2006年11月17日

周迅へのアクセスありがとうございます

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最近、周迅(ジョウ・シュン)へのアクセスがとても多く、周迅迷としてうれしくなって書いております。
多分「ウィンター・ソング」のおかげなんでしょうね。

周迅は大変素晴らしい作品に多く出ているのですが、日本での知名度はイマイチなんですよねー。惜しい!
彼女を見ることができるのは映画「ふたりの人魚」「ハリウッド・ホンコン」「小さな中国のお針子」でしょうか。
輸入盤でドラマの「橘子紅了」「像霧像雨又像風」も見て欲しいものです!
そして「射[周鳥]英雄伝」(これは日本版あり)の黄蓉も!

またジェイ・チョウのMV「霍元甲」DVDの「四面楚歌」でも可憐なダンスシーンを見られます。
 
新しい映画『夜宴』を早く観たいものですね。
タグ:周迅
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2006年08月27日

「天上草原」マイリース/サイフ

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漢民族である少年フーズが父母と生き別れたためにモンゴル族の男シェリガンと共に彼の故郷である内モンゴル自治区の草原で暮らすことになった。

だが少年フーズは父親が投獄、母親は別の男と逃げたというショックのためか失語症になっていた。おまけに懸命にフーズを助けようとするシェリガンから逃げようとばかりするため「モンゴル結び(一見ゆるそうだがなかなかほどけないらしい)」で括りつけられる有様。
5年の刑期を終えて故郷へ帰ったシェリガンが向かったのは5年前に離婚した元妻のバルマと彼女に育てられたシェリガンの弟テングリの住む内モンゴルのゲル(パオ)だった。
シェリガンはバルマに許しを乞うてよりを戻そうとするが散々苦労をしたバルマの心は頑なだ。しかしバルマは他の男と関係を持とうとはしていなかった。
バルマの義弟であるテングリは義姉に対してほのかな恋心を抱いていたのだろう。バルマもそれを感じていたが(もしくは何かそういったことがあったのかもしれない)義弟の「一緒にどこかへ行こう」という問いかけに応えることはなかった。失望したテングリは軍隊に入り兄夫婦を残して草原を去った。

少年フーズにとってはこのテングリとの触れ合いがずっと記憶に残る事になる。
「町の子」フーズの目を通して内モンゴルの自然とモンゴル族の優しさ・強さが語られていく。バルマはいつもフーズを優しく見守っているがフーズが白鳥の卵を意味もなく取って来て割ってし待った時は厳しく怒る。
シェリガンは家畜を狙う狼を追うが命を取る事はせず、懲らしめると自然に返すのだ。テングリは旅立つ時、愛馬をフーズにあずけて行った。
物語はシンプルで力強くしっかりと訴えかけてくる。最も天に近いというモンゴルの草原が素晴らしく元・夫婦と弟の人間関係をモンゴル結びにかけて表現していく。このシンプルな美しさと言うのが素直にこちらに伝わってくる映画だった。

そうして思ったのは主人公の少年が何故漢民族なのか、ということ。彼は綱で縛られて内モンゴルへ連れてこられ、最後はなんとも悲しい事に父親の刑期終了で再びもとの町へ戻されてしまうのだ。今では心底愛する人たちから切り離されて。
このとんでもないラストは一体なんなんだろう?

この作品は内モンゴルの監督・出演者・舞台で作られているが出資は「国」からのものらしい。無論中国=漢民族の観客を意識するだろう。
映画の登場人物は舞台であるモンゴル語を話しているがナレーションは漢民族の少年の言葉・中国普通語=漢語で話される。漢民族である少年がいきなりモンゴルへそれも否応なく連れて行かれ、また戻される事で観客の漢民族は自分が夢の中でモンゴルの草原へ暫し行ったかのような感覚に襲われてしまうのではないだろうか。
また別の民族である自分も何となくそのような不思議な体験をしたように思われた。それくらいこの映画の中のモンゴルの草原とパオ(ゲル)に憧れてしまう。
何となく自分もモンゴル人のように馬を駆けさせることができてしまうようではないか、「町の子」であるフーズがモンゴルの子供達に混じって馬の競走をして優勝したラストシーンのように。
つまり「町の子」フーズは漢民族であるが他のすべての国の観客の目でありいきなりモンゴルへ連れて行かれてしまう代行者なのだ。
映画を観終われば自分の国にいるはずなのでフーズはいきなり元の位置に戻されてしまったのだった。「ああ、またモンゴルへ行って優しいバルマと馬達に会いたいなあ」と思わせながら。
とにかく内モンゴルへ行きたくなってしまったんだから、間違いないと思う。

それにしても最近はちょろちょろとモンゴル辺りのドラマなんぞ観ていたんで結構懐かしい。
結婚衣装なんかも「康煕王朝」に出てきたモノを彷彿とさせるし(あの髪飾り印象的!愛し合うのも草原の中で、というのもありましたな)
しかしここでまたひとつ。中国ドラマではモンゴル人も漢語を話しているのでモンゴル語というのは聞く機会が殆どなかった。
ここで聞いていると漢語よりは韓国語の響きに近い気がします、何となく。

天上草原の世界

監督:マイリース/サイフ (ご夫婦だそうです) 音楽: サンパオ  出演: ナーレンホア ニンツァイ グアルスーロン アユンガ トゥメン
2002年中国(内モンゴル自治区)

訃報
サイフ監督逝去
『天上草原』の共同監督、サイフさんが9月1日夜、肺ガンのため、北京の病院にて逝去されました。享年51歳。遺作は、マイリース監督と撮影中だった『東帰黙示録』。
謹んでご冥福をお祈り致します。
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2006年05月22日

「SPIRIT スピリット」ロニー・ユー

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1910年、史上初の異種格闘技戦。マーシャルアーツの創始者であるフオ・ユアンジアが世界の強者たちと闘う。

李連杰の格闘技は強いだけでなく美しい。その美しさは最初出会った「少林寺」でのまだ初々しい頃の彼のイメージそのままだ。
体が弱かった幼少期から強くなりたいと思う気持ちは人一倍だったフオ。その願いをかなえる為、武術家である父親の反対を押し切ってその跡を継ぐ。
が、強くなる事に固執するあまり彼は傲慢となり親友の忠告を聞かず、敵を死に至らしめる。その代償としてフオは最愛の母と娘を失う事になる。
傷心を抱えたまま彷徨い命を落としかけたフオはある村人に助けられ、盲目の娘の看病と優しい心のおかげで立ち直っていく。目の見えないその娘の心の優しさこそが真の強さではないのか。そう思ったフオは故郷である天津へと戻る。
そして新しく生まれ変わったフオは再び格闘家としての道を歩み始めるのだった。

天津に戻った時のフオの表情の優しさを見てほっとしました。幼馴染の親友・ノンの助けがあったからこそフオも武術の道を進んでいく事ができたのだと思います。
波乱に満ちた格闘家の短いとはいえ一生を描くには104分じゃ短い。どうしても舌足らずになってしまったのは勿体に気もします。
李連杰の美しい武術もゆっくり見たいし、物語もたっぷり語ってもらいたいし、で両方とも大急ぎの早送りみたいになってしまった気もします。やはりこれはどうしてもロングバージョン見なきゃ納まりませんね。
中村獅堂の出番ではなんだかホントに日本を背負って出演してるんだから頑張ってくれって感じでした。いやー、いい人でよかった。

まさに舞うような武術。三節棍のかっこよさ。そして弁髪が素敵なのだよ。
この迫力ある武術を見せつけられて「もう引退します」はないですよね。よれよれのおじいちゃんになってもやり続けて欲しいです。

そして緊張のエンディング・テーマ!!緩やかにクレジットが流れる中、ジェイの歌がかかりました。本来なら映画館でもこのようにクレジットが流れ感動を覚えた観客達が席を立つ中でこの歌がかかるはずだったわけです。こうやってDVDで観ていたとしても最後に流れる曲として相応しく主人公フオ・ユアンジアを讃える素晴らしい歌であった思います。
どの感想記事を見ても(ジェイのファンではない人々が)口をそろえて「最後の日本人の歌が酷かった」と言うのを読んで「ジェイの歌だったらきっと皆満足して帰れたはず」と悔しい気持ちがこみ上げます。劇場で聞かなかったことだけが私の唯一の救いです。

監督:ロニー・ユー 出演:李連杰、中村獅堂、スン・リー

李連杰は8歳で武道を始め、中村獅堂は8歳で歌舞伎の道に入ったと言う。なるほど。

美術も綺麗で町並みや田舎の風景も素晴らしかった。また子役の子たちが凄く可愛かったですね。
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2006年04月02日

「PROMISE プロミス〜無極〜」チェン・カイコー 後半

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鬼狼が泣けた。あの表情って。
リウ・イエ、「藍宇」でもうるうる目が印象的でしたが健在。その過去と相まってさらにその魅力を増しております。

武侠モノにはなくてはならない過酷な運命。そして愛。
祖国を滅ぼされ身を焼かれた彼に与えられた黒い服を一たび脱げばその身は灰となって消えてしまう。
お伽話のように残酷な物語。
そして奴隷・崑崙が最後に選択した生き方とは。
全てをなげうって愛するもののために生きていく、と言うのは武侠ものの醍醐味でありますよ。
派手な映像が却って人の目をくらませてしまっている気がするのだけれど、これは素晴らしいお伽話ではありませんか。
お伽話と言うのは子供向けと言う意味ではなく、人の心に深く浸透している物語ということなのですよ。

チェン・カイコー監督がド派手なアクションで目を楽しませながらも心に染みていく心地よい作品を作り上げてくれたことに気づいて欲しい。

どうしてもチャン・ドンゴンの韋駄天走りが皆の笑の的になっているようだが、私はむしろあの走りに激しく惹かれてしまったのである。
走るしかないという悲しさ。走って逃げられるはずなのにどこへも行くあてがないという己の境遇を振り払うかのように彼は走るしかないのだ。
シエ国のものは皆足が速いということらしい。優れた能力を持ちながら侵略された民は酷い末路を迎えるしかない。そこから卑怯者と笑われながらも生きる道を選択した鬼狼の悲しさもある。
チャン・ドンゴン演じる奴隷・崑崙は自由を求めて走っているはずなのだ。白土三平の「カムイ伝」で正助の父は足が速いことで上の者からも認められていた。が、結局どんなに速く走っても身分制度から逃れる事はできなかった。
将軍は言う「奴隷は立ち上がることができない」事実彼らは四つん這いになって走るのだ。このことこそが崑崙の過酷な人生を物語っているではないか。故郷で彼は自由に立って走っていたはずなのに。彼らは人間として認められてはいないのだ。獣同様なのだ。だから鬼狼はその名前なんだろう。
虐げられた民の一人である崑崙が何故走るのが速いのか、考えてみたいし、きっとまた見直すと思うので彼の走りを観ようと思う。
特に傾城に去られた将軍に「私が背負って走りますよ」という崑崙はかっこいい。

監督:チェン・カイコー 出演:チャン・ドンゴン、真田広之、セシリア・チャン、リウ・イエ、ニコラス・ツェー

レスリー・チャンの命日に別の映画を観るなんて、と思っていたのですが、ニコラス・ツェー役の公爵・無歓を元来はレスリーがやる予定だったのですね。
ショックを受けてしまいました。確かにこの役はレスリーにぴったりですし、もし実現していたら、より話題になったこと必至です。
なんだかそんな風に呼んでしまったのかな、とうれしくもあります。涙。
posted by フェイユイ at 01:09| Comment(4) | TrackBack(1) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月01日

「PROMISE プロミス〜無極〜」チェン・カイコー 前半

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さんざん悪口を聞いていたのだが、最初からのめりこんで観てしまう。
もっとめちゃくちゃなものを想像していたのだが、意外と秩序ある作りであった。

幼き日の主人公が登場して女神により運命を言い渡される。ファンタジーの本筋をいっている。
女神様がちょいと怖くてなかなかよい。

そして迫力あるチャン・ドンゴンの韋駄天走り。これは面白い。ご主人を背負って尚且つ物凄いスピード。最初は四つん這いで走っているし!
初めてチャン・ドンゴンが可愛く見えてしまう。「MUSA武士」のチョン・ウソンもそうだけど奴隷というのは魅力的な存在なのか?真田広之に仕える姿が切なくて愛おしいのだよ「ご主人様」と言うのが色っぽい(頼むからチャン・ドンゴンがメイド姿になってるのとかは想像しないでくれ)
しかし日本人が(設定は中国人ですが)将軍で馬に乗り、韓国人が(設定は中国人ですが)裸足で走ってついていったり「ご主人様」と土下座したりするのでちょっとどきどきした(お床の用意をしたり)。これは中国人監督チェン・カイコーでなければできませんね。(日韓でやるのは想像するだに恐ろしい)
真田広之も今まで何とも思っていなかったがこの派手な花模様の鎧を着た彼はなかなか素敵に見える。傲慢な将軍と言うのが凄くよろしい(今までのいい人って役だと全然興味が持てなかったのだよね)
ミステリアスに登場のリウ・イエもかっこよいし、すぐ脱ぎたがるセシリアと可愛い顔のニコラスも印象的で人物設定万全ではないですか。
私はまあ、テリー・ギリアムが大好きなのでこういう世界ははっきり言ってスタンダードであります。
「バロン」にも物凄い足の速い人が出てきてたしな(エリック・アイドルを思い出して一人笑う)
それに中国武侠ドラマを見続けたものにとっては何の不思議もないですしね。空を飛ぶのは日常ですので。
いや、最近アメリカものに傾きかけていた私ですがやはり中国映画はどえらく面白いやな、と心が戻ってしまいました。(これを中国映画の代表にするなって?いや本道でしょう)
韋駄天奴隷・崑崙が鳥かごに閉じ込められた傾城(セシリア・チャン)を救い出し凧(鳥に見立てた凧?)にして走りまくって飛ばす所はじーんとしました(おかしいだろうか?)

それにしてもリウ・イエの黒装束・白塗りの顔は魅惑的ですね。長身なのでニコラスと対面している時は物凄く身をかがめていて大変そうでした。

前半でも感動しまくりですが、また続きが楽しみです。

この設定、やはり日韓中を現してはいますよね。将軍の服は和服みたいですし、シエ国というのも朝鮮をイメージさせますしね。
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2006年03月04日

「ドラゴン・イン 新龍門客棧」と「東厰」

昨日観た「ドラゴン・イン 新龍門客棧」に「東厰」という言葉が出てくるのだが、これこそが宦官が行使した特殊情報機関だったわけですね。

以下、先日から読んでいる「宦官、中国四千年を操った異形の集団」から得たものです。

明代は特に宦官が暴威を振るった時代なのだそうだ。司法の大権を握った宦官により大臣から民衆に到るまでの生命が宦官に操られるようになったのだ。
まあ要するに、官民の間の「謀逆妖言、大奸大悪」の情報を探り、取り締まっていったわけです。皇権の代理人という身分で何の根拠もなく人々監獄にぶち込み、死に追いやったのです。で、この「ドラゴン・イン」で登場するツァオと言う宦官(ドニー・イェンが麗しいお化粧顔で活躍する!という貴重な一品である)がまさにそれで私は中文字幕で観たのでどうせ説明がわからなかったが、中国人であるならば「東厰」=恐怖、ということになるのでしょう。知らなくても解るとは思いますが(笑)

この文献によると、宦官と言うものは性器を切り取っているために男でもなく女でもない。常に人々からの侮蔑を受け、苦役に耐えている。異常なほどの権力志向を持ち、上のものにはこびへつらい、下のものは酷薄に対処する。
紀元前650年ぐらいから一応清朝の終わり1920年代までは(その後も行き続けているはずだし)存在しているということでつまり歴史上常にいたわけですよね。
またその数もほんの少しいたわけじゃなくて後漢王朝には常に1万人、明代には7〜8万、諸侯に仕える宦官まで含めれば10万人いたと言う。なにせ一人の皇帝に対し、何万という女性が後宮に存在するわけでそれを世話する宦官だけでも相当な人数が必要なのですね。
そして宦官と一言に言っても身分の差は極端で飢え死にするほど貧しい者もいれば、権力を振りかざして巨万の富を得、宦官にして何人もの妾を持っていたらしい(そして中には手術が不完全で子供を持ったものもいたらしい)
したがってこの歴史とこの数ではそう簡単に宦官と言うものが解るものではないだろう。ただ子孫を持つという人間としての希望を切断された彼らの伺い知ることのできない悲しみと恨みはどうしても存在するわけで、この映画でもそこに悪役宦官ツァオの悲劇があるのですね。

紙を発明した宦官・蔡倫などの立派な宦官もいるのですが、文献の多くは彼らの妬み・強欲・屈辱で表されているのが読んでいて悲しいところです。
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2006年02月19日

「紅いコーリャン」張藝謀 (チャン・イーモウ)

「紅いコーリャン」.jpg

久し振りに観ました。
やはりその観るものを圧倒する力強い映像に見入ってしまいます。

何と言っても張藝謀のイメージともなっている真っ赤な色彩。風に揺れざわめくコーリャン畑。恐怖そのものである日本軍の残虐な行為。ヒロイン・九児(ジウアル)(コン・リー)の運命。男達の血と汗。眩しい太陽の光。などが強烈な映像により、殆ど襲い掛かってくるように迫ってきます。

まずはこの映画には登場しない、主人公たちの孫の語りと言う導入部。
これは実にうまい方法で私は大好きなんですが、祖父の行動を幼い父親の目を通して孫に語られているわけなので、映画は自然寓話的になる、ということですね。
もし観客が「おかしいんじゃないか」と思っても孫が祖父の思い出を父から聞いているわけですから、多少記憶に間違いがあってもいいわけですね。
そういえば主人公役の姜文は自分が監督した映画「太陽の少年」(原題「陽光燦爛的日子」)でちょっとしたいたずらをやってます。

実に計算された効果的な演出がなされていると共に非常に男性的な匂いの強いこの映画が張藝謀 の処女作であり代表作でもあります。
私は張藝謀 というと「紅いコーリャン」というイメージが浮かぶのですが、ここまで「生」に「憎悪」と言うものを出している作品は他にはそうないのですね。実はこの「憎悪」と感じるものももしかしたら張藝謀 の職人芸でうまく演出されたものにすぎないのでは、とさえ思えます。

張藝謀 の作品の魅力の一つは大変に解りやすく見ごたえのあるストーリー構成・演出にあると思うのですが、その技にすっかりはまってしまった私は彼の作品を(彼の出演作である「古井戸」から)「紅いコーリャン」「ハイ・ジャック/台湾海峡緊急指令」(←いや別にこれは観なくてもいいと思うけど)「菊豆」「紅夢」「秋菊の物語」「活きる」「上海ルージュ」「キープ・クール」「あの子をさがして」「初恋のきた道」「至福の時」「英雄HERO」と観てきてしまいました。
こうやって並べてみると初期の「紅いコーリャン」と「菊豆」は確かにグロテスクなまでに欲望・憎悪・悲嘆などが噴出する激しい作品なのですがそれ以降は彼の技巧的な要素のほうが大きくなっています。「紅夢」は私が初めて観た張藝謀 作品なのですが、その美しさやトリック的な感じのする物語の巧みさに大変に惹かれたものです。
むしろ「紅いコーリャン」のみなぎっている迫力はエンターテイメントな「英雄HERO」に近いような気がします。あの矢の飛んでくる圧倒感は「紅いコーリャン」の押し寄せてくる苦しみに似ている気がします。「活きる」でも運命は恐ろしい勢いで押し寄せて来るのですが、その辺りの見せ方というのは張藝謀 の特徴であり、それが退屈せず観れる技術だとは思っています。
例えば同年代のチェン・カイコー作品が意外と説明が足りない気がするのに比べ(とはいえ勿論「覇王別姫」は大好きですが)、張藝謀の表現の的確さには目を見張ります。ただあまりにも押し付けがましい演出なのでうるさいと思う人もいるのではないでしょうか。

「紅いコーリャン」の壮絶な設定、ハンセン氏病の結婚相手、レイプまがいの求愛、病気を怖れての消毒、日本軍の残虐行為(実際こういうことをしていたわけでもっと酷いことが行われ、もっと多くの人が苦しみ怖れていたと思っています)九児の死、皆既日食などの描き方が強烈すぎるのです。
だからこそ後の彼の作品は次第に抑えたものになっていったのでしょうか(それでも充分、押し付けてますが)

とは言え、そう感じながらもつい観てしまうのはむしろそのテーマ以外のコン・リーのアップや化粧法、花嫁を担いでいく時の酷い歌。砂埃の風景や酒造りの様子。姜文らのやりとりなどが比べようのないほど面白いものだからでしょう。
久し振りに観た私は非常に荒っぽい生(き)の張藝謀を大変面白く観て楽しみました。

監督:張藝謀  出演:コン・リー、姜文、トン・ルーチュン 1987年製作
posted by フェイユイ at 21:25| Comment(49) | TrackBack(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月30日

「橘子紅了」其の三

周迅主演ホアン・レイ共演のドラマ「橘子紅了」のあらすじと感想を書いてます。この辺からかなりはしょります。おまけに記憶で書いてるので間違いがあったり物語が前後したりすると思いますがご容赦を。

とうとう容家の主人・ラオイエが帰って来ます。ラオイエはシウハーを見てもそう大喜びというわけでもないのですが、次第に彼女を好きになっていきます。街には第二夫人がいるのですが、彼女との間にも子供は出来ず、またわがまま放題の彼女にややいらだつ時もあります。

大太太は第一夫人ですが、彼女の希望はこの蜜柑園の屋敷にラオイエが住み若い頃の自分にそっくりのシウハーとの間に子供が生まれ、ラオイエを満足させてあげる事。子供を生んで上げられなかった彼女はそれだけが唯一の希望なのです。

第二夫人は自由奔放な性格ですが、それでもやはりラオイエとの間に子供を持ちたいと願っています。が、なかなか出来ないのです。しかもラオイエが田舎に帰ってしまい、暇をもてあました彼女は若い男性と関係を持ってしまうのでした。しかも彼女はその男性の子供を身ごもってしまいます。

シウハーは自分の意思は捨てなくてはいけない立場です。家の借金のかたにもらわれて行ったのですから。その上、第一夫人は母親のようにシウハーを思いやって優しくしてくれます。勿論それは彼女の念願であるラオイエの子供を生むためなのですが。
ラオイエと結婚する前に出会ってしまったラオイエの若い弟・ヤオフイに心を惹かれながらもまた機会が何度もありながらもシウハーは思い切って大太太を裏切る事が出来ません。が、時代と彼女の状況を考えて彼女を責める事はできないでしょう。

ラオイエの6番目の弟・ヤオフイ。ドラマを観ていて一番いらいらするのがこのホアン・レイ演じるヤオフイです。この人さえしっかりしていて大好きでしょうがないシウハーをさらって逃げてくれたなら、と思うのですが、何とも軟弱でいつも肝心なとこで腰が引けてしまう。むしろ年取ったラオイエのほうがよっぽど男らしくていいや、と思ってしまうのはドラマとしてはどうなのか。ヤオフイはシウハーだけでなくフィアンセになっていた良家のお嬢さんにも煮え切らない態度を続け、あきれられてしまいます。お坊ちゃまというのは所詮こんなものか、という見本。優しい容貌のホアン・レイには適役です(いえ、顔はすごく好きなんですよ。「夜奔」でも弱気なお坊ちゃま役が抜群でした(笑))

3人の妻がいて旧家の主人というと頑固そうで横柄のようですが、確かに家長としての威厳はありますがラオイエは決して嫌な男ではありません。きっぱりとしていてしかも年若いシウハーやその恋人と思われる弟ヤオフイにも公平に結婚を反故にするチャンスを与えます。が若い二人のほうがどうしても逃げ切れず、シウハーはラオイエの妻になってしまうのであって、無理矢理嫌がるシウハーをものにしてしまうような酷さはラオイエにはないのです。

第一夫人の姪・ワンチン。彼女はこのドラマのどろどろ溜まったものをわーっと吐き出す役です。最初はシウハーに冷たくあたる嫌な娘なんですが、次第にシウハーの親友になっていきます。その辺が絶妙によいです。思ったことをぽんぽん言う現代っ子を表現する役目。

第一夫人・大太太の存在が物凄いのです。彼女は一見、主人から見放され、田舎の蜜柑園の置き去りにされた可哀想な女性のようですが、その実この物語を引っ張っていくのは彼女です。ラオイエですら,大太太の罠から逃れる事が出来ません。優しくて何もひどい事はしないのですが、皆彼女に逆らえないのですね。というのは彼女が世のしきたりというものを表していてしかも正しいと見えるからなのでしょう。言葉を荒げる事もない優しい大太太が皆を御していく様は次第に怨念を感じさせ恐ろしくなってきます。ドラマ中にほんのわずか窓からシウハーと話をしているヤオフイを見下ろしてるシーンがあるのですが、ぞおおと戦慄が走りました。ここは怖かった。自分の思い通りにならぬ娘を見つめる目はまさに怨念だったのでしょう。

このドラマは第一夫人が愛する主人・ラオイエに跡取りを生んで上げられなかったということから始まります。ラオイエが屋敷を去ったのは大太太が子供を生めなかったからではなく、そのことで大太太が異常なほどの執念を見せたからではないのでしょうか。しかしこのことはいつの時代もあることで現在でも不妊で悩んでおられる方は多いのですから、彼女の思いを責める事もまた出来ないのでしょう。
が、時代は進歩し、医学が向上しラオイエは不妊の原因が自分にあったと知ります。家長として男性として自尊心の高いラオイエは激しく動揺します。子供が生めない女として冷たく扱ってきた第一夫人。自分は子供を作れないのに妊娠している第二夫人。そして子供を作るべくして嫁がせられたシウハー。ラオイエは悩む。弟・ヤオフイが彼女を愛しているのを知っているので、二人が夫婦になってもよいから建前だけシウハーを自分の妻として二人の間の子供を自分の子として育てさせてくれ、と頼むのだ。ヤオフイもこのような異常な申し出は受けられない。

ワンチンには恋人が出来、若者らしく先進的な政治活動にも入り込んでいく。そしてシウハーに力を貸すから逃げ出してと手紙を書く。

シウハーはヤオフイの子供を身ごもりラオイエのことして生むことになった。出産を前にしてシウハーはラオイエと大太太にお願いする。この子供を生んだらこの家を出たい、と。心優しいラオイエと大太太は恩のあるシウハーを追い出すわけには行かない、と思いつつも彼女の幸せのために援助をして家を出ることを認めてあげようと話し合う。ラオイエが子供の作れない身体だったと解ってから二人はすっかり仲のいい夫婦に戻っていた。
シウハーは恩のある二人のために出産をする。子供が生まれた。だが、シウハーは多量の出血のために死んでしまった。大太太が産屋に入っていくと赤ん坊が泣いており、血が寝台から流れて溢れていた。彼女がかつてこっそり隠れて読んだ小説の中の少女のようにシウハーは死んでしまったのだった。
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「橘子紅了」其の二

ドラマを観ながらではなく記憶で書いているので前後すると思いますが、続きを書いてみます。

第一夫人・大太太の夫・老爺は都会で若く美しく華やかな第二夫人と暮らしている。そのことを姪のワンチンは不公平だと思っている。伯母様だけをこんな田舎に押し込んで。だが、大太太は懸命に家の切り盛りに働いて、蜜柑が紅くなるころには必ずあの方は帰ってきますよ、と信じているのだった。

老爺(ラオイエ)の若い6番目の弟・六爺(ヤオフイ)が大太太の家にいた時、シウハーがお礼を言いに訪ねて来た。その可憐な様子にヤオフイは惹かれる。この時まだヤオフイは彼女が大兄の妻になるとは知らない。

狭い路地で凧揚げをしているシウハーを見つけたヤオフイは彼女を広い野原へ連れて行って凧を揚げる手伝いをする。ヤオフイが上手く凧を揚げ、シウハーに手渡そうとする、とシウハーの手を放れ、凧は飛んでいってしまった。
「どうして」とヤオフイが聞くとシウハーは「あれは私。私はもう別の人間に変わってしまうの。だから空にいる母さんに聞きたいことがあったのです。母は答えてくれました」
空は暗く大きな風が吹いている。この苦しいような風景が、彼女のこれからの人生を暗示しているようでした。

都会からまだ帰ってこない主人ラオイエとシウハーの婚儀が行われる。代理人としてヤオフイが兄・ラオイエの代わりに花婿役をしたのだった。この時の花嫁姿のシウハーを演じる周迅はまるでお人形か美しい絵のようです。
こうして主人不在のまま第三夫人が立てられて、大太太はまるで娘が出来たかのようにシウハーを可愛がります。本当なら敵役なわけですが、シウハーは若い頃の大太太にそっくりでしかも子供を生んでくれる大切な女性なのですから、第一夫人の異常なほどの自分への執着にシウハーが恐怖を感じる場面もありました。貧しい境遇から皆が羨むお屋敷に移ったとは言え、彼女の意思ではなく、彼女は身体を売ったも同じなのです。

シウハーがこっそり本を読むシーンがあります。彼女は旦那様の本を読み、それに夢中になるのですが、その小説の女の子が自分に思われて泣いてしまう。大太太の姪ワンチンはこの頃、シウハーを目の仇にしており、本を隠してその結末をシウハーに教えます。その女の子は最後に死んでしまい、幽霊になる、のだと。
それを聞いていた大太太はひどく二人をしかりつけます。シウハーはもう二度と本は読みませんと誓います。大太太はシウハーに女にとって一番大切なのは旦那様に子供を生んであげること。私はできなかった。でもまだ第二夫人も生んでいないの。だからあなたがラオイエに子供を生んであげて。このような境遇でも大太太は心からラオイエを愛し崇拝しているのでした。

六弟・ヤオフイは何度もシウハーを自由にしようとし、シウハーもそれを求めながら実行には移せません。この時点で旦那様ラオイエはまだ少女シウハーとの結婚に乗り気ではなく、むしろ剣呑とさえ思っているのですから、ここで二人が何とかすればこの罠から逃れる事は出来たはずです。敵は優しげな大太太だけ。ですが、二人はその優しい大太太の望みを振り払う事が出来ませんでした。  続く
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2005年09月09日

「橘子紅了」周迅

シウハー.jpg
周迅です。きれいー

「射[周鳥]英雄伝」でコケティッシュな魅力を思う存分発揮して楽しませてくれた周迅ですが、私の大好きな彼女の作品に「橘子紅了」というのがある。

清朝末期、中国・蘇州の田舎にある古い大きなお屋敷が舞台。容家は大きな蜜柑農園を持っており、第一夫人がそこを経営し、姪の少女と暮らしていた。
主人は第二夫人と都会暮らし。貿易会社を経営していて滅多に帰ってこないのだった。何一つ不自由のない大金持ちだが、唯一つ、容家には跡取りが生まれなかった。主人は子供を産めなかった第一夫人を避けるかのようにしていたのだが、第一夫人はそんな主人をまだ深く愛しており、いつか帰ってきてくれる、と信じていた。
姪のワンチンはそんなおばを慕い、励ましているのだった。

寂しい田舎の屋敷だが忙しい時には、主人の年の離れた若い六番目の弟がやってきてくれる。心優しい六爺だった。

第一夫人は字が読めないのだが、蜜柑園の帳簿もこなしていた。その中で支払いが滞っている者がいた。夫人は自ら徴収のためにその家に足を運ぶ。が、そこの主人は留守で代わりに病気の母親の看病をしている娘が出てきてお詫びを言うのだった。今お金が払えません。私が働いて返しますので許してください、と土下座する。そのけなげな態度の娘の顔を見て夫人ははっとする。自分の若い頃にそっくりなのだ。第一夫人は子供を産んであげられなかった主人のためにその娘を第三夫人に迎えることにする。

と言う話なのだが、この可愛そうな娘シウハーを「射[周鳥]英雄伝」の黄蓉をやった周迅が演じているのだ。黄蓉とまったく違うお人形のようにきれいな、でも芯の強い少女の役の周迅はまたなんという魅力があるのでしょうか。
これも是非日本でやって欲しい(DVDにして欲しい)作品です。(なってたらごめんなさい)

私は中文字幕で見たのですが、すごく見ごたえのあるドラマでした。時間を見つけてちょいちょいストーリー書き足したいですね。

監督:リー・シャオホン〈李少紅〉、出演者にホアン・レイがいます。2001年のテレビドラマです。
タグ:周迅
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2005年08月22日

「画魂」が日本語字幕で見れるのだね

画魂フー・ジュン.bmp画魂.jpg

コン・リーの映画「画魂」ではなく、ミシェル・リー、胡軍、リウ・イエ出演のドラマ「画魂」である。今日discas見てたらレンタルされてた。
以前の記事では途中で「もう嫌になった」というようなことを書いてしまったのですが、字幕で見たらおもしろいかも、です。少なくともフランスに行く前の娼館の話はなかなか好きでした。
ミシェル・リーより娼館の友達の女性の方が好きだったのだ。
また「天龍八部」とは違う胡軍を見られますし、リウ・イエ君も少し出演。「藍宇」がらみで期待してもダメですが。
しかしなぜこれが日本語字幕付きでレンタルされるのですかね?かなり渋い話だと思うんですが・・・いやいいんですが。
スタンリー・クワン監督で質は高いですので、見ごたえはあります。

私としては周迅の「橘子紅了」して欲しいですが。か、「像霧像雨又像風」なんか。趙薇(ヴィッキー・チャオ)の「還珠格格」やった方が楽しくてファンがつきそうなのですがねえ。(どれも古くてすみません)

コン・リーの「画魂」はけっこうおもしろかったです。

追記:ドラマで思い出しましたが、最近、韓国ドラマに続いて台湾ドラマも多いのですが、なぜ「ニエズ」はないのでしょうかね?私的には謎。

追追記:「笑傲江湖」もDISCASでレンタルされているのでチラッと見たらやっぱりおもしろそうです。いつか見ねば。
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2005年07月21日

o艾呀呀、去哺乳(Feeding Boys,Ayaya)・崔子恩

ayaya.jpg
この写真がいいんでちょっと欲しくなるでしょ。ふふ。

崔子恩、脚本・監督作品です。名前だけは聞いてはいたのですが、初めて観ることになりました。例のyesasia「レズビアン&ゲイ映画」シリーズにて購入。

キリスト教徒である兄は弟・小宝が男娼をするのを止めさせようとしている。そして小宝の友達も説得する。が、兄の思いは通じない。やがて兄は病気になってしまう。そしてガールフレンドに「自分の死後、街角で福音を読んで弟のような男娼たちを救ってやってくれ」と頼む。彼女は頼みを引き受けるが、彼女が面倒を見た男娼たちは今度は物乞いを始めるのだった。

と言うような話であるだろうか。途中ガールフレンドが瀕死のボーイフレンドに日本語の歌を歌ってあげるシーンがある「新しくあなたらしく生まれ変わる。」とかいうのであるが何の歌かはわからない。

内容はなんとも言えないのだが、映し出される風景や青年たちがごく普通でありながらも興味深く観てしまった。この雰囲気なかなかいいです。
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2005年05月31日

「天下無賊」後半

葛優2.jpg
葛優(グー・ヨウ)

リー・ビンビン.jpg
リー・ビンビン

アンディ+レネ.jpg
アンディ・ラウ+レネ・リウ

あーおもしろかった。この映画についてはこれ以上言うこともないんですけど(笑)

大自然の中を行くかなり豪華な列車の中でのアンディ・レネ組とグー・ヨウ悪組のスリ攻防は見ごたえあり。このスピード感とおしゃれな感じを出すためにはやはり香港スターのアンディ・ラウの存在がなくてはならないものだったのでしょうね。
しかしグー・ヨウさんの悪者ぶりというのはいつもはまってます(笑)あの目が恐いんだよね。私的にはグー・ヨウさんの北京語を聞いてるだけでいつも楽しい。いや、意味が解るわけじゃないんだけどあの独特の口調は聞いててあきない。

えと若干ネタバレ。

途中から正体が解る乗客の男性がかっこいいです。どきどきはらはらおかしい場面もあって楽しめますが、最後はじーんとさせて締めとなる。うーむ、これぞエンターティメントですね。レネ・リウはかわいいけど、ちと色っぽくないからリー・ビンビンがその分がんばってます。きれいでした。
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「天下無賊」アンディ・ラウ、レネ・リウ、グー・ヨウ 前半

天下.jpg

ま、また不思議な映画を観てしまった!と言ってもまだ途中だが。作ったのはフォン・シャオガン。中国ではお正月映画でお馴染みという大人気監督さんである。「大腕(ハッピー・フューネラル)」の監督さんだ。(おもしろかったよね)
しかもご本人もちょいちょい映画に出ていらっしゃるらしくチャウ・シンチーの「カンフー・ハッスル」でもヤクザの役で出演してたと。ほえ、また観ねば。

しかしアンディとレネとグー・ヨウさんというものすごい3人である。香港と台湾と中国のそれぞれ代表選手がスリとなって大陸を走る列車を舞台に華麗なるスリ・テクニックを繰り広げる。いきなり、よそ者が見るとその不可思議な宇宙空間に取り残された気がする。なんだか違う惑星のようだ。地球のようでこの星ではないのかも知れぬ。
まず景色が全然異空間だ。ものすごく広い。大陸の人々の中でアンディとレネが浮いている。勿論、グー・ヨウさんはすばらしく不思議だ(笑)いつも不思議空間だもの。そしてアンディ+レネのスリコンビとグー・ヨウ+リー・ビンビンたちスリチームのへんてこな戦いが!アンディとグー・ヨウさんのゆで卵から剥き対生卵を指で割る対決はあまりにも珍妙な音楽とともにあっけにとられてしまう。また。カンフーのようなまた不思議なスリ攻防。
そういうみょうちきりんな争いの中で一人存在感のある少年が。おや「盲井」に出てたあの男の子だ。ここでも心根の優しい田舎モノの少年を演じているのだが、抜群にうまいです。この子だけ地球人だ。
実はこの子がこの映画の中心になる存在で、この朴訥とした少年が一所懸命稼いで田舎にもって帰ろうとしている大金を二組のスリチームが何とかして我が物にしよう、という話なのだ。(おいおい、可哀想じゃないか!)
グー・ヨウさんは上手いけどいつも普通じゃないですね(そしていつも頭が気になるグー・ヨウさんだがここでも白髪から黒髪になったりして妖しい)
レネも相変わらずであのきょときょとした演技がかわいい。アンディはいわずもがな。

しかしこれではなんだか褒めてないように思われそうだ。こんなにおもしろい映画もないと思って観ております。これは日本では上映されてないのでしょうか?中国ではやっぱりの大ヒットだったみたいですね。すごいなあ、フォン・シャオガン監督って。

*スタッフ*
監督・脚本:馮小剛 撮影:張黎 美術:趙京、趙海 
*キャスト*
アンディ・ラウ 劉若英(レネ・リウ)葛優(グー・ヨウ) 李冰冰(リー・ビンビン) 尤勇 ワン・バオチャン(少年)
2004年
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2005年05月29日

「見知らぬ女からの手紙」シュー・ジンレイ

姜文2.jpgシュー・ジンレイ.jpg
この美女がこのおっさんもとい男性に恋をする・・・無理か?そういうこともあるかもね。

ネタバレあり。(さらに途中「オールドボーイ」のネタバレあり。ご注意ください)

とても不思議な話なんですよね。ある作家が手紙を開くと衝撃的な文章が書いてあるのだが、どうしてもその女を思い出せない。
一人の少女が隣に住む作家に憧れ時を経て性的な関係を持つまでに親しくなります。だけどそう思ったのは少女の方だけで、元来、放蕩な作家は少女のことをすっかり忘れてしまう。少女はその時身ごもっており、男の子を生む。少女はやがて高級娼婦になり豊かな生活をするようになるが、再会した作家にまだ恋心は消えていない。だが作家の方はかつて愛したはずの女性を全く覚えていないのだ。
うーむ、すごい。ここまですっぽりと記憶が抜けてしまうなんて。シュー・ジンレイ演じる女性の方が長い時がたっても恋心が醒めないだけにその対比ははっきりとします。なんだかSF的ですらあります。普通だったらめそめそ男を思い続けている女と薄情な男という感じを受けてしまいそうですが、シュー・ジンレイがさっぱりした感性の持ち主なのか、全くそんな感じではないし、むしろ最後のシュー・ジンレイのにらみつける目がすごくて(迫力ありました)とんでもない大ボケの姜文が哀れです。シュー・ジンレイのインタビューで「最初、原作を読んだ時は、女が哀れで男はひどい、と思ったが、数年たって読み返したらかわいそうなのは男の方だと思った」と言われてましたが、映画の中の作家さんは(姜文の演技力ですね)まさに情けない男そのものでした。
ラストシーンのカメラが姜文の目からずーっとズームアップしていくと女の顔が窓に映っていてびびりました。こ、怖かった。
まーったく違う映画ですが、韓国映画「オールドボーイ」もこういう大事なことをとんと忘れた男の話で、ひたすらひどい目にあうわけですが、モノは忘れないようにしないといけませんね。どんな怖い目にあうかしれません。(いやこの映画はあんなことしませんよ)

シュー・ジンレイは、初めて観たのですが、さすが中国4大美女の一人だけあってお美しい。しかもこの映画監督をした才媛であります。姜文も久し振り観れてうれしい。いつものパワフルな演技でなく渋い感じに押さえていてとてもよかったです。かっこ悪い感じも上手く出てましたし。少女が恋する相手としてはおかしい、という意見が多そうですが、もしかしたらこの少女は見てくれじゃなく作家というステイタスもしくはそういうイメージに憧れるタイプだったのかもしれませんね。大体、作家さんってモテるからなあ。頭よさそうに思えるでしょ。
それに確かに肉体関係を持つと男が悪い、といわれてしまいますが、この話は少女の方が積極的に恋をして想い続けてるわけですから、作家さんは全くかわいそうではアルのですよね。少女というのは一人で恋をしてしまう、という話なのかもしれませんね。
そういう不思議話が私好みの中国情緒たっぷりの映像のなかでくりひろげられてとてもおもしろかったです。
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2005年05月19日

周迅の「美人依旧」後半

ジョウシュンアップ.bmp
(これは映画ではありませんが可愛いので。なんだか周に弱い私)

フーアン.jpg

中華情緒たっぷりの映像ですが、なかなか忍耐を試させられますw制作にはアメリカも加わっているようですが、むしろヨーロッパ映画の雰囲気があります。

ネタバレです。しかし中文を読んでのことなので多分大いに勘違いあり。

お金持ちの父が亡くなって屋敷に戻ったシャオフェイ(周迅)はずっと慕っていた姉イェンツィ(ヴィヴィアン・ウー)との再会を喜ぶのですが、姉はシャオフェイを利用するだけで恋人ホアン(王志文)と外国へ行って結婚しようとしていた。むかついたシャオフェイは姉の恋人ホアンを自分のものにしようとするが。というとなんだか、よくある女同士の嫉妬劇のようですが、おやコレは結局姉と妹が仲良くなるためにホアンさんが使われたようで。最後には姉と妹がにっこり笑って手をとりあってると言う、結局この姉と妹が仲良くなるお話だったわけですね。うーん、なかなか凝ってますね。耽美を堪能したい時はいいかもしれませんよ。

周迅は文句なく美しくて雰囲気あります。王志文を見たい方もまたいいことでしょう。中国のこういう雰囲気にたまには浸りたくなる私です。
タグ:周迅
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2005年05月18日

「美人依旧」周迅 ・前半

美人・а2.jpg美人・а1.jpg

周迅目当てで買っちまいましたよ。内容は全く知らないでいたのですが、なかなかアンニュイでよいです。つーか、こういう中国のお金持ちの退廃的な雰囲気と言うのがやはりたまんなく好きですねw

40年代、青島を舞台に退廃的ムードと妖艶なチャイナドレスが美しい。資産家の父を失ったイェンツィ(ヴィヴィアン・ウー)は、遺言に従い、かつて追い出した腹違いの妹シャオ・フェイ(ジョウ・シュン)を家に呼び戻す。15年ぶりに一緒に暮らし始め、徐々にお互いに愛情を持ち始める2人。しかし、イェンツィが想いを寄せているカジノ経営者のホァン(ワン・チーウェン)が、シャオ・フェイを気にするようになってから姉妹の歯車が狂い始める。と言うお話。

周迅の美しさはわかってるとはいえ惹き付けられますね。粗末な服でバラッとした髪でも(むしろそちらの方が)可愛らしい。また王志文もまたなんとも雰囲気のある伊達男振りで素敵です。
シャオ・フェイの友達役の女の子は「橘子紅了」でえーとジョウ・シュンの嫁ぎ先の姪っ子(?)(大太太といつも一緒にいた)あの子じゃないのかな?よくわかんないけど。
王志文は「北京ヴァイオリン」の先生だった人。監督の胡安は「西洋鏡」の監督さんですね。

監督(女性)胡安 出演 周迅、王志文、ヴィヴィアン・ウー 
タグ:周迅
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2005年05月11日

「周漁的火車(たまゆらの女)」後半

ジョウユイ2.jpg

後半見ましたってだけですがwそんなに言うことはないのですよねえ、随分手抜きですがwだってね、きれいで気持ちよくていいなあと言うことで何も説明は要らないような。じゃなんでこれ書いてんだっていう話もあるでしょうがね。

昨日書いたことのただ繰り返しになるだけなんですが、景色も列車もコン・リーの美しさも二人の男たちも悲劇であることすら心地よいような映画でこの雰囲気が好きなら○、退屈なら×、というだけなのかもしれない。私としては周漁とチャン・チェンのシーンでアメリカの夜になる場面・すだれ越しに二人の話を聞く場面・周漁が列車に乗ったと思ってチャン・チェンが後を追って乗ったら実は周漁が乗ってなかった場面とすれ違うロープウェイを重ね合わせたところなども好きですし、また太ももをさらけ出して走り出す周漁、霧に隠れた湖の場面、どんよりと曇った空など好きなシチュエーションがいっぱい詰まった映画です。

ところで二人の男の名前チェン・チンとチャン・チェンって日本人的にはややこしいですね。漢字では陳清と張強だから全然違うからいいんですが。

監督スン・チョウさんは「きれいなおかあさん」でもコン・リーをお母さん役に使っています。これは未見というかBSで少しだけ見ました。化粧気もないお母さん役からふたりの男の間を揺れ動く美しい女性までやらせるのだな、と感心します。頑固な一途さは一緒です。

監督スン・チョウ 出演コン・リー、レオン・カーファイ、スン・ホンレイ 編集ウィリアム・チャン 2002年
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2005年05月10日

「周漁的火車(たまゆらの女)」前半

ジョウユイ.jpg

いろんな意味で好きな映画である。まずこういう列車の中の映画というのが好きだし、何だか全体に雨が多くてじっとりした感じも好き。コン・リーの唇をきっと食いしばった美しさもよくて、二人の男レオン・カーフェイとスン・ホンレイもどちらもぴったり役にあっててその二人の間を揺れ動く女というのもいいじゃないですか。雨にぬれた町並み、黄色の壁の家、コン・リーを送ろうとしてバイクに乗ってくるスン・ホンレイがすてき。もう一人のコン・リー演じる女シュウとジョウユイ、そして時間が交錯していく感じなどもまた好きである。

もう何回か中文字幕でみているのだが、日本語字幕で見たくなってまた見てるとこです。何回も何回も映されるコン・リーのスカートから伸びた脚のきれいなこと。
スン・ホンレイは「像霧像雨又像風」で見て以来大好きですwあのドラマは殆どスン・ホンレイが持っていってたと思うんですが、どうでしょうか?ここでも何とも言えぬかっこいいというのか飄々とした男を演じています。トロッコをおしていく姿もよかったですね。
あの硬そうな椅子で男のために10時間もかけて列車に乗ってるのは思った以上に大変なのでしょうが、窓から見える流れていく景色、髪を揺らす風が気持ちいい。白い大きな袖をつけて踊りの練習をしている女の子はなんなのでしょうね。

また明日、後半見ます。
posted by フェイユイ at 00:39| Comment(0) | TrackBack(1) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月18日

任逍遥/『青の稲妻』

久しぶりの中国映画、しかも現代劇である。私としてはこういう現代中国映画こそたくさん見たいのだが、いかんせん、多分制作数も少ないのだろうし、まったく見る機会がない。これは、例のDISCASさんでレンタルした日本語字幕付きです。しかし実は何とかひねり出したような映画だ、あまり期待できないかなあ、と思っておったのです。が、これは、よかったですねー!!ばんばん!珍しく一気にみてしまったし。中国の地方都市(といってもかなり田舎)大同での2人の19歳の若者とそれぞれが想いを抱く女性とのごくありふれた日常を描いてる、はずだが、金もなく将来の見通しもなく好きな女の子ともどうなるのか解らない二人は何をやらかすというのか。見ているだけでも苦しいような絶望してしまうような日常。恋人とのデートも狭くて薄暗い部屋でテレビをみてるだけだ。
主人公シャオジィは憧れのダンサー・チャオチャオと食事をしながらタランティーノの映画を思い出し(パルプ・フィクション?)強盗の真似をするとこなんかおかしい。またシャオジィはバイクに乗ってるのが、遠いところへ逃げ出したい衝動をもっていることだと感じられる。
台湾の人気歌手リッチー・レンのヒットナンバー「任逍遥」がこの映画のタイトルそのままになっている。「何ものにもとらわれず、自由に生きる」ということらしい。
その内容も勿論なのだが、こういう場面の撮り方、色合いや空気のようなもの、こういう雰囲気の映画はどうにも好きなので、それだけでも私としてはいい映画になってしまう。このテのバイクに主人公が乗るのも大好きで、自分がバイクに乗っていたせいもあって、バイクが出てくるというのも、たまんない要素のひとつになってしまう。

シャオジィとビンビン

監督・賈樟柯(ジャ・ジャンクー)作品、他のも見たいものです。
出演 ウー・チョン チャオ・タオ チャオ・ウェイウェイ 2003年
posted by フェイユイ at 00:05| Comment(0) | TrackBack(1) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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