2006年08月29日

「宅變」陳正道

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えー張孝全の「盛夏光年」のために(?)陳正道監督作品「宅變」を観てみた。中文字幕だしまあ画面を見ていただけなんですが、古い洋館を舞台におどろおどろしい雰囲気が結構好みな感じでした。私的には洋館より中華風のほうがより怖そうな気がするし好きなんですけどね。
とはいえ作品映像のクオリティも高くますます「盛夏光年」の期待度は高まりました。そんなに大げさな脅かしや残酷シーンがないのもよかったです。格調高い品のいいホラーですね。

「宅變」には「17歳的天空」のジェイソン・チャン、「ターンレフト・タンライト」の 關穎(クァン・イン)が出演しています。

「宅變」DVD
タグ:ホラー
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2006年08月12日

「盛夏光年」待ち遠しい!

盆前の集中勤労で精神と肉体が分離しそうであるが、これはまた美しい写真が。
例によって石公さんのとこから移動させただけでなんとも申し訳ないです。

「盛夏光年」

時間がなくてちらりと見ただけですが綺麗な映像です。うーん、早く動く絵を観たい。

追記:タグ・クラウドで「張孝全」の後に「同性愛」というタグが来てしまったのは私のせいではありません。そりゃそういうタグを書いてしまったのは私ですがね(笑)
タグ:張孝全
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2006年07月05日

《盛夏光年》張孝全

盛夏.bmp

相変わらず石公さんのブログで張孝全くんのことを知ってあわてて見に行く。

陳正道監督《盛夏光年》の映画予告である。

この映画を知ったのも石公さんのとこでして、おんぶに抱っこで頼りっきり。申し訳ない。

予告を見てても孝全くんのかわいいこと。他の二人もいい感じです。映画の雰囲気も素敵でこれは絶対観たい!!
キスシーンが当分頭の中を支配しそうです。

追記:てか、関係ないけどこういうのがありました。今頃気づく。今更ですが。

「東宮西宮」のUSバージョンが出てたんですね。

観たい人はもうVCDで観てるとは思いますが、DVDだと少し観やすいのでしょうか。勿論リージョン1になりますのでご注意を。
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2006年04月07日

ボーリン×イーフェイ×メイデイが贈る『五月の恋』公開

五月.jpg

ボーリン×イーフェイ×メイデイが贈る『五月の恋』公開

まだ日本で公開してなかったんですね。リウ・イーフェイの凄く可愛い姿が観られますよ!!あ、チェン・ボーリン君もね(笑)

私が以前書いた記事(大した事は書いてないが)→ 「五月之恋」
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2006年03月24日

「百年恋歌(最好的時光/Three Times)」侯孝賢(ホウ・シャオシェン)第3話

最好的時光.e.jpg

第3話は現代の台北。台北の町の光景って殆ど日本と見分けがつきませんね。実際に行ってもそうなのかしらん。

なぜか,第3話目に字幕が入らなかったため、殆ど眺めてる状態。セリフはかなり少ないんですけどね。

現代の恋愛はやはり喧騒と怠惰と空虚さに象徴されるのでしょうか。苛立ちというものもキーワードですね。そして携帯とパソコンです。携帯っていうのは今の恋愛映画には絶対欠かせない小道具ですね。これを持たない映画を作ったら殆どリアリティなくなってしまうんでしょう。私としてはもうこれがでてくるとかなりげっそりするんですが(だから時代劇観たくなるの)
怠惰と空虚を絵にするには必須アイテムであります。

スー・チーはどの時代でも魅力的ですね。チャン・チェンは今回は特に出番が少なかった。でもバイクの運転をしてスー・チーを後ろに乗っけているんですが、私はただバイクで二人乗りしてるっていうだけでかなり弱いのです。ってことは3つとも好みのシチュエーションであったということですね。
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「百年恋歌(最好的時光/Three Times)」侯孝賢(ホウ・シャオシェン)2話まで

ThreeTimes.jpg最好的時光.b.jpg最好的時光.c.jpg最好的時光.jpg

台湾映画は久し振りです。この前が去年の8月28日、ツァイ・ミンリャンの「浮気雲/天邊一朶雲 (The Wayward Cloud)」となってますから随分たちます。
輸入DVDの中文字幕で観ましたので深くは触れられませんが、思った以上に好きな映画でした。
それは主役のスー・チーとチャン・チェンの魅力によるものが大きいと思うのですが、セリフの少ない静かな物語に引き込まれて観ていました。

映画は3部からなるオムニバス形式。英字のタイトルどおり3つの時代におけるそれぞれの恋人たちを描いています(3話目は観てませんが、多分)
侯孝賢らしい淡々とした語り口ですが1部が短いので苦にはなりません。と言うとおかしいけどもう少し観ていたかったのに、と思わせる時間構成とも言えるでしょう。実際もう少し観たかったです。

第1部は1966年が舞台。兵役中の青年(チャン・チェン)が休暇中にプール・バーで働く秀美(スー・チー)と出会う。意気投合したと思ったら、突然秀美は姿を消してしまう。僅かな休暇中に青年は秀美を探し求める。
スー・チーが可愛らしいです。狭くて1台しかないのかな、粗末なプール・バーの動かしにくい引き戸をがたがた動かして日が差すのがほっとして新鮮な空気が入ってくるような気がする。そのひびが入ったガラス窓から見えるスー・チーの顔が可愛い。
再会して一緒に食事をするシーンがおいしそうで仲がよさそうでホントにいい感じなのです。

第2部は1910年。文人であるチャン・チェンが遊郭で働くスー・チーのもとへ通う。
詳しいわけじゃありませんが、この辺の雰囲気に物凄く弱い。音楽といい調度品といい衣装といい、惹かれちゃうのだなあ。
チャン・チェンは弁髪。似合います。眼光鋭くて、顎がとがってかっこいいです。
スー・チーは美しく髪を結い上げてこれも品格があってすばらしい。物凄く美人に見えますね。
これは無声映画仕立て(音楽は入ってますが)でセリフはあっても声が聞こえず画面が切り替わって字幕が入ると言う奴なのでよけいに古めかしい形式美を感じさせられます。こういう感じの時代物の面白い映画を観たいものですね。

監督:侯孝賢(ホウ・シャオシェン)出演:舒 淇(スー・チー) 張震(チャン・チェン)2005年製作
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2005年08月28日

「浮気雲/天邊一朶雲 (The Wayward Cloud)」・後半、蔡明亮

李康生.jpg

李康生のワンピースミュージカルのとこからもう一度観ました。考えたら、李康生って無表情か思いつめた顔が多かったので(私が知ってるのでは)こんなにはじけた顔は初めて見るのかも。はじけてると言うより壊れてます。「はっはっは、ひっひっひ」というかなり高揚した歌にあわせて李康生があるときはピンクのワンピース、またあるときは別のワンピースに着替えて踊ります。女の子のほうが男装していてると言う倒錯ミュージカルです。スイカ輪切りをそそまま傘にしたデザインがかわいい。アメリカものと違ってその辺の人たちが踊ってる感じがまたよいです。

後半はよりいっそうエロティックな展開が多くなってきます。

とりあえずは鍵を失くした彼女ですがかなり奇妙な行動を取るお姐さんであります。まず鍵を失くしアスフェルトの中から掘り起こしてもらう。スイカが大好き。スイカのジュースをいつも何リットルと作ってる。尚且つスイカを川から拾って来る。水不足対策のため、ペットボトルの水を大量に集めてる。冷蔵庫も水のペットボトルだらけ。大きなスイカがその中にごろんと転がっている。お姐さんそのスイカを皮の上からぺろぺろちょいとスケベチックに嘗め回します。それからスイカを服の下に入れて妊婦さんの真似をして階段を登り途中で苦しみだしてスイカを出産(?)します。

日本人AV女優がペットボトル(また)で自慰をするのを撮影してると蓋がなくなってしまったり(!)蔡明亮お得意の公共トイレでのミュージカル(別にトイレのミュージカルが得意なのではない)では李康生が男性性器に扮していたり(何だか私この前から男性性器にとり付かれてる?)鍵の縁で仲良くなったお姐さんとレンタルDVDショップのアダルトコーナー(別室)でラブシーンやったり。

なぜかしらん日本人AV女優さんが気絶したまま元に戻らなくなる。AV撮影中止かと思うとそうではなく女優さんが気絶したままの状態で撮影続行。李康生再びポルノ男優として仕事開始。仲良くなった男性がポルノムービーの男優だった事に気づかされたお姐さんは窓の外から李康生の撮影現場を観察。李康生が激しく女優を攻めるが女優は一言も発せず。見てるうち、お姐さんは次第にあえぎ声を出していって、李康生も彼女の視線に気づいて。そして・・・!!

最後の構図はかなり笑えると思うのですが、あなたはどうでしょうか?

いつも哀しさの中に笑いがある、と感じる蔡明亮監督の映画ですが、今回は笑いの中に哀しさがある、と感じました。ずっとおかしな演出が続くのですが、鍵の彼女のようにぽろりと涙がこぼれるのかもしれません。

監督:蔡明亮 出演:陳湘[王其]、李康生、楊貴媚、夜櫻李子(すもも)、陸筏琳  2005年制作
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2005年08月27日

「浮気雲/天邊一朶雲 (The Wayward Cloud)」・前半、蔡明亮

天膕一朶雲.jpg

副題が「スイカとエロとミュージカル」である、と言うのはうそだが、まあまさに前編のみとはいえその3つが繰り返し、盛沢山である。

当たり前のようで不条理としか言いようのない相変わらずの不思議世界。医者と看護婦の格好に扮した男女が(男は李康生)ベッドの上でスイカを女性の性器の上に乗せそれを性器に見立ててセックスをする。汁は飛ぶは、種は飛ぶはで事後にシャワーを浴びようとするが、水不足で水を止められ出てこない。かくして二人は蟻に食われる事となる。という無茶苦茶な始まりである。

途中いきなり李康生が半漁人になって美声で歌いだしたり(別の人の声?)ワンピース姿の女性(!)になって踊ったり、と大奮闘である。しかもポルノムービーの男優をやっている役なのでものすごく体力いって大変な運動量である。

水が溢れてくるシーンはやはりこの映画でも健在。李康生がスイカのべたべたを洗い流すためビルの水槽タンクの下の方に水がたまってるとこで身体を浸すんだが、この時、半漁人になって歌いだすのである。また、鍵をなくしたと言って道路工事をしているそばをうろうろ捜す女の子が出てくるのだが、この女の子の鍵が舗装したばかりの道路の表面にめり込んでしまっていたのだ。李康生が鍵を掘り起こすとその穴から水がじわーっと染み出してくる。

そしてスイカが画面に溢れているのだ。出だしから、地下道のような場所を女の子がスイカを抱えて歩いてくる所から始まる。テレビでもスイカのニュースをやってるし、川をスイカがぷかぷかと流れてくるし。
また、鍵を取り出してもらった女の子が李康生に差し出すスイカのジュースを馬鹿でかいコップになみなみとついでくるのだ。小康はイヤとは言わず受け取って捨てちゃうのだが。

とにかく映画がスイカの甘い匂いとエロと美声の歌声と奇妙なコスチュームと造花などで構成されておりチープというかド派手というか物悲しくもあり、またおかしい。

李康生はいったいいくつなのか想像がつかないがいつまでたっても年を取らない人である。裸になる場面が多いのだがすごく引き締まってるしね。

また、いつも蔡明亮映画に出てくる地味なお母さん役が多い陸筏琳 ルー・シアオリンもあだっぽい歌姫となって歌い踊っておられました。つかDVDパッケージの中身写真は陸筏琳だものね。
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2005年08月22日

「不見不散:不散」(さらば、龍門客桟)蔡明亮

なんともまた蔡明亮らしい映画というのであろうか。

かつては客もいっぱいになったのだが、今は老朽化し閉館となる映画館の最後の一日を描いた作品だ。かといって何か感動的な出来事が起きるわけではない。
降りしきる雨の中一人の青年が雨宿りといった様子で映画館に入る。中ではキン・フー監督の古典的名作「龍門客棧」が上映されているのだが、観客は数名という侘しさだ。
青年が席に座ると隣の椅子の背もたれに足を投げ出してくる男(青年の顔にあたりそうになる)や空席だらけなのに隣の席に座ってくる中年男性(どうも怪しい)画面を食い入るように見つめている年配の男性(もしかしたら上映中の映画の主人公なのかもしれない)などがいた。

映画にはもう一人足の不自由な若い女性が従業員として登場する。ひどく足を引きずらなければならないのだがひとり歩き回って働いている。映画はこの従業員の女性と観客である青年を交互に映し出す。

やがて青年は倉庫らしき場所を徘徊するが、どうやら同性愛者のハッテン場となっているらしくそれらしい男たちが青年に擦りあうように歩いていく。青年も別にその状況に戸惑っているわけでもない。

その中に一人若くハンサムな男性がいて青年を誘うように狭い廊下に導く。青年はその男性に近づく。その男性は青年にこの映画館には幽霊がいる、とささやく。青年は男性に身を寄せると、男性は静かに立ち去ってしまう。青年は男性に言う「我是日本人(私は日本人だ)」男性が答える「サヨナラ」
 
従業員の女性は黙々と働くのみで感情がわからないのだが途中上映されている武侠もののヒロインを熱心に見ている目が印象的だった。

それにしても螺旋階段や狭い階段、地下室などが次々と出てくる不思議な映画館だ。そして建物は雨漏りがし、水がたまっており、どこもかも古臭い黴の匂いがしてきそうなのだ。

この雨漏り(水漏れ)というのが蔡明亮映画の特徴なのだが、今回も映画の間中降りしきる雨のせいで置かれたバケツがいっぱいになる。

映画が終わり、明かりがつき観客は帰っていった。従業員の女性が掃除を始める。そして長い時間もう誰も座ることのない整然と並ぶ椅子が映される。ここでかつては様々な映画が上映され様々な人が訪れ楽しんだのだ。

上映後のロビーで一人熱心に映画を観ていた年配の男性が立っている。帰ろうとしていた孫を連れた別の男性を引き止める。主役の男性と監督なのであろうか。「久し振りに映画をみたよ」「もう誰も映画を観ないし、我々のことも覚えてません」二人は笑いながらじっとロビーに佇むのであった。

ここでやっと李康生が映写技師として登場。映画が上映されている間は姿も見えなかった。片づけをしている。従業員の女性も手早く館内を片付け自分の持ち物を持って外へ出る。映写技師がシャッターを下ろし部屋を見ると女性が置き忘れたのか饅頭があった。土砂降りの雨の中、彼はレインコートを着て女性の下へ饅頭を持っていこうとするのかバイクに乗って走り出した。だがその後を女性がゆっくりと傘をさして帰っていくのだった。

いつものように不思議な味わいのある映画です。またいつものようにおかしさもあって、トイレでいつまでも用をたしている姿は参りました。
また最後の土砂降りの雨が映画館の失われる気持ちを現しているのでしょう。

監督:蔡明亮 出演:李康生 山田村恭伸 陳昭榮 2003年制作
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2005年08月18日

「不見不散:不見」The Missing・李康生

不見不散.jpg

とにかくお祖母ちゃんが公園でちょっと公衆トイレに行った間にいなくなってしまった孫のシャオ・イーを探し回る話です。といってもそれだけじゃないことは確かです。

公園には人がいっぱいいるのでお祖母ちゃんは手当たり次第に孫の行方を尋ねまくるのですが「男の子?女の子?服の色は?いくつ?」「男の子。オレンジ色の服。3歳」を何度も繰り返すばかり。しまいには「3歳の子を見てないのが悪い」などと言われ切れてしまったり。映画の中で走り回ること走り回ること、ものすごく気の毒です。途中でスクーターに乗ったふくよかなお兄さんが手助けしてくれて一緒にバイクで探し回りもします(優しい人だ)それだけなんですが、やはり3歳の孫がいなくなったのは気が狂わんばかりの事件です。

一方、こちらが出だしになるのですが、少年・小杰はお祖父ちゃんが揚げ菓子を買ってきてくれても返事もしません。部屋に入るとおじいちゃんの姿は無く、水槽の中に「伝染病」と書かれた新聞紙の切抜きがいっぱい入ってて金魚が死んでいます。小杰は揚げ菓子を公園内の木の枝に架けて捨てています。しかも以前の分がいくつかぶら下がっています。その後、ずーっとゲーセン(ネットカフェ?)でパソコンの殺人ゲームをしているのです。無表情でずーっとやり続けます。

その間もおばあちゃんは激しく走り回って孫を捜すのですがみつかりません。ついに疲れ果て泣き出してしまいます。
少年はぶらぶらしているのですが、浮浪者があのおじいちゃんがくれた揚げ菓子を食べようとしてどうやら腐ってたのか回りにばら撒いて捨てているのを見てしまいます。その時孫を捜すお祖母ちゃんに声をかけられるのですが、小杰は知らないと答えます。しかし小杰ははっとしておじいちゃんを捜し始めます。が、どこにも見当たりません。懸命に「おじいちゃん」と叫びながら捜している小杰を再び見たおばあちゃんは彼の後について行きます。小杰は丸く柵をされた場所に入って行き、おばあちゃんも後を追います。捜し付かれ柵の中の池のほとりに座り込む二人。カメラが俯瞰になり柵の中の座った二人が見えます。すると柵の外側をなぜかシャオ・イーと小杰のお祖父ちゃんが手をつないで歩いていくのです。柵の中でしゃがみこむ阿杰とおばあちゃん。柵の外をシャオ・イーとお祖父ちゃんが歩いていってしまう。

という不思議なお話。これは蔡明亮ではなく、李康生の監督作品なのですね。後で気づきました。何だかまさに蔡明亮の作品と思えたのですが。だがいつも主役のはずの李康生が出てきませんでした(おばあちゃんが電話をかけようとした相手の名前が李康生という人だった、と言うエピソードがある)監督をしてるなら当然ですね。
それにとても上手く演出されてました。おばあちゃんと少年がそれぞれ、孫とおじいちゃんを捜す、と言うだけの話なのになかなかおもしろく観れました。
といってもそれだけの話じゃないことは確かですよね。孫とおじいちゃんは全く何の説明もなしに突然いなくなりますし、突然現れますが、肝心の二人には探し人の姿は塀によって遮断され見えない「不見」なわけですね。そして探し人はたった一枚の塀の外を歩いて去ってしまう。監督は李康生ですが、蔡明亮独特の孤独感・焦燥感が現されています。しかし映画のほとんどの時間がおばあちゃんが泣き叫びながら孫を探し回る姿なのです。観客も同じように大切なものを突然失いなきながら探し回ることがあるわけです。その結果は必ずしも見つかってよかった、というばかりではありません。ほんのりユーモアも交えながら(その辺も蔡明亮的)この悲しい話は語られます。
(中文字幕を読んでの鑑賞でしたので、間違いがありましたら、申し訳ありません。ご指摘ください)


小杰をやった少年がどこかで見たなーと思い出しました。「ニエズ」のアチンの少年時代をやった子ですね。あれから少し成長したのでしょうがまだあまり変わってないみたい。繊細な面立ちの少年・張捷ですね。(名前を見るために「ニエズ」のDVDを観たら引きずり込まれようとしました。あの音楽はやばいです)
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2005年07月11日

「河流」ツァイ・ミンリャン

河2.jpg河.jpg

またもや「雨」の映画である。

主人公シャオカン(李康生)は台北で行われていた映画撮影の監督に突然、河に浮かぶ死体の役を頼まれ、ひどく汚いその河にうつ伏せに浮かぶことになる。

その後、シャオカンは原因不明の首の痛みを覚え、その痛みは次第に激しいものとなり、首を傾げたままどうしようもなくなる。首を曲げたまま、バイクに乗り転ぶ息子を見て、父親(苗天)は後部座席に座って息子の首を支えてあげる。このシーンはひどくおかしいが、全体に「青春神話」より明るい感じが漂っている。

激しい雨が降り、父親の部屋が雨漏りする。父親はバケツを置いたり、ごみ置き場からなにやら板状のものを拾って来て雨を防ごうとする。

両親とシャオカン、3人の家族の心はばらばらであった。父親はゲイサウナで男と肉体関係をもつことに喜びを見出している。母親には愛人がいて関心はそちらに移っている。シャオカンはまたもや両親とは会話もない。が、この映画ではシャオカンの首が痛くなったがために両親も彼をいたわるのだ。シャオカン自身もどうしようもないため、両親の助けを借りるしかない。

シャオカンの首の痛みは全く治る気配がない。自分も何度かひどい首の痛み(多くは寝違え)を感じたことがあるから、その痛みが解って辛い。最初は親の心配もはねつけていたが、注射をしてもらったり、按摩や針(台湾らしい?)そしてついにはお坊さんに頼ることになり疎遠だった父親とシャオカンはバスに乗ってお坊さんのいる町まで行く。

線香の煙を浴びてはみたがまだ首は治らない。そしてシャオカンはサウナへ行く。そして、真っ暗なそのサウナのなかで父親と関係を持ってしまうのだった。父親は激しく動揺するが、息子は相変わらず首が痛くて朦朧とした状態で出て行く。

母親は一人、父子の帰りを待つ。部屋には白い大きな魚が泳ぐ水槽があり、戸口からは土砂降りの雨が見えている。母親の足元まで水が忍び寄ってくる。母親が旦那の部屋を開けると中は殆ど外のような土砂降りだ。母親は雨の中、上の階に行く。そこで母親は蛇口が開けられたままになっていてそこから水が激しく溢れているのを知る。

ホテルに戻り、父親はまだ寝てる息子を起こし、帰ることを伝えて部屋を出る。シャオカンがカーテンを開くと外は明るく晴れているようだ。立ち上がったシャオカン。だが、首の痛みはまだ直ってはいないらしい。

「青春神話」とこれの間に「愛情萬歳」が入って3部作となるらしい。「愛情萬歳」は以前観たのだが、やはり不思議な映画だった。近いうち、感想アップすると思います。この「河流」は「青春神話」とだけ比べてもとてもユーモアに溢れてて、おもしろい作品です。かっこつけてても困った時は結局親に頼らざるを得ないと言う現実も大人びておかしいし、親父さんと関係を持ってしまうのもとんでもないことですが妙におかしいの。

親父さんがゲイサウナで知り合うハンサムな若者は「青春神話」で窃盗コンビのアーツー(陳昭榮)でした。その時もかっこよかったけど。ほんとに身体の綺麗な青年です。李康生は監督ツァイ・ミンリャンの恋人らしいですが、こちらのハンサム君はどうなんでしょうか。

監督 蔡明亮 製作 徐立功 / 邱順清

出演 李康生 (小康)、苗天 (父)、陸筏琳(母)、 陳昭榮 (サウナの若い男)

1997年制作


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2005年07月10日

「青春神話」・後半

青春神話2.jpg

この映画もまた台湾を舞台にして雨の多い映画だ。
それは心の中をも表しているのだろう。

この映画の中でシャオカンはずーっとひとりぼっちだ。両親は愛情を持ってくれているが、若者の常としてその愛情はシャオカンにとって重荷でしかない。

シャオカンが予備校に行っていないことが両親にばれてしまい、家を追い出されてしまう。

もう一人の若者・アーツーには共に悪事を働き遊び回る友人がいる。悪事がばれて友人アービンが捕まってぼこぼこにされた時、一人逃げてはいたもののアーツーはアービンのところへ戻って血だらけの身体を抱えて自分の部屋へ運んだ。(このシーンはすごく鮮烈なイメージで描かれていて、作者はきっとこの血だらけの友を運ぶシーンを撮りたかったに違いない、と思わせる。またひどく雨が降っている)(DVDの表紙まで主人公じゃなくてこの二人の場面だ。このエントリに使った写真と同じ)
兄貴の彼女であった女性・アーグイもアーツーに好意を持っている。

シャオカンには友達もいない。遊びまわり、盗みをする仲間同士の姿を見続けた後、シャオカンはアーツーのかっこいいホンダのバイクを切り裂き,AIDSとペイントする。そしてソレを見つけたアーツーの呆然とする様を見て奇声を上げ、跳ね回るが、シャオカンはそんなことをしたかったのだろうか。

バイクを店まで押していくアーツーを見てシャオカンは「手伝おうか」と声をかける。唯一シャオカンとアーツーが接触する場面だ。だが、アーツーは罵声を返すだけで、シャオカンを見ようともしない。ついに二人が交わることはないのだ。

シャオカンの父親は一度閉ざした家のドアの鍵をはずし、少し開けている。シャオカンがいつでも戻れるように。

アーツーの家の下水が再びつまり、水が溢れてくる。アーツーは布巾でその水を押さえようとする。が、水はたちまち部屋に溢れ出す。

シャオカンは行くあてもなく頼る人もなくテレフォンクラブの店に入る。飲み物を持ち狭い部屋に入るとすぐ電話が鳴り出すが、シャオカンはとろうともしない。
そしてすぐに店を出てしまう。この映画の中でシャオカンはとうとう誰とも心を通じることがないのだ。両親から注がれる愛に彼は答えないし、シャオカンが惹かれながらも返って酷いことしてしまう相手・アーツーとは一方的に見つめ続けていただけだ。そして金を払って相手を見つける手段さえ、まだ始める前に空しさを感じて放り出していく。 

若いときに観たなら、きっと自分とシャオカンを重ね合わせ、同じ痛みを感じただろう。今はただ、そんな感情を懐かしく思い出すだけだ。

外はまだ雨が降っている。少しだけでも日差しはさすのだろうか。空はまだ曇っている。

原題は「青少年ナタク(うう、漢字が文字化けして出せないの。前半の時に使った写真に書かれてる文字です)」と言うのだが、ナタクというと思い出すのが二つあって「封神演義」に出てきた戦いの申し子と言う強い少年。蓮から生まれた少年。父・李靖から嫌われ、見捨てられた少年である。もう一つは諸星大二郎さんで知った地下に暮らしている王子。母親と睦みあい、いつか天下を取ろうと考えている(と言うか母親にそう願われているやはり強い少年)である。主人公シャオカンの母親は信仰深くて息子シャオカンに対する期待は大きい。変な札を料理に混ぜて食べさせ、シャオカンはおなかを壊してしまう。
また、アーツーのバイクを壊した時、地面に「ナタクここにあり」などと書いている。ナタクという存在がすんなり解らないので、それ以上何もいえないが、そのことも主人公シャオカンの苦悩に通じているのだろうか。

監督:ツァイ・ミンリァン

出演:リー・カンション/チェン・チャオロン/ワン・ユイウェン/レン・チャンピン/ミャオ・ティエン /ルー・シアオリン

1992年制作 
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2005年07月07日

「青春神話」ツァイ・ミンリャン・前半

青春神話.jpg

土砂降りの雨の中。二人の若者が公衆電話を壊して金を盗む所から映画は始まる。
アーツー(陳昭榮) とアーピン(任常彬)の二人が雨を避けるかのように電話ボックスに入って、おもむろにタバコに火をつけ公衆電話機を壊して金を盗るこのシーンはひどく印象的だ。
場面が変わって主人公の受験生シャオカン(李康生)は自分の部屋でいらだっている這い出てきたゴキブリをコンパスで刺し窓から捨てるが、なおもガラスにへばりついていたゴキブリをガラス越しに叩き落そうとしてガラスを割り手を切ってしまう。

二人組みはその後も盗みを繰り返している。
ひどくセリフが少なくて音楽もない映画だが、若者がたむろするゲームセンターの音は気に触る。アーツーの住むアパートは台所の下水溝がつまって汚水がたまっている。冷蔵庫には腐ったものしか入っていないらしく、いちいち匂いを嗅いでは元に戻す。
隣の部屋で兄が女を連れ込んでよろしくやっている声が聞こえる。
アーツーはなぜか途中で止まってしまうというエレベーターでその女・アークイ(王渝文)と知り合い仲良くなる。彼女をバイクに乗せ、相棒のアービンのバイクと共に走り回り 、食事をし、時々盗みをやる。

受験生シャオカンは父母の期待を裏切って、予備校をやめてしまっていた。タクシードライバーの父と信仰深い母は彼を心配しており、そんな空気がますますシャオカンを追い詰めていくのだ。シャオカンは空気銃を買い、ソレを発砲することで鬱憤を晴らすのだった。

ふと、街中でアーツー達をみたシャオカンは彼らの姿を追い続ける。そしてアーツーとアービンの二人がゲームセンターで盗みをはたらく所を目撃してしまう。

いつの間にかアーツーの家の下水は流れて部屋は綺麗になった。なぜか冷蔵庫の食べ物も食べれるようになってる。

ゲームセンターで受験生シャオカンが等身大のジェームズ・ディーンの写真パネルをじっと見つめるシーンがある。シャオカン役の李康生は台湾のジェームズ・ディーンと言われてる、と書いてあったので、なにやらおかしい。

明日に続く。
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2005年04月13日

[ 「南國再見、南國/憂鬱な楽園」・後半

いやあ、おもしろかった。何がおもしろかったのかよくわかんないけどw

ネタバレ。

なんといっても3人が山道をバイクで走っていくのをず−っとカメラを追いかけていく感じで撮っているのはよかった。

大事件ということもなく、結局ピィエンがいとこを脅したのどうので警察に捕まえられぶち込まれたのを地元の議員さんの口ぞえで何とか大目に見て貰う、という情けなさ。しかも夜中の帰り際に車の鍵を草むらに投げ込まれたので暗闇の中を小さな鍵を探し回る3人(と言っても男ふたりが必死で探すのを女の子はふざけているだけ)の姿が人生を暗示してるようでなんとも心もとない。

シャツの模様がどんどんすごくなるばかり。



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2005年04月11日

「南國再見、南國/憂鬱な楽園」・前半

憂鬱な楽園.jpg

電車の音から物語は始まる。両側に立ち並ぶ建物の間を縫うように走っていく電車からの視線。風景と線路がどんどんと遠ざかっていく。

40代と思しき兄貴分のガオは上海でレストランか何かで一旗上げようと思ってるが恋人の目は冷ややかだ。弟分のピィエンは何もせずただガオの言うことをしぶしぶやる程度。ピィエンのガールフレンドも全く怠惰に生きてるだけ、そのくせホストクラブで100万元も借金を作って自殺未遂したりする。

とはいえ上海での資金作りで色々画策したりもする3人の暮らしぶりを淡々と描いている。背景がとてもすばらしくきれいで見とれるが、ファッションはこれまた奇抜で驚く。女の子の服の色合いがなんともいえぬ。男性の着ているシャツもすごいね。

兄貴分ガオはがんばってるけど上手くいかないし他の二人は情けないし、なんともいえぬ3人組だ。とても上海にいけそうには見えない(ガオの彼女さんに賛成だ)が、後半トンでもない展開が待ち受けているのか?

監督 侯孝賢/ホウ・シャオシェン) 出演 高捷/ガオ・ジェ 林強/リン・チャン 伊能静 1996年制作
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2005年04月10日

「鹹豆漿Brave20」後半

コーラ.gifBrave20 バイク.jpg
ファン・チーウェイ.jpg
(こっちは映画の写真じゃありません)

後半は眠くなかったですwつか、昨日は遅く見たんでそのせいか。

ネタバレすると思います。

暗ーく重ーい雰囲気は最後まで。とにかく男が暗ーいのはいいんですが、女が重ーいとなんかやだ。どうしても映画の中の女性にはかっこよくあって欲しいので。
ま、そこを除けばというか、ファン・チイウェイと馬志翔はよかった。「ニエズ」のまんま、という気もするが、じーっと見つめるようなファン・チイウェイの眼差しも相変わらず。男に暴力を受けて耐えている女性を慰めようと何かと世話を焼きます。
馬志翔は好きな女の子を救おうとして果たせず雨の中激しく泣くシーンなどまた熱い涙が胸を打ちます。
ところで昨日貼ったスヌーピーを抱いてバイクに乗るシーン、の後彼女にそのスヌーピーを贈るんですが、にこりともせず。こんな可愛いスヌーピー(偽物かどうかはしらんが)もらったら大喜びだけどわたしなら(ややじゃまではあるか)ミッキーならやだけど。しかもでかスヌー間に暗ーい雰囲気。ここ笑うシーン?ラストでもファン・チイウェイとスヌーピーが並んで塀の上に腰掛けてておかしい。

そして始まりの校庭のトラックを馬志翔が走るのを見ていただけのファン・チイウェイが一緒に走り出すところで幕となる。

こんな雰囲気の青春映画って今少ないよね。私のお兄さん・お姉さんぐらいの世代には多かったのでは(日本なら80年代じゃないよね)

監督 王明台 出演 范植偉(ファン・チィウェイ)、馬志翔、黄嘉千、陳泰翔(亂彈)
posted by フェイユイ at 21:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「鹹豆漿(Brave20)」ファン・チイウェイ・前半

鹹豆漿.jpgスヌー.gif

いやーなかなか重いです。出だしからして思いつめたような曲が流れます。正直言って眠気がwファン・チイウェイと馬志翔が出て来ると目が覚めるんですが、何だか女性陣が元気なくてw
80年代の台湾の青春群像。おさえつけられる学校に反発を抱く馬志翔とファン・チイウェイがバイクで走っていくとこはなかなか爽快でかっこいいですが、ヘルメットはした方がいいと思う。危ない。長髪のロック歌手(陳泰翔)も出演。

でもいいとこはタイトルの鹹豆漿がうまそうなこと。どんな味なんでしょうか?イヤそれだけじゃなくてw主人公ふたりがかっこいいです。
「ニエズ」では会うことがないままの恋敵なふたりですがwここでは親友となってます。ファン・チイウェイはチャン・ツォーチで見たときより阿青っぽいです。こちらの方がかっこいいと思いました。馬志翔も短髪ですてきです。「ニエズ」の時があんまり美青年だったので「大医院小医生」や「十八歳的約定」の時は少しがっかりしたんですが、ここではとても男らしくて美貌だなあと思いました。

重ーい青春映画が好きな方はいいかも。後半もこの重い画面を楽しみたいですね。
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2005年04月09日

「十八歳的約定」張孝全

孝全.bmp
張.jpg
(ドラマの写真ではないのですが、これしかみつかんなかったよー。かなりのぼーずだ)

今頃思い出して申し訳ないんだが、張孝全くんの話のとき「ニエズ以来殆ど見てなくて」って「十八歳的約定」見たじゃないか〜!!
思い出して我ながら物忘れの激しさに赤面且つがっくし。忘れるなよなー、ふんとに。(なんか他にもありそうな)

この青春ドラマでも張孝全は男の子らしいさっぱりしたゲイの役ですてきなのだよ。

ニエズでとても印象的な阿鳳の役をやった馬志翔もでてます。
posted by フェイユイ at 19:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月08日

「最愛の夏/黒暗之光」後半

キールン.jpg
これは映画の1シーンではありませんが、舞台となる基隆(キールン)です。

ネタバレです。

なんとも言えず、よいですねえ。カンイの背中からの飛び込みシーンのかわいいこと。しかし物語りはやはり原題が示すように闇の部分へと入っていく。
カンイの盲目の父は台北の思い出の場所に行きたいと、カンイを誘って行った後、具合が悪くなり、死を迎える。
カンイはおじいちゃんたちと港で話をする。この場面はとても美しくて悲しい。色の殆どない海の景色の中に灯台の赤い灯だけが唯一の色彩となっている。

カンイのボーイフレンドのアピンは身を寄せているヤクザのいざこざで背中を刃物で刺され港の見える場所で倒れてしまう。そしてアピンの部屋から荷物が運び出されるのをカンイは見て事を察する。

愛するふたりの人を一時に失ってしまったカンイは弟アギィをせきたてて、手伝いをさせる。だが知的障害者であるアギィにもカンイの涙はわかっている。

夜の食事の支度をしているカンイの耳に花火の音が聞こえる。手を止めて窓を見に行くカンイ。カンイの窓から見える海の上を花火が広がる。ぱっと笑うカンイ。
その時、アギイが父を迎える声がする。父が旅先のハワイから帰ってきたのだ。アパートのしたでであったアピンも一緒だ。娘のデートを快く思ってなかった父だが、アピンを連れてきてくれたのだ。「さあ、食事にしましょう」と言うカンイ。いつもの丸い食卓に家族がいつものように集まって食事が始まる。

さあ、不思議ですね。前の文章で、父とアピンは死んだ、と書いたのに。どうしたことでしょう。これはカンイの想いなのでしょうか。

映画は最初の写真撮影に戻り、あのきれいな星空の幕の前で家族は楽しげに笑って写真を撮るのだ。
posted by フェイユイ at 00:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月06日

「最愛の夏/黒暗之光」前半

カンイ.jpg

チャン・ツォーチ祭りであるw制作順を逆に見てしまった。どうもそういう傾向があるな。

ネタバレです。

またもや出だしの幻想的な星空の垂れ幕の前の写真撮影から引き込まれてしまう。あのシャッターをフラッシュをたいた後のキィーンという金属音が心地よい。そしてコンクリのアパートに私はとても弱い。そういう場所で生まれ育ったからだ。
「きらめきの季節」と同じように皆で囲んで食べる食事。終わらないおしゃべり。皆が一度に話すのでがやがやと騒々しい。あれをとってだの、なんだの。
ヒロイン・カンイとこれも「きらめきの季節」にも出演していた弟役の知的障害者のアギイとのやりとりのおかしさ。
チャン・ツォーチとキム・ギドクの違いの最たるものはこの家族の騒々しさなんだろう。時に優しく時にうっとおしい。可愛い目のカンイが好きになる青年にはまたまた「きらめきの季節」で主演のファン・チイウェイ。役的にはとても彼らしい感じです。誠実だけど何かの時にはかっとなる。
そしてこれも同じく登場の水槽。でもここでは今のとこ少し控えめに配置されてます。
この映画の中で特にすばらしいのはそういうアパートも含めての港町基隆(キールン)の風景。港町の美しさ特に夜景はカンイも言うように本当にすばらしい。これだけは映画館で見たいものですね。そして実際の場所で。カンイとアピン(ファン・チイウェイ)が見ている港の情景を見てみたい。
カンイの部屋の窓からはそんな港町や海が見えているのです。停電になってぼんやりと夜景を眺めながらアピン(ファン・チイウェイ)のことを考えてるカンイ。姉を心配してろうそくを持ってきてあげる弟アギイ。その弟に空想を中断されてつい怒ったりしてしまう。
女の子が主人公のせいもあるのだろうけど、「きらめきの季節」よりずっと夢の世界のような映画ですね。
とはいえまだ前半です。これも「きらめきの季節」のように後半に何かが起きるのでしょうか。
posted by フェイユイ at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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