるのだが、弟はそんな兄を疎ましく思うのか、次第に悪の世界に入り込んでいくのだ。
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2005年07月02日

「極道黒社会」レイニードッグ・三池崇史

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「日本黒社会」に唸らされて、「極道黒社会」です。

ねたばれ。

梅雨時に観るにこんなふさわしい映画もないでしょう。画面からは絶えず雨の音・匂いが感じられ、舞台が台湾ということもあって(行った事はないが)じめじめとして服や髪が濡れている気持ちの悪さがリアルに伝わってくる。

台湾の裏社会で日本人の殺し屋ユージ(哀川翔)は、ある日かつて関係のあった台湾女性から突然に「あんたの息子だ」と言って男の子を押し付けられる。話すことのできない、他に行くあてもない少年に、だがユージはことたてて優しくするわけではない。が、雨の中で震える少年チェンをついにユージは部屋の中に迎え入れる。

殺し屋稼業に急ぐユージの後を遅れまいとチェンは必死で追いかける。「雨の日は外に出てはいけない。ろくなことがない」とお婆ちゃんに教えられたユージは雨の日は仕事をせず、商売女の所へしけ込んでいる。その間もチェンは野良犬と遊びながら何とか軒下で雨をしのいでいる。食事はごみの中から食べられるものを選り分けて口に運ぶのだ。

ある男を殺したユージはその弟に追い詰められていく。一人で生きてきたユージは「雨の降らない町へ行きたい」と言う売春婦のリイリイと少年チェンを連れて逃げていく。たどり着いた砂浜はなぜかごみだらけですごく汚い。が、向こうに見える海は青く美しい。砂浜の中に埋もれたスクーターを見つけた3人はそれを掘り起こす。「動きゃしないさ」とユージは言うが、3人はそのスクーターに乗って走っていく。(また逃げるシーンでバイクであり、バイクというものが自由への逃避行に繋がっているという想いをいだいている私には最高のシーンである)小さなスクーターにまたがって走る3人は笑ってとても楽しそうでありまるで幸せな家族のようにさえ見える。

だがやはり幸せな時間は極短い間だけである。リイリイの知り合いを訪ねていくが、すぐに3人は逃げ出すこととなる。「雨の日に外に出てはいけない」とお婆ちゃんに言われているユージは仕方なく雨の中を逃げねばならない。

「駅まで別れていこう」だが、リイリイとチェンがすぐに見つかってしまった。

リイリイは殺されてしまった。チェンは人質としてユージの前へ連れて行かれる。だがその時話せない筈のチェンが声にならぬような叫び声をあげたのだった。

ユージはチェンを抱きしめる。チェンは声にならない声で「パパ」と呼ぶ。思わず涙がこぼれてしまう。何と悲しい愛おしいラストだろう。

ユージを追いかけている奇妙な男の役を田口トモロヲが演じていて、重要な鍵を握っている。

監督 三池崇史 出演 哀川翔 田口トモロヲ 陳仙梅 高明駿
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2005年06月26日

「日本黒社会」再び

黒ミ会.jpg

「日本黒社会」をもう一度見直してみました。

ネタバレです。最後まで書いてるので注意してください。

イントロ。ひどく見辛い赤と緑の色がきついフィルム。子供たちがシルエットで映し出される。二人の兄弟が名前のことでからかわれている。
主人公・龍一と弟・俊霖はそうして育った。龍一の年上の同級生・チャンもまた同じ境遇で育った仲間だ。まじめな弟と違い、龍一とチャンは盗んだバイクを売り飛ばすようなことをやっていた。龍一が「こんなとこいられっかよ」と町を出る時、ついてきたのはチャンだけだった。ローカル線に乗り込む二人。あてはない。その時、一台のバイクが追いかけてきた。弟の俊霖だった。

3人がたどり着いたのは新宿。そこで3人は中国から来て売春婦をやっているアニタ、トルエン売りをしているゲイの黒人バービー。そのトルエンを作って世界中を幸せにしようと考えている男。中国からきて全てを手に入れたが母親がしてくれなかった昔話に憧れ続けているウォンなどに出会う。

3人がアニタと暮らすビル(?)の屋上にいるシーンがよく出てくるが仕切りが低くてひどく危険だ。3人とアニタはその上でふざけたりするのだ。いつ落ちるか解らないいつ死ぬかも知れない遊びなのに4人はとても楽しそうだ。このシーンが4人の運命を暗示しているようだ。
龍一は突然ブラジルに行こうと言い出す。現実的な弟はお金はどうするの、と聞く。何のあてもない龍一たちが取る行動は銃による強盗しかない。こんな時もチャンは龍一の行動に何の疑問も抱かない。チャンの龍一に対する感情はなんなのだろう。同じ境遇からくる信頼なのか。ヤクザに襲われ大怪我をした龍一をかいがいしく看病するチャン。口移しに水を飲ませ、気絶したままなのにアソコが立ってしまった龍一のために金を出してアニタにしてやってくれ、と頼む。それを弟・俊霖が見て笑っている。この映画のなかでも愉快な場面の一つだ(結構おかしい場面の多い映画なのだけど)
そして4人はまるでつながるように眠るのだけどチャンはアニタと間違えているのだろうか、龍一の胸に寄り添って眠り、龍一もチャンを引き寄せている。

心に残るシーンも多くある。その龍一とチャンがヤクザに襲われる時、俊霖は違う場所でアニタといたのだけれど、はっと呼ぶ声を感じて飛び出していくのだ。この時もイントロの時のように画面が赤く染まる。この色は兄弟が一つ心になった風景なのだろうか。

この映画の中でひどく印象的なものに哀川翔がある。私は彼の映画をあまり観たことがないのだが、テレビで見る印象でいつもかっこいいワルをやってるのだと思ってたのだが、ここでの彼はトルエンで世界を救おうと言い張っているちょっと変な男でやることもどうもかっこよくないのだが、そのキャラクターをとても上手くやっている。水を飲まされ腹が膨れて死ぬシーンも惨めである。

4人はとうとうバイクに乗って強盗するのだが、バイクといってもカブである。そのカブに2人乗りして逃げるシーンがあるのだが、ここがスローモーションになりひどくセンチメンタルで大好きなのだ。大金を手にして揚々と逃げていく。その時間はあっという間のことで、すぐにその夢は断ち切られてしまう。それもチャンの死というあまりにも大きな出来事によって。

3人は傷心を抱えて逃げ続けるが、次には弟・俊霖の死が襲う。この時は兄・龍一が弟の死を感じて走るのだ。

二人きりになってしまった龍一とアニタはブラジルまで密航させてくれる船に急ぐ。だが、そこにはウォンたちが待っており、二人を取り囲む。龍一とアニタはウォンを撃ち殺す。そして海に飛び込む。二人の潜った水面に向かって銃弾が飛ぶ。ウォンは死んだ。
龍一とアニタはどうなったのだろう。
このラストシーンは幻想的で美しい。
「線路は続くよ、どこまでも」を歌いながら龍一は小さなボートを漕いでいる。その顔には笑みがこぼれている。一緒にいるアニタもうれしそうだ。果てしない海の中に小さなボートが揺れている。二人は住むべき場所へと向かっているのか。

このシーンでキム・ギドクの「魚と寝る女」のラストシーンを思い出した。どちらも行くあてもない男と女である。

だが、この映画では(アニタもとてもいいのだが)どうしてもチャンの龍一への愛情の方が切なくて愛おしかった。チャンは最後まで龍一を慕って信じていた。ひどい傷で気絶した時、アニタと俊霖が呼んでも聞こえないのに龍一が呼んだ時にだけ意識が戻ったのもそのためだ。残った母に金を渡して欲しいと頼むチャンの願いもひどく悲しい。

監督/三池崇史 出演/北村一輝 柏谷享助 田口トモロヲ 李丹 哀川翔 竹中直人
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2005年06月21日

「日本黒社会」三池崇史

黒.jpg

珍しく日本映画が続く、っていうか日曜日これ観ようと思っててアレ観ちゃったわけです。

ねたばれあり。

shitoさん(傍流点景)のお薦めで観ました「日本黒社会」見事に罠にはまってしまいました(笑)やー、これはいいですね。shitoさんには言い難かったのですが、「殺し屋1」で三池監督にはいい思いをしなかった私。(だって浅野をいじめてくれなかったんだもの、しくしく)が、この映画はツボでした!

shitoさんはブログ内で兄弟萌えとも書いてらしたのでそういうのもあったのでしょうか。私はそれほどないつもりですが、兄弟が互いに危険な目にあった時、はっと感じるものがある、というのはすごい好きです。

在日中国人の兄弟。兄・龍一(北村一輝)と龍一よりずっと年上だが同級生で龍一の親友・張(田口トモロヲ)は「こんなとこいらっれかよ」と生まれた町・幼い頃から差別を受けた場所を飛び出す。兄と違い勉強一途だった弟・俊霖(柏谷享助)も後を追いかけてきたのだった。

3人は新宿にたどり着く。そこでトルエンを売る仕事をしたり、上海から来て売春をしてひどい目にあってるアニタ(李丹)という女性と仲良くなったりする。

非常にぐちゃぐちゃ感の強いまとまりのない映画として受け止められてしまうのだろうが、そこがとても心地よい。こういうぐちゃぐちゃな物語大好きである。実際、人生というのはぐちゃぐちゃしてるものだ。

竹中直人と哀川翔以外、知らない人ばかりなので(イヤ、私が知らないだけです)余計リアルに楽しめた。

アニタも弟もとてもよかったのだが、やはり好きだったのは張の龍一に対しての愛情というのか思いやり、というのか。特に怪我した龍一が気を失ってるのにアソコが大きくなってしまっててアニタに「これで何とかしてやってくれ」というとこは親切だと感心した(笑うべき?)
  
危ないと知りながらビルの屋上の囲いの上に立つ4人。(高所恐怖症の私。どんな残酷シーンより恐ろしい。身の毛がよだった)そしてどこかへ行こうと願う龍一。龍一はどこかへ行けたのだろうか。

三池崇史監督の作品、また観てみよう。
posted by フェイユイ at 00:26| Comment(3) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月19日

「下妻物語」

下妻物語.jpg下妻.jpg

wowowでやってたのを珍しく観てしまいました。日本映画で久し振りにおもしろかったです。
ロリータファッションを愛するモモコ(深田恭子)とひたすら暴走するツッパリ娘のイチゴ(ただし自分の可愛い名を恥じてイチコと呼ばせるw)(土屋アンナ)のすれ違いながらも互いを必要とする友情がなんとも切なくおかしく可愛くジーンとさせるいい映画でした。

ついつい観てしまった、というのはそれだけ映画のテンポがいいし話も二人の少女の話に絞っているのでとても解りやすかったのですね。主人公の二人もかわいいし、ファッションもロリータと特攻服ということでとても観てて楽しいものがありました。

樹木希林さんや宮迫博之さんがとてもよかったですね。
こんなに楽しく観れる映画というのもそうはないんじゃないでしょうか。

ところでまた勝手なことをいうのですが、キム・ギドクの「青い門」の記事に「こういう関係の女同士の映画がずっと見たかった」と書いたんですが、じつはこういう女同士バイクに乗ってるレズビアンというのが夢でして。いや、こういうタイプのバイクのつもりじゃなかったんすけど。(私としてはアメリカンがいいなーと)それにレズじゃないですね、つい可愛い女の子同士くっついてるとうれしくなって変な目で見てしまいます。

普通の青春映画ってのもあまり好みじゃないし、学園ドラマは大嫌いなんですが、この二人はさ、孤立して自分の道を突き進んでる女の子なんだよね。こういうのって割とあるようでない気がする。一人ぼっち同士の二人の女の子が全然違う世界の人間なのに引き合ってしまったのですね。またキム・ギドクにしちゃうんですが、ってことは何だか「悪い男」のようです(笑)そういえば不死身なところも似てる!とか(笑)
なんで「下妻物語」がキム・ギドクになっちゃうのかわかんないですが、これはあくまでも今私が思いついたおしゃべりですので、お遊びと思ってお許しください。

監督 中島哲也 出演 深田恭子 土屋アンナ 樹木希林 宮迫博之 安部サダヲ 2004年制作
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2005年04月25日

ニュースでもなんでもない「弥次喜多」話

ものすごく遅れた話で申し訳ないのだが、「真夜中の弥次さん喜多さん」が世間では上映されているらしいw
東京では4月2日から我が福岡でも16日からロードショーというのに今更ニュースにもなりゃしないのだが、私のブログは最新情報なしなので、勘弁してください。
つーか、久し振り本屋へ行って、何だったか映画雑誌見たら、「弥次さん喜多さん」が。白い着物の上に筆書きで「おめえ」なんて書いてあって二人よりそって座ってるという場面。なかなかいい雰囲気です。
ちょっと読んでてもかなりハチャメチャみたいで期待は高まるなあ。どせ、私はレンタルにでもならなければ見れないんでじっと待ちます。「りやる」を求めて旅をする弥次さん喜多さんいいですねえ。出だしにオートバイが出て来るというのも勿論私好みですw
posted by フェイユイ at 19:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年02月21日

しりあがり寿の「真夜中の弥次さん喜多さん」

今日の「いいとも」工藤官九郎さんでしたね。しかもあの「真夜中の弥次さん喜多さん」宣伝!wこれも期待の作品ですなーw喜多さんの中村七之助はわかるとしても弥次さんの長瀬がなぜかおかしい。けっこうツボ。
ポスターもバイクに乗ってお伊勢参りに行くというシチュエーションということで、お〜、ロードムービーらしい!
初めて聞いたときは「うそ?ほんとに?」と名作「真夜中のやじきた」の映画化を危ぶんだものですが、はー、ちゃーんとできあがったんですねー。すばらしい。「血と骨」に次ぐ見たい新作日本映画であります。

こちらをクリックしてくださいな。
おーい! さるやまハゲの助:しりあがり寿オフィシャルサイト
posted by フェイユイ at 18:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年02月20日

「ゲルマニウムの夜」が映画になるって?!

今日、ラジオを聞いてたら「・・「ゲルマニウムの夜」を映画化されるそうです。・・」てな、声が聞こえ、あたふた。とっくに知れ渡ってるのかもしれないが、なにせなんにでも疎いので、「何、今のなにー??」と騒いでもあまりよく解らずじまい。あああ、「ゲルマニウムの夜」が映画化されないかなーとは随分前から思っていてもうあきらめてもいたのに。誰が監督?誰が主演?美少年・ジャン役はだれなのさ?と最近眠っていた腐れ心が(あ、この前起きたか)むくむく。もう日本では無理のようだし、また韓国映画にしてもらえないかなとかも妄想してたりはした(ちと、これは無理かなー。でも新しい試みということで)
この小説は、花村萬月さんが描いた暴力・セックス・アブノーマル・ゲイ・宗教・不潔・シスター・美少年なんかが入り混じっている世界なのだ。期待は高まるが、何もまだ知らないので、何を期待していいか解らない妄想状態だ。うーん。何とか知りたいものです。

花村萬月の「ブルース」を崔洋一さんが映画化権持ってるって話もなんか読んだような。そちらもぜひお願いしたいものです。
posted by フェイユイ at 21:09| Comment(14) | TrackBack(2) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年02月08日

日本映画だって好きなんだよ!

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なんだかこのブログでは日本映画というと悪口しか書いてなくて、フェイユイはどうも日本映画なんぞバカにしてるのか、と思われてもいけないので、日本映画だってこの年になったら色々見てきたし、大好きなのだってあるよ、というのを思いつくまま書いて見ます。

まずは(笑わないで)なんといっても黒澤明、誰がなんといおうとおもしろい、結局この人よりおもしろい人なんているの?「七人の侍」「用心棒」「椿三十郎」「隠し砦の三悪人」「羅生門」どれも最高ですね。「ゴジラ」(初代)これも日本映画を代表する作品ですね。「砂の器」泣きました。「鎌田行進曲」おもしろかったねー。「狂い咲きサンダーロード」これはすごかった!「犬神家の一族」おもしろい。「ユメノ銀河」浅野忠信がかっこよかったー。「リング」イヤ怖かったw「豚の報い」これで私は日本映画のおもしろさを再認識!大好きな映画です!「月はどっちに出ている」イヤもう崔陽一監督が大好きになってしまいましたね。こんなにいい映画めったにないですっ。「刑務所の中」ははは。「ピンポン」とても楽しい映画でした。などなどですw
まだあるとは思うんですが、今思い出したのはこのくらいかな。一番好きなのは崔陽一さんです。早く「血と骨」も見たいものです。
posted by フェイユイ at 23:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「ブラザー」後半

この悲しみをどこにぶつけていいかわからない。感動の涙ではなく、あまりにも空しいからだ。誰だ、キム・ギドクの映画を「北野武」などといったのは。おかげで無駄な2日をすごしてしまった(DVDに書くなー)
とはいえ、前向きに考えていけば、まあ、これで北野武がキム・ギドクと並べられて評価されるような存在じゃないと解っただけよしとしよう。
ネタバレなんてもうどうでもいい気すらするが、ネタバレもあるのでよろしく。

もうラストが空しいんですよ。いや、これに意味があるなどという人がいるのかどうかわかんないけど、普通に考えればこれは空しいでしょう。「愛」はどこにあるの。全て「金」ってこと?デニーが必死で感動しようと努力してるんじゃないかと思って気の毒だった。

後半急に残酷度がアップしたのは確かなんだけど、流れの冗漫さは相変わらず。エピソードをただタンタンと置いていくだけなので、緊迫感が感じられないし、一つ一つの話が突然終わってしまう感じがつっかかる。大体日本の話のほうは必要なのか?

最大の疑問は、北野武さんなんですが、なぜ彼が主人公なのか?私は(ま、ドーデもいいんですけど)せめて蔵人君が主人公ならもう少し見れたような気もする。日本の話はカットして、
視点を蔵人の方にして、黙ったままの武兄貴というわけにはいかないのかな。ま、今更どうでもいいことですね。

せめて、何かいい点は?「風のファイター」でかっこよかった加藤雅也さんが唯一ここでもかっこいい存在でした。でも消し方がね、許せませんよ。

空しい時間でした。やはりキム・ギドクはすばらしいです。
posted by フェイユイ at 22:34| Comment(3) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年02月07日

「ブラザー」北野武・前半

まいったなあ。どこから話そうか。まず何でこの映画を見たのか。私、北野監督映画を見るの2作目です。芸人さんとしては大好きなビートたけしさん、また役者さんとしても「戦メリ」から見てますが、映画監督としては・・・。なにせ日本映画ですから、その上有名な人ですから、否応なしに予告編や話題は耳に入ってくるけど、どの作品も見たいとは思えなかった。ただひとつ「キッズ・リターン」は男の子同士の友情物語ということで北野作品らしくない、という噂も聞いたんで見てみたら、これはけっこうよかった。ただ、そこで感動して次の作品も!という欲望はわかなかったのね。で、なぜ今頃「ブラザー」か、といえば、勘のいい方はお察しのとおり、大好きなキム・ギドクが「韓国の北野武」であるという定評で、ご丁寧に購入したDVD(日本語版)にまで明記してある。ハー、北野監督ってそんなにすごかったんだ。私の見る目がなかった、すぐ見ねば、ということで「ブラザー」です。
なにせ、ハードで残酷という評価も高かったし、キム・ギドクの美しさ・残酷さを求めて見ましたよ。

むむむむむ。どこに?

いかん。ここは、日本なので北野監督ファンはあふれていることでしょう。気に障ることしか書いてませんのでそのおつもりで。
まず、感じるのは日本映画独特のスピード感のなさ、ストーリーの運びのたるさ。日本でヤクザやってるたけし兄貴がアメリカにいる弟クロードを訪ねていく話なのだが、途中で視線がたけし兄貴から、クロードとその仲間たちの方に移ったりするんで、どちらに焦点を絞りたいのか解らなくなる。それだったら、最初からロスにいるクロード君からストーリーを始めて、日本から得体の知れない背の低い兄貴がやってきてなぜかめちゃくちゃ強い、とした方がいいんじゃない?そちらの方が神秘性が出ていいし。ほんとにキム・ギドク張りにたけしさんが一言もしゃべらないとなかなかいいんだが、しゃべると日本語がわかるんでぼろが出る(あまり芝居がうまくない(泣)他の人との差が際立つ)
まだ前半でショー、ということもあるだろうが、前半がつまんないってことはもうそれだけでやめちゃうよ。
韓国映画にめちゃ鍛えられた目には、さほど残酷でもないし、なるほど「ブラザー」というだけあってすごく甘ーい世界なのだ。なんだかたけし軍団を思い起こさせるような、のんびりとしたヤクザさんたちとクロードの仲間たち。どちらかというと日本の今の漫画風な軽いのりの底の浅い世界なの(いや漫画ならもっとおもしろいんだけど)。もうちょっとビシーっと締めて作れないのかな。後半もしぶしぶ見ますけどこれは一体どういうことなんだろう。みーんなこれが大好きで尊敬してんのかなあ(外人さんも)確かすごいいい評判でしたよね。ま、明日に期待。
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2005年01月11日

HARUKO

初めてこういう話を聞いた、というわけではない、が、映画でなく現実にその人生を歩んだ人の姿を見、声を聞くのはあまりないことなのだ。
日本名・春子というこの女性は北朝鮮の国籍を持ち、日本に来て、いったん戻り、また生きるために日本へ帰ってきたその人生。今では北朝鮮国籍を韓国国籍に変えたという。それらのことは歴史を知れ場、ただ、国を行き来しただけではないと解るだろう。
7人の子を抱え、ヤミ商売で37回の逮捕歴を持つという母親・春子のその姿を長男がずっと写してきたのだ。頼みの父は飲んだくれで賭け事、女遊びに母が働いてやっと作った金を使い果たす。しかし春子さんの働きぶりは凄まじい。やみ商売というだけでなく海女になったりもするのだ。そうして今、その子供らにもまた子供ができまた結婚していく。春子さんの人生をはっきりと想像することは私にはけしてできないことだろう。放蕩三昧だった夫を許さない母。その母を咎める息子。が、その息子は母の本当のつらさをわかってはいないのだろう。その上でも息子をおもいやる母親・春子さんはまったくめそめそした存在ではない。ちょっとしたことにもめそめそする母親である筆者はただ恐れ入るだけである。春子

監督野澤和之 ナレーター原田芳雄 2004年
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2004年12月07日

三更2〜盒葬〜

エー、早とちりで、フルーツ・チャンの「餃子」を買った後で、やっぱりパク・チャヌクのイ・ビョンホンも見たいよー。と思って、泣く泣く「三更2」を買うことにした。ま、いいか。確か「餃子」はロングバージョンだったはずだし。

で、届いたんですが、第1話目が日本の三池崇史監督「盒葬」だったので今日はそれをみたんですがね。なんだか、つまらないものをみてしまったきがするー。こういう一見面白い趣味でしょ的でさほど何の趣味もないというのは一番みてて薄ら寒い。こういう世界で寺山修司以上の人って私はまだしらないんですが、その辺を狙ったんでしょうが、中途半端で終わったような。デビッド・リンチもブレンドされてたし。以前も同じ監督の「殺し屋1」を見て一番大事なところをやってない爆発しない物足りなさを味わされたのですが、今回もかなり尻すぼみ。かなり高名な監督らしいのですが、きっと私が見ていないものにすごい作品があるのでしょうね。としかいえません。また主役の二人にも何の魅力も感じなかったので、かなりきついものがありました。

なんだか書いてても切なさだけが残りますね。
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2004年11月10日

殺し屋1

これは香港・韓国・日本合作だから充分ここで語れます。

と言うのは、今日もブツが届かなかったので、また昔話をすることになります。以前、レンタルで「殺し屋1」を見たんですが、ええ、ご存知のようにものすごい残酷映画です。残酷シーンに次ぐ残酷シーン、切り刻まれ、体中穴だらけ、なんツーのが次から次です。いいんです、それは。別に。私は残酷苦手ですが、それもこれも浅野忠信が大好きなんで見たんでした。許せないのはですね、エーここからネタバレ全開になりますので、未見の方ご注意!マゾのやくざの若頭である浅野忠信は、最高に自分をいじめてくれる組長が殺されてから、欲望を満たしてくれるものがなくなり失意の中にいる。そんな時、「1」と言う理解を超えたサディストの存在を知り、恋焦がれる。サドっぽい女に鞭打ちをさせてもいまいち燃えない浅野。組長以上に俺を満たしてくれるのは「1」だけだと信じてる。私も信じて、気持ちワリイ場面をずっと我慢したのは、すべて、最後に「1」がどんなに浅野を苦しめてくれるのか。切り刻む?生殺し?苦痛に歪む浅野の顔を見たいばかりにずっと我慢したのに!なんもねーでやんの!あんなあっさりした殺しじゃサドじゃなくてサギだよ。この満たされない思いをどうしてくれるのさ。

それにマゾのやくざって言うと筒井康隆の「男たちのかいた絵」を思い出しちゃうしね。

監督三池崇史 出演浅野忠信 大森南朋 塚本晋也 寺島進 2001年
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2004年10月29日

「血と骨」

遠い都では、東京映画祭など華やかなお祭りが行われている。
ドーセ私には関係ないこととわが道を行ってるが、あまりにも今の話題が少ないのですこしだけ・・・。

もうすぐ「血と骨」が劇場公開される。映画化が決まる少し前、この原作を古本屋で購入し、文字通りむさぼり読んだ。おもしろかった。本からいろんな匂いや熱が立ち昇るようだった。
その後しばらくして映画化発表。しかも監督は崔洋一。期待は高まったが、主役が北野武。
ん?原作の主人公はものっすごいバイオレンスの大男。小柄なたけちゃんでは、ちょっと。正直がっかりした。しかし、その北野さんはボディビルドしてものすごい体に。はー、あのお年ですごいことだ。考えてみたらたけちゃんでぴったりのような気がしてきました(笑)
なんといっても大好きな崔監督作品になるので、期待しちゃいます。「刑務所の中」も面白かったし。
「豚の報い」が大好きです。それと「月はどっちにでている」いい映画でしたね。
筋肉マンになったたけちゃんがどんなバイオレンスをやってくれるか、楽しみですねえ。ま、どせ私は劇場では見れないんで、当分お預けですが、多分そう遠い未来ではないでしょう。
posted by フェイユイ at 17:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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